シリンダヘッドカバーのオイル漏れ修理の本編です。
とりあえずの記録です。画像と詳しいことは、後ほど追加していきます。
順を追って書いてみます。⇒ 画像と詳細を書き込みました。
・点火プラグ、タペットカバー、クランクシャフトホールプラグを外します。
・圧縮上死点を出すためにピストンの上下が分かりやすいようにプラグ穴にストローを差し込みます。クランクシャフトを回すのは、ラチェットレンチだと一気に動くことがあるので22cmT字ソケットで行います。
A
レンチを左に回すとバルブが動きます。エキパイ側が動くときはピストンが上昇して排気バルブを押し下げて排気している時です。さらに回すとピストンが下降して吸気側のバルブが動き、燃料を吸気している時です。そして、さらに回すとピストンが上昇していきますがバルブは一番高い位置にあり密閉しています。
この時に、圧縮上死点確認穴でTマークを合わせます。この時がピストンが一番高い位置で圧縮上死点になります。一応念のためにすきまスゲージの一番薄いサイズを差し込むとINとOUTで差し込めますので間違いありません。
・プラグ仮付け。ゴミが入らないように軽くねじ込んでおきます。
・ブローバイガスパイプをヘッドから外します。黒いパイプの両側のナット2個です。画像は上のAです。
・10本のボルトを対角に少しずつ緩めて外します。一応番号を書いておきました。
・ヘッドカバーを外します。
固いので、シリンダーに傷を付けないようにタオルを置きヘッドカバーの突起にタイヤレバー当て手前を上に持ち上げたらパキッと外れました。
・ロッカーアームのOリングを交換します。アームはプライヤーで挟んで引き抜きます。先端が錆びていたのでOリング部に傷を付けないようにテープで養生をしてワイヤーブラシで磨き黒いペンキを塗りました。ロッカーアームのOリング
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を取り付けてオイルを塗ってヘッドカバーに差し込みプラハンマーで叩いて入れました。
あとで取り付ける時に気が付いたのですが大失敗です。理由は、ボルトがロッカーアームを突き抜けるように穴が開いているのですが、位置合わせをしなかったのでボルトが通せません。液体ガスケットが少し乾き始めていたので、組んでからオイルが漏れると大変なので液体ガスケットを取り除き、再度塗りました。
・ヘッドカバーとシリンダーヘッドをきれいにしてから液体ガスケットを塗ります。
この液体ガスケットを取り除いて、また塗りました。
・ヘッドカバー取り付け。10本のボルトを対角に少しづつ締めます。液体ガスケットがオレンジ色でかなり目立ちます。はみ出た分をふき取ろうかと思ったのですが、後で切り取れば良いかと手抜きをしました。
ロッカーアームの2本と反対側2本は特殊なワッシャが付いています。
・タペットクリアランスを※圧縮上死点で調整します。OUT側は「0.08~0.13mm」なので0.08㎜を差し込むとすきまゲージが入りその上のサイズ0.1mmが入らなかったので調整はせずこのままです。IN側はすきまゲージが0.03mmがなく0.04mmで調整しました。ナットを緩めて正方形の軸を回してすきま調整するのですが微妙な作業です。コツは正方形の軸の角度で見るのが良いようです。位置が決まったらナットでロックしワンサイズ厚いゲージが入らないかの確認をしました。
・ブローバイガスパイプをヘッドに取り付けます。
・ヘッドとフレームを固定する2枚の金具を取り付けます。塗装がはげてたので塗装しました。
・点火プラグを清掃して取り付けます。カーボンは少し付いているだけでかなりきれいでした。
・液体ガスケットが固まるのが24時間と書いてあったので、翌日まで放置です。
・翌日 エンジンを掛けて15分ほど様子を見ました。オイル漏れはなく安心しました。
外すときにエキパイ側のインスペクションOリング「09280-300001」に液体ガスケットが塗ってあります。本来この場所に液体ガスケットは塗りません。Oリングが潰れてオイルが漏れたので塗ったようです。本当は部品を購入するときに番号を調べたのですが該当なしとのことで買えませんでした。理由は、0が1個多かったためでした。まさか、この場所のOリングがダメになっているとは思いもしませんでした。
急いでウェビックに注文したら今日届きましたので交換しました。クランクケースホールプラグのOリング「09280-33004」も交換しました。一応シリコングリスを薄く塗っておきました。
シリンダヘッドカバーのオイル漏れは修理した形跡があります。雑な印象です。プロの仕事ではないようです。 まあ、自分もシロートですが。
今回修理してみて気になるところは、ロッカーアームのOリングとエンジン右側の黒くて丸いプラスチック部品です。こういう作りは初めてです。日本製のバイクは良いと言われていますが、ビラーゴ250も故障が多く直すのにかなり手間がかかりましたが、ST250も少し故障したのと錆びや腐食があり、日本製もこんなレベルなのかとちょっとがっかりしました。
まあ、スポーツスターXL883Lもシリンダヘッドカバーのオイル漏れ修理もしましたし仕方ないのかも知れません。
それに引き換え、スペインのトライアル車は素晴らしいレベルでした。理由は、世界の一流のパーツメーカーを使用しているからです。ベータゼロ1991は6年間故障しませんでしたし、ファンティックセクション1996は21年間乗って故障はフロントフォークのオイルシールを数回交換しただけでした。現在のスペインのバイクは知りませんが。
もう、バイクは修理して乗るのは当たり前の時代なのでしょうか?