心境の変化

　普段は忘れているのに　目的地に向かう為、最後の交差点まで来ると思い出す。
待っていてくれるかな？寂しくなかっただろうか？
「待ってたよ。逢いたかった。」と言ってくれるかな？
え～？好きな人かって？ちゃうちゃう。残念ながらオトコじゃない。

　さて　ご存知のように我々はサイドビジネスのため、週二回コインランドリーのお掃除に行っている。

　そしてまたいつも言っているように、私はゴキブリより大きな動物は大の苦手。と言うか恐い。木馬で何か動いている小動物に出くわすと、絹を裂くような色気のある声で「ギャァ！」と叫ぶ。
この時ほどイリコさんが大きな存在に見えることはない。（元々小さくはないが・・）警察より、柔道の井上康生より頼りになる。
「ハイハイどこですか？何？こんなちっぽけなアブ？」と言って、ハエタタキがヒューと宙を切りたちまち虫は撃たれて、叩きのめされる。

　話がまたまた脱線してしまったが、サイドビジネスの店で　梅雨に入った時　初めて出会った。
缶やペットボトルを入れる腰の丈ほどもあるゴミ箱を動かした時　突然出てきて、そりゃ私のこと　驚きました。
「ギャー！！イリコさーん！助けて！」叫べども呼べども、イリコさんには届かず。
私の声に驚いたキミは、まるで金魚のランチュウのように、お尻を左右に一杯振って逃げ惑った。箒で後ろから脅して入り口から外に出して、「やれやれ　これで安心。」とばかり、その場は何とか納まった。

そのことはすっかり忘れて、次の順番の時　この前追っ払ったはずのキミがまた同じ場所にいるではないか？
「また！」と追っ払おうと思ったけど、よくよく考えて見たら、別に痛い目に合わされたわけでもなく、私に危害を加えたわけでもない。
それより　常識のない大人たちが捨てていった生ゴミに湧いた小バエを、食べてくれている。
恐いけど、見逃すことにした。

それがだんだん大きくなっている。（写真をクリックしてください。）

ここんところ、ここに来たら一番初めにゴミ箱の後ろを覗く。いたいた。
「ヤモリ君、誰かに苛められたら駄目よ。」
掃除しながら話しかけている私です。

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