「誇」-URAWA REDS-
共に…
 

盟友  


伊勢丹でトークライブ。
清雲さんと新田さん。

面白いのにな。
参加者少ないんだよね。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




敵地。
何度訪れても跳ね返される、高く険しい壁。
この場所で勝利すること。
僕らに課された義務、越えなければならない道程。
“絶対に勝つんだ”
緑と青に囲まれたスタジアムを目の前にし、思いを新たにする。

夏、海、空。
試合終了時刻まで8時間。
暑い。
待機列にいるだけで体力が奪われていく。
ジグザクなゲートを潜り入場。
試合前の恒例、
誰に何を見せたいのか理解に苦しむ「北側」のイベントに失笑。
煙幕に過去の遺跡を見せられる。
哀れさを感じずにはいられない。
“駄目だよな、こんなんじゃ”

GK山岸
DF堀之内・闘莉王・坪井
MF平川・啓太・長谷部・アレックス・伸二
FWワシントン・達也
リザーブ都築・内舘・暢久・酒井・相馬・永井・岡野
ワシントン、都築が復帰。
3日前に代表戦をこなした選手も先発起用。
真夏の連戦。
疲弊する選手たちを支えてやるのが、僕たちの「役割」。
カシマで、鹿島には負けたくないんだ。

ウチらしい、ボールも選手も「走る」サッカーで序盤を握る。
達也、シトンにボールが渡る。
2ヶ月ぶりに戻ったチームの「軸」が機能する。
高い位置でボールをカットしたシトンのシュート。
“惜しい!”
GKに阻まれる。
密度の高いゴール裏。
胸元まで突き上げる熱気。
呼吸が苦しい。
10分、15分・・・。
あと半歩、が出ない選手たち。
芝生に足を取られる啓太。
“踏ん張りが効かないのか?”
少しずつ、少しずつ、鹿島が主導権を握る。
埼スタに慣れた身体には狭く感じるシート幅。
跳ねる感覚、スペースを掴みきれない。
ミドルレンジから打たれたシュートはポスト直撃。
“動きが重いか、な”
逸る気持ちがそうさせるのか、走ってしまうコール。
“落ち着こう、落ち着こうよ”
CKから闘莉王、伸二のミドルも決まらず。
苦しい時間が続く。
“鹿島、ヤな相手だよ・・・”
40分、CKから失点。
“・・・、チクショウ”
嫌な時間に失点。
どうしてカシマはいつもこうなのか。
1-0、前半終了。

キツい展開。
老獪な鹿島が戻っている。
声を張り上げる。
“こういう時こそ、俺たちがやらなければ”
PAに進出したシトンのシュート。
“ハンド! ハンドだろ!!”
主審は柏原丈二。
プレー続行。
追いかけるシトンが相手選手と交錯。
シトンに警告。
“来たな、いよいよ”
“敵がもう一人いるってことだな”
“負けねーよ、絶対”
中央から闘莉王が上がる、上がる。
“打て、打て!”
決まらず。
60分長谷部out暢久in。
“ハセ、らしくなかったからね”
“伸二が1枚下がるのか?”
暢久がハセのポジションにそのまま入る。
引き寄せられない流れ。
63分、内田に警告。
“やっと(鹿島に警告を)出したよ”
“もっと酷いプレーもあったよね”
昔のように「強い鹿島」が浦和を悩ませる。
落ちるスピードと運動量。
啓太が、平川が、達也が力を振り絞る。
シトンが前線を張り続ける。
“頑張れ、追い付こう”

69分、失点。
“柳沢かよ・・・”
2点差、残り25分。
滴る汗と熱気が視界を遮る。
“まだだ、まだ諦めちゃいけないんだ”
伸二のオーバーヘッドに奮い立つ。
71分、達也の折り返しから伸二が決める。
2-1。
“行ける!”
拳を握り閉める。
71分平川・達也out永井・相馬in。
“頼むぞ、お前ら”
“絶対に負けたくない”
意地がある。
奴らだけには絶対に負けたくないんだ。
アレ、闘莉王が上がる。
永井、相馬がサイドを駆ける。
「気持ち」だけが僕を支える。
“負けて堪るか”
44分、シトンが決める。
同点。
“勝てる、まだ時間はあるんだ”

僕らを悩ませ続けた主審の笛が鳴る。
僕にはもう、余力はなかった。
息が上がる。
膝が震える。
負けなかった。

「アキラメナイキモチ」
これがあればウチは大丈夫だよ。

試合中、水を撒き散らす馬鹿な奴らに集中し切れなかった。
100%、出来たとは言えない僕を選手が救ってくれた。
“次こそは、力にならなきゃ申し訳ないな”

覚束ない足取りでスタジアムを後にした。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )