「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



真っ直ぐ行って左に曲がって交差点を渡って。
数年ぶりの平塚。
競技場までの道のりを覚えている。
ずっと前から変わらない風景、Jのある週末。

GK山岸
DF森脇・暢久・槙野
MF平川・阿部勇樹・啓太・柏木・原口・宇賀神
FW興梠
リザーブ加藤・坪井・永田充・小島・梅崎・関口・阪野
那須が出場停止、マルシオと直輝は負傷欠場。
迷いがあるのか、それとも研究されているのか、
浦和の良さが消えた数試合。
浮上の切欠を掴み、一気に最終戦まで駆け抜けたい。
そのためにも、勝たなければいけない試合。

もう、負けられない。

「啓太がいると違うね」
中盤でボールが収まる、試合が落ち着く。
「荒れてるんだよな」
芝がめくれている、足元を掬われそうなピッチ状態。
引いて守らない湘南、それに乗じることが出来ない浦和。
もどかしい。

槙野が切り込む、中央から右へ、シュートまで持ち込めない。
左サイドを突かれる、中央に走り込まれる、突破は許さない。
「力はウチの方があるんだよな」
落ち着いてやれれば、気持ちで負けなければやれるはず。
左からのCK、キッカーは柏木。
「あ、決まった!」
角度のないスタンド、得点者が分からない。
18分、浦和先制1-0。
「誰?槙野!?」
誰でもいい、これで少しは楽になれるかも知れない。
「引くなよ、狙って行こう」
今のウチにとって、1点差はセーフティではない。

啓太からウガにパスが通る。
「行ける!」
原口が受ける、ネットが揺れる。
「決まった!」
「え、オフサイドなの!?」
追加点ならず。
「しっかり!」
マークを外す、クロスを入れられる。
「どうしてかな…」
危うい試合運び、圧倒する迫力を感じない。

「これもか…」
ネットが揺れる、副審の旗が上がっている。
2度目のオフサイド。
「もう1点あればな…」
バランスを崩す、パスを繋がれる。
「ヒラ!!!」
奪う、逃れる。
41分、湘南3番に警告。
「後ろの選手だな、いい感じだ」
少しでも優位に立ちたい。
下位に沈む湘南相手にも、余裕がない。

前半終了、湘南0-1浦和。

「嫌な感じだな」
湘南のFKが降る、柏木がクリア。
「大丈夫か?」
前線にボールが収まらない。
「興梠のマークがキツいな」
ボールを失う、後退するDF。
「2点目が取れれば…」
得点の匂いまでしなくなる。
60分、湘南40番に警告。
「やっと出したか」
荒いプレーに漸く主審が反応。
古びたスタジアム、懐かしい手摺り。
片手を手摺りに掛け、跳ねる。
弱かった時代もこんな感覚だったのか。

「厳しいな…」
阿部勇樹のシュートも枠の上。
少ないチャンスをものに出来ない。
「2枚、か」
73分、暢久・宇賀神out永田充・梅崎in。
「向こうが9番入れたからってこと?」
永田投入にざわつくゴール裏。
「煩いんだよ!」
不安は伝播する、そんなことも分からないのか。

「何があったんだ?」
スポットを指す主審、PKが宣告される。
「何でこうなるんだ…」
「ギシくん、頼む…」
「あった!」
左に飛ぶボール、読みが当たる。
「あっ…」
山岸の手を弾くボール。
76分、湘南同点1-1。
「交代が裏目に出たか…」
跳ね返す力がウチにあるのか。
「勝つんだよ、目を覚ませ!」

78分、平川out関口in。
「これで変わるのかな」
局面を一変させる選手が欲しい。
「興梠!」
DFを交わす、シュートを放つ。
「惜しい!」
GKに弾かれる。
右サイドからクロスを上げられる。
「またか…」
81分、湘南逆転2-1。
立て続けに失点する悪い癖。
弱いメンタル、これが優勝を狙うチームなのか。
「諦めるな!」

消沈するゴール裏、声が出ていない。
「何しに来たんだよ?」
散見する罵声、味方の中に敵がいる。
続くララ浦和。
「俺だってムカついてんだよ」
それでも勝たせたい、勝ちたいから諦めないんだ。
89分、40番に2枚目の警告、退場。
「ここでいなくなるなよ…」
目的がよりはっきりする湘南、守備を固められる。

「来た!!
90分、浦和同点2-2。
「まだあるよな?」
バックスタンドの時計を見上げる。
「3、4分はあるはずだよな」
アディショナルタイム4分。
活気づくゴール裏。
「さっきまでのは何だったんだよ」
蟠りを抱えながら声を張る。
「行ける、ひっくり返せるぞ」
諦めない、勝ち点3が欲しい。

「ここまでか…」
選手の動きが止まる。
試合終了、湘南2-2浦和。
不満を露わにする輩がいる。
「戦ってたのか?」
スタンドに居たくなかった。
選手に向かって浴びせられる声を聞きたくなかった。
「諦めてたのは、誰だよ…」

やりきれない気持ち。
勝ち点よりも、大切なものを失った気分だった。





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また近藤徹志が決めた。
今度は決勝点。
セットプレーの零れ球を右足でシュート。
足は速くないけれど、長身で屈強なDF。
ウチにカムバックは…、ちょっと無理かな。
【J2:第33節 岡山 vs 松本】試合終了後の各選手コメント


京都は3トップを辞め、2トップに修正して千葉に勝利。
共にプレーオフ圏を争うチーム。
フクアリは嫌だな、フクアリだけは。
逆転ゴールを決めたのは山瀬だよ。
【J2:第33節 千葉 vs 京都】試合終了後の各選手コメント


大山大輔がトップ下で出場、西川優大も復帰。
監督の采配が的中、けれどチームは引き分け。
富山にとっては勝ち点2を落とした試合だったみたい。
安間貴義監督(富山)記者会見コメント
【J2:第33節 富山 vs 北九州】試合終了後の各選手コメント

永井雄一郎が決めた。
やっと決めた、漸く決めた。
横浜FCは福岡相手に5-1の快勝。
5失点した福岡のDFラインには、堤俊輔がいるんだよね…。
指揮を執ったのはふとっさん。
喜んでいいのか、悲しむべきなのか。
池田太ヘッドコーチ(福岡)記者会見コメント
【J2:第33節 福岡 vs 横浜FC】試合終了後の各選手コメント



【出場記録 (出場試合数)◎フル出場▽途中交代▲途中出場】
河合竜二(札幌)---(13)▲25
中村隼(山形)----(0)
堀之内聖(山形)---(22)◎
本間幸司(水戸)---(18)◎
西澤代志也(栃木)--(10)▽81
三都主(栃木)----(18)
富居大樹(群馬)---(0)SUB
高橋峻希(千葉)---(26)◎
高原直泰(東京ヴ)--(32)▲32
小池純輝(東京ヴ)--(25)◎
佐藤謙介(横浜)---(27)
永井雄一郎(横浜)--(9)▲32①
川鍋良祐(松本)---(18)SUB
大山俊輔(富山)---(21)▽58
黒部光昭(富山)---(11)▲5
西川優大(富山)---(23)▲32
平野又三(岐阜)---(0)
山瀬功治(京都)---(25)▽94①
原一樹(京都)----(21)
サヌ(京都)-----(4)
徳重健太(神戸)---(14)◎
相馬崇人(神戸)---(10)SUB
ポポ(神戸)-----(31)
吉野智行(鳥取)---(7)
岡野雅行(鳥取)---(10)
近藤徹志(岡山)---(15)◎①
坂本和哉(岡山)---(0)
寄特直人(岡山)---(0)
青山隼(徳島)----(27)◎
高崎寛之(徳島)---(20)▲1
堤俊輔(福岡)----(31)◎
畑本時央(福岡)---(1)
岡本拓也(長崎)---(6)◎

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近藤くんが乗ってる。
レギュラーに定着してからこれで3得点目。
今度はアディショナルタイムに生まれた同点ゴール。
ウチでは怪我もあって出番に恵まれなかったんだよね。
評判だった選手が必ずしも最初のクラブで活躍するとは限らない。
DFの育成は難しいね。

栃木はヨシヤが9試合連続スタメン出場。
リーグ戦終盤にポジションを確保していることは、
来期の契約に向けて大切なことだと思うんだ。
対戦相手の徳島では、高崎が途中出場。
与えられた時間は1分。
結果が欲しいんだよな…。
【J2:第32節 栃木 vs 徳島】試合終了後の各選手コメント

岡本拓也は5試合連続スタメン出場。
アップで写ってるよ。


ポポの美しいFKが決まる。
いい選手だね。
どうしてウチには合わなかったんだろう。


京都が苦しい。
勝ち点3を奪うためだけの戦いは、
本来目指すサッカーとは違うはず。
G大阪と神戸が上がって来そうだけど、
3つ目の関西圏のクラブは、そろそろここでもいいかなって。
【J2:第32節 京都 vs 熊本】試合終了後の各選手コメント



【出場記録 (出場試合数)◎フル出場▽途中交代▲途中出場】
河合竜二(札幌)---(13)▲25
中村隼(山形)----(0)
堀之内聖(山形)---(21)◎
本間幸司(水戸)---(17)◎
西澤代志也(栃木)--(10)▽81
三都主(栃木)----(18)
富居大樹(群馬)---(0)SUB
高橋峻希(千葉)---(25)▽86
高原直泰(東京ヴ)--(31)
小池純輝(東京ヴ)--(24)◎
佐藤謙介(横浜)---(27)◎
永井雄一郎(横浜)--(8)◎
川鍋良祐(松本)---(18)SUB
大山俊輔(富山)---(20)▲17
黒部光昭(富山)---(10)▽73
西川優大(富山)---(22)
平野又三(岐阜)---(0)
山瀬功治(京都)---(24)▽85
原一樹(京都)----(21)▽72
サヌ(京都)-----(4)
徳重健太(神戸)---(13)◎
相馬崇人(神戸)---(10)
ポポ(神戸)-----(31)▽72①
吉野智行(鳥取)---(7)
岡野雅行(鳥取)---(10)SUB
近藤徹志(岡山)---(14)◎①
坂本和哉(岡山)---(0)
寄特直人(岡山)---(0)
青山隼(徳島)----(26)◎
高崎寛之(徳島)---(19)▲1
堤俊輔(福岡)----(30)◎
畑本時央(福岡)---(1)SUB
岡本拓也(長崎)---(5)◎

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照り返しの厳しい待機列。
高く青い空と心地良い風。
確実に秋が訪れようとしているスタジアム。
残り9試合。
真のチャンピオンを決することの出来る猶予期間は、
今年を入れてたった2年。
偽物の冠号はいらない。
本物を獲れる可能性があるなら、狙わなければ。

GK山岸
DF森脇・暢久・槙野
MF平川・阿部勇樹・那須・柏木・原口・宇賀神
FW興梠
リザーブ加藤・坪井・永田充・啓太・梅崎・関口・矢島
「シュートストップとクロス対策だよね」
「でも、そこだけが問題じゃないと思うんだよ」
「そこしか変えられないところが、限界なのかな」
順大からギシくんに交代。
前節の失点は、GKが悪い訳じゃない。
小手先だけで交わせるほど、Jは甘くないと思うんだ。
「阪野も前節の出来だと、って意味かな」
阪野に代わって矢島がベンチ入り。

「505ってヤツ?」
暢久の両脇に阿部勇樹と那須。
サイドに張る森脇と槙野。
真ん中をぽっかりと空けたシステム。
「イマイチよく分かんないんだよね」
啓太が捌くサッカーに慣れた目には、違和感が残る。

左からのクロス、興梠が落とす。
副審の旗が上がる。
「オフサイドか…」
柏木のシュートがネットを揺らす。
「先に取っちゃえばね」
引いて守る相手、先制点がカギになりそう。
「アイツがいいんでしょ?」
甲府FWがターゲットになる。
「全然勝てないじゃん」
暢久がマンマーク、仕事をさせない。
「ポストは得意じゃないのかな」
相手が強ければ強いほど力を発揮する。
暢久らしい。

宇賀神が走る、タッチ際からクロスを上げる。
「打て!」
興梠が狙う。
「チクショウ…」
叩き付けたシュートはGKに弾かれる。
「悪くない、いい感じだ」
広島、鹿島を破った甲府に隙を与えない。

22分、那須に警告。
「4枚目だよね?」
「次どことだっけ?」
湘南戦は出場停止。
「まあ、ここで良かったって思うしかないよね」
累積にも注意を払わないといけない時期に差し掛かって来た。

「さすがギシくん!」
零れ球に飛び出す、至近距離は相変わらず強い。
「競り負けるな!」
甲府CK、頭で合わされる。
「しっかりしろよ!」
改善するには時間が掛かるのか。
「原口が消えてるんだよね」
「陽介が降りた方がいいんじゃないかな」
チャンスがない訳じゃない。
慣れないシステムに僕が戸惑っているだけかも知れない。
「ファールだろ!?」
暢久が引っ張られる、笛は鳴らない。
「何でだよ!」
シュートは山岸がブロック。
「ギシくんで良かったよ…」
主審は村上氏。

「来た!」
左サイドを駆ける原口。
「行け、行っていいんだ!」
PA内に入る、シュートを放つ。
「乗れてないのかな…」

前半終了、浦和0-0甲府。

HT暢久out啓太in。
「那須かと思ってたよ」
「あんまり良くないし、1枚貰ってるし」
これは監督の迷いなのだろうか、確信なのだろうか。

「ファール!!」
「吹くよね、当たり前だよね」
主審の笛には疑心暗鬼のまま。
PAライン付近からのFK。
「阿部勇樹か槙野、か」
槙野が蹴る、壁に当たる。
「ハンド!!」
主審がPAスポットを指す。
「阿部勇樹なんだよね…」
この場所で失敗した記憶が抜けない。
「頼むぞ…」
左隅に転がるボール、ネットが揺れる。
51分、浦和先制1-0。

「やっぱり啓太がいると違うね」
大きなサイドチェンジ、危機察知能力。
啓太がいるだけで安心できる。
「もう1点取れればいいんだけど」
引いて守ってカウンター、スタイルを崩さない甲府。
「相手に付き合ってちゃ…」
59分、森脇に警告。
「まだ停止じゃないよね?」
原口が左からカットイン。
「行け、行ける!」
「正面か…」
個の力でねじ伏せる強さが欲しい。

「良くないな…」
カウンターを浴びる、ラインが下がる。
「堪えて、落ち着いて」
混乱するDF、崩されている。
「ギシ!!」
躍動する山岸がチームを救う。
84分、柏木out梅崎in。
「守るの?攻めるの?」
監督のジェスチャーは“攻めろ”。
「あっ…」
打点の高いヘディング、競り負けるDF。
「助かった…」
山岸のファインセーブ。
「ギシくんだからね」
89分、宇賀神out永田充in。
「どういうこと?」
サイドを代えDFを投入。
「こういうのって混乱しないのかな」

アディショナルタイム5分。
「長いよ…」
プレーが中断することはなかったはず。
「嫌われてるな、村上に」
ボールをキープする、時間を稼ぐ。
時計が消えてから5分が経つ。
「終わりだろ?」
主審が時計に目を落とす。
「もうワンプレーか?」
放り込まれたボール、永田がクリアする。
「出せ!外に出せ!」
再び時計に目を落とす主審。
「終わりだって!」
「危ない!!」
「マジかよ…」
正面を崩される。
90+6分、甲府同点1-1。
「まだだ、あとワンプレー!」

笛が鳴る。
「早いだろ!?」

試合終了、浦和1-1甲府。

勝ち点2を落とす。
肝心な所で粘れない。
勝者のメンタリティーは、どこに消えてしまったのだろう。






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いつもこうだ。

僕らは蚊帳の外。

行かなくなったもの。
チャラチャラした代表戦。

興味を失ったもの。
ファンの投票は無視されるオールスター。

怒りが頂点に達したもの。
横浜フリューゲルスのこと。

いつも僕らは蔑。


いつかプレミアリーグのように力強くて、
いつかブンデスリーガのように健全で、
世界に通用するリーグにしたい。
ずっとそう思ってた。
100年経てばきっと、夢は適う。
そう信じてた。

画面を通して観る海外の華麗なサッカーよりも、
スタジアムで観るJリーグが好き。
プレシーズンマッチも、リーグ戦もナビスコ杯も天皇杯も、
ACLだってA3だって、どこにでも通った。
僕らの気持ちは、何処にも居場所がないのかな。
「勝手に来てるだけなのに何を偉そうに」って言われた気分だよ。

期待と不安が入り混じる開幕戦。
新しい選手が加わり、不安定な春先の試合。
雨に祟られる梅雨時の戦い。
体力を奪われる、真夏の連戦。
それぞれの目標に向け、胃が痛くなるような試合が続く終盤戦。
色々な思いが交錯する最終戦。

長いリーグ戦でしか味わうことの出来ない、
特別な感情。
1年間戦い抜いたものだけが感じる、自分だけの時間。
それさえも奪おうというのか。
酷いよ、あんまりじゃないか。


さよなら、Jリーグ。


また浦和と懸命にプレーする選手たちを人質に取られた。
汚いよ、やり方が。

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ヤッコさんが浦和に戻って来た。
「前屈してくれないかな」
まだ強くなる前の浦和を支えてくれた人。
「でも、女子の指導は初めてなんだよね」
まずは残留。
若いチームが壊れてしまう前に、立て直さなければ。

GK池田
DF和田・高畑・堂園・齊藤
MF柴田・岸川・藤田・加藤
FW吉良・後藤
リザーブ田尻・坂本・栗島・泊・安田
「442BOXかな」
「1トップじゃなさそうだね」
台風が近づく関東地方。
午前中の雨は小休止、
地面から込み上げるような暑さの中、試合開始。

「2トップの方がやり易いのかな」
これまでのような窮屈さを感じない。
「でもボールが収まらないね」
監督が変わったからと言って、
急に何もかも変わるほど、甘くない。
6分、CKから失点。
「もう少し我慢出来たら良くなったかも知れないのに」
また上り坂からのスタート。

「大丈夫だよ、落ち着いて」
「後ろで回したっていいんだから」
前に前に向かおうとする浦和。
「球際は強くなってるよね」
勝ちたい気持ちがピッチから伝わってくる。
「頑張れ!」

「行け、キープだ!」
右サイドを後藤が抜ける。
「やった!!」
岸川がゴール前に詰める。
34分、浦和同点1-1。
「良かった、いいぞ!」
湯郷から勝ち点を奪えば、当面の目標に近づけるはず。

「ちょっとしたことで変わるのかな」
弱々しいパスが影を潜めている。
自信なさげなプレーが、消えている。
「キャプテン、頑張れ!」
後藤が中央を突破、吉良にボールが渡る。
「巧い!」
43分、浦和逆転2-1。
「らしいゴールだね!」
10番が、決めた。

前半終了、浦和2-1湯郷。

「出て来たか」
湯郷が攻める、プレスを掛ける。
「落ち着いて、慌てるなよ」
ボールを拾えない、裏を取られる。
「そのジャッジどうなの?」
主審の悩ましい笛に惑わされる。
「強い!」
後藤のドリブル。
「走れ!」
PA内に進出。
「ゴラッソ!」
56分、浦和追加点3-1。
加藤千佳が決める。
「良くやった、ゴラッソ!」

