「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



開門後の最終列に合流。
もう何度となく訪れた大分。
“すること無いんだよね”
水曜日のアウェイ。
もっとゆっくり出来たはずなのに、いつもの「癖」が出てしまう。
べっとりと纏わり付くような独特の蒸し暑さ。
“風抜けないんだよね、ココは”
キックオフまでの長いインターバル。
腰の浅い椅子に座り、一眠り。

GK山岸
DF堀之内・闘莉王・坪井
MF平川・啓太・長谷部・アレックス・伸二
FWワシントン・達也
リザーブ都築・内舘・暢久・相馬・酒井・永井・岡野
先発を弄らないのは戦術的なものだろうか?
出場停止明けのシトンが復帰、永井がリザーブに入る。

周囲が「暖気運転」する中、集中力を高める。
“90分に全てをぶつけよう”
僕が決めている「約束事」。
遠路大分までやって来た責任を果たすために、
勝って帰浦しなければならない。

ゴール前、両サイドを固く閉ざす大分。
攻め倦む浦和。
縦パスを受けたシトンが抜ける。
笛が鳴る。
“えっ、何で?”
“止めんじゃねーよ!”
アドバンテージを取らない主審。
“またこれかよ”
1年前の苦い思い出が蘇る。
9分、ゴール前の混戦から先制点を許す。
“ギシ、何で突っ立てるだけなんだ・・・”
速い寄せから鋭いカウンターに晒される。
“やっぱりこう来たか”
予想された展開に嫌な予感がする。
“まだ1点差、立て直せるよ”
動きの重い選手たちを鼓舞するんだ。
一汗かいて軽くなった体を奮い立たせる。

ハーフウェイラインから出て来ない大分。
攻め手が見つからず自滅する浦和。
“もっと動かなきゃ”
「禁句」が口から零れそうになる。
松橋、高松が決定機を外す。
“まだツキはあるんだ、しっかり!”
タオルマフラーが絞れるほど重くなっている。
“ピッチも相当暑いだろうな”
“俺たちが勝たせてやるから、頑張るんだ”
33分、啓太に警告。
“8枚目、だ”
“そんなに酷いファールじゃないんじゃない?”
基準の見えない主審の判定。
暑さともどかしい展開にイライラが募る。
防戦一方。
PA内で倒された平川、ノーファール。
“何なんだよ、審判”
達也の突破も尽くオフサイド。
全てが空回り、前半終了1-0。

45分アレックスout相馬in。
シトンのポストプレーが効き始める。
振り向きざまに放つシトン。
“これ、この試合初シュートかも・・・”
達也からシトン、倒される。
“PK!”
“違うのかよ・・・”
好転する流れを審判に遮られる。
そんな気さえしてくる。
“駄目だ、審判なんて気にしてちゃ”
自分に喝を入れる。
51分、相手選手に警告。
“やっと(大分側に)出したよ”
ヒラが、相馬が上がる。
サイドを守られスペースが開かない。
“チクショウ”
汗が目に染みる。
何度も拭いながら跳ね、声を出し続ける。
“絶対負けたくない”
僕を支えるものはこれだけだった。

啓太が蹲る。
“腰、抑えてるね”
ボールは相手GKへ。そのままインプレー。
“(ボールを)出せよ!”
第4審判がアピールする、主審が流す。
“おい!止めろよ!!”
59分、失点。2-0。
“そんなのありかよ”
血相を変え激怒する闘莉王。
判定は覆らない。
“まずい、カード出るかも”
蒸し暑さ、疲れ、2点差。
苦しい条件が浦和を襲う。

膝に手を当て、もう一度気合を入れ直す。
“頑張らなきゃ、俺たちがやってやらなきゃ”
“負けたくない、負けちゃいけないんだ”
69分、伸二に警告。
“伸二も4枚目だ”
“オランダじゃファールじゃないよ、あれは”
72分啓太out永井in。
“追い付かなきゃ、追い付こう”
“永井、頼むぞ!”
76分、シトンが決める。
2-1。
“行けるよ、まだまだ”
諦めない、絶対に諦めない。
78分平川out岡野in。
相馬、シトン、闘莉王、達也・・・。
どうしても1点が奪えない。
カウンターからピンチを迎える。
“オフサイドすら取れないのかよ・・・”
必死に守る坪井、ホリ、そしてギシ。
87分、相手11番退場。
“もう1点、もう1点なんだ”

試合終了、敗戦。
宙を仰ぐ。
眩暈がする。
汗が目に染みる。
悔しい・・・。
遠くから近くから聞こえる罵声と悟ったような「解説」。
“お前ら・・・”


コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )


印象  


ウチからは7名選出。
大分からも2名選出。

すっきりしない大分の空。
ここから9名も代表選手が選ばれるなんてね。

どうなんだろ?
昨日の今日だからそう思うのかな。
オシムがファルカンに見えるよ。


コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )