邦題:オーケストラ!
監督・脚本:ラデュ・ミヘイレアニュ
出演:アレクセイ・グシュコブ、メラニー・ロラン、フランソワ・ベルレアン、ドミトリー・ナザロフ、ミュウ=ミュウ
上映時間:124分
これは、昨年末にみたものです。アップが年明けになりました。
<ストーリー>
「1980年、ロシア・ボリショイ交響楽団から多くのユダヤ人が排斥され、それに反対した天才指揮者のアンドレイも楽団を解雇されてしまう。いつか復職する日を夢見て劇場清掃員として働いていたアンドレイは、ある日パリのシャトレ座から送られてきた出演依頼を見つけ、偽のオーケストラを結成することを思いつく。」というもの。
ソ連時代プレジネフ政権下で排斥されてから30年、アンドレイ以外の元楽団員も皆苦労し、救急車やタクシーの運転手、引っ越し屋、ポルノ映画の音響技術者、博物館の監視員、蚤の市業者など様々な職業についています。しかし理不尽な状況を嘆く作りではなく、パワフルにたくましく生きている姿がなんともユーモアーがあって 観てるこちらも元気をもらい、楽しくなるのです。
この作品、コメディと言うことらしいのだけど、ま、リハーサルなしで、30年間、音楽に携わってなかった楽団員たちがあのような素晴らしい演奏が果たしてできるか、偽パスポートなどあんなに簡単に調達できるのか、いろいろと突っ込みもあるけど、そんなことさておいて、最後のあの演奏の素晴らしさ、圧巻です。
チャイコフスキーの”ヴァイオリン協奏曲”が心を揺さぶる。素晴らしい。
その心を揺さぶる舞台は、指揮者、オケーストラ、ヴァイオリンソロの怒涛の感動ハーモニー。
そしてヴァイオリンソリスト役のメラニー・ロランの指と弓はちょっと不自然なところもありましたが、調べてみたら猛特訓したそうです。知的な美しさと華があって「イングロリアス・バスターズ」の時より綺麗になって、知的な役どころがピッタリでした。
そして、そして、指揮者のアンドレイ(アレクセイ・グシュコフ)は、ちょっとした仕草や表情がトミリー・ジョーンズによく似てて、思わず笑ってしまいました。
私のようにクラッシックに全然詳しくなくても、音楽映画として十分楽しめました。
雲り 時々雨 7℃