「まだね、分かんないよね」
苦しみ悩み続けるチーム。
「もう1点欲しいけど…」
濡れたピッチ、纏わり付く湿気。
「キャプテン、キツそうだな」
65分、失点3-2。
「大丈夫、落ち着いて」
勝たせてあげたい。
早く苦しみから解放させてあげたい。

「ヤッコさん、代えないね」
「もうそろそろ、じゃない?」
懸命に守る齊藤、堂園、高畑。
「サイドも厳しいよね、こんなに暑いと」
75分、吉良out安田in。
「1トップだね」
「無理するなよ、焦るなよ」
難しいチャレンジはいらない。
勝つために、セーフティに。

時計に目を落とす監督。
戦況を見つめる出番を待つ選手たち。
「もうちょっとだ、頑張れ」
90分、加藤out栗島in。
「ロスタイム何分?」
「出てないんじゃない?」
90+2分、柴田out坂本in。
時計が止まって3分が経つ。
「もう終わりだよね?」
「まだ?まだなの!?」

主審の手が挙がる。
浦和3-2湯郷。
「良かった、本当に良かった」

雨雲の向こうに虹が浮かぶ。
リーグ戦残り7試合。
「早くキャプテンの重荷が取れるといいね」



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国立は便利、
国立は楽でいい。
使い勝手は悪いけれど、慣れ親しんだ競技場。
「これが最後?いや、あと2回来れるよ」
来年から改修工事に入る国立霞ヶ丘競技場。
「横国みたいにならなきゃいいね」
使いやすいスタジアム、芝生の美しいスタジアムになって欲しいね。

GK加藤
DF森脇・暢久・槙野
MF平川・阿部勇樹・那須・柏木・原口・宇賀神
FW興梠
リザーブ山岸・坪井・永田充・啓太・梅崎・関口・阪野
ナビスコ杯と天皇杯を挟み、久々のリーグ戦。
暢久がDF、那須がボランチ。
啓太とウメがリザーブ、マルシオは怪我のためベンチ外。
「那須のボランチ、どうかな?」
「マルシオがいないのも痛いね」
残り10試合、
優勝するためには、勝ち点を失わないようにしなければ。

「いつもと違う?」
暢久の両側に那須と阿部勇樹が降りてくる。
「槙野と森脇はサイドに張ってるかな」
真ん中が空いている、2ライン気味の陣形を取る浦和。
「ちょっと窮屈そうなんだけど、いいのかな」
啓太がいるポジションに人がいない。
東京、右からのFK。
「何やってんだよ…」
フリーにさせる、競り負ける、
8分、東京先制1-0。
「全然修正出来てないんだよな」
開幕から全く改善されない、セットプレーからの失点。

「そんなに強い訳じゃないんだから」
圧倒されるような強さは感じない。
「でも、負けてんだよね」
立ち上がりのつまらない失点が痛い。
「ルーコンの裏だよ」
左サイドを宇賀神と槙野が襲う。
「もっとしつこくやればいいのに」
ルーカスは怖い、怖いから後ろ向きにさせたらいいのに。

「行ける!」
興梠が左を抜ける、中央の柏木がパスを出す。
「いいぞ、そうだ」
得点の匂いはする。
「汚いな、38番」
25分、東に警告。
「やらせるな!」
パスを回される、ルーカスが粘る。
「良く守った!」
焦らずに自分たちのやり方を貫けば追い付けるはず。
「何か違うんだよなぁ」
柏木が下りてくる、パスを受け展開する。
「その分前が足りなくなってるし…」
原口が、消えている。

「どうして…」
右からのFK、再び失点。
36分、東京追加点2-0。
「安いんだよなぁ」
1失点目と同じやられ方、情けない。
「これじゃ厳しいな」
勢いをなくすゴール裏