出雲大社で合格祈願。

トンボが、顔を見せないなと思っていたら、夕方になりやって来た。
「どこへ行ってたの？こんな時間まで。」
「俺が誰と何処行こうが関係ないだろう。俺に携帯電話がかかってくれば、何処から？と聞くしメールが入れば誰から？と、全くうるさいね、この店は・・。」

えらっそうに、そして何もすることがない暇人の癖に忙しくて身体がいくつあっても足りんと、嘯（うそぶ）いてこう言った。
「ウエスタンブーツのよく似合う、セレブな減量に成功した、小またの切れ上がった奥様と初詣に行ってきたのよ。」
なにそれ？おろかなトンボのいい草に笑ってしまった。

真相はスイミングの仲間と出雲大社に遅まきながら初詣してきたらしい。そんな事だと思った。

そして、mayumiさんのお嬢と王子さんの受験がすべてうまくいきますように、お願いしてきたと言う。
お賽銭５００円入れて、お願いしたから、きっと聞き届けてくれるよと、言った。
「え～５００円？１００円じゃないの？」
「俺も、１００円入れたつもりが、５００円間違えて入れてしまって“しまった！”と思ったが、お釣り下さいとは、さすがに言えなかった。可愛い巫女さんに！」
ばかだねぇ、トンボは……。まるでトラさんみたい。


午後　朝日新聞のM記者が久しぶりに来店。
「いやー寒いから冬眠してました。」
そして、３月で辞めて奈良に帰ると言われた。
「定年ですか？」
「家内が、病気をしましたから、ゆっくり家内孝行でもします。今まで散々ほったらかしていましたから、罪滅ぼしですよ。」

「うらやましい、優しいんですね。ところで、前衛芝居役者の長男さんは、お元気にしてらっしゃいますか？」
「あれは、ダメです。親の事など何にも気にしていません。『手術成功した？そりゃ良かった。』それだけです。芝居乞食で、相変わらず貧乏してますが、一番生き生きしてます。あんな無責任な生き方私は出来ません。」
ここも長男に手を焼いているんだな・・
でもこの話をするととても嬉しそうで優しい目をされる。もしかしたらM家の希望の星か？はたまた、自分が若いとき叶える事が出来なかった夢を息子さんに重ねているのか、私にはそのように思えた。

ついでに浦郷のO署長の話になり、「Oさんも３月に帰ってきますでしょう？隠岐にいる間に西川峰子と一献交わして帰るようにこの前、メールしましたよ。」

また新しい年が、別れと、出会いをつれてくる。

晴れ　７℃
写真は、今日の出雲大社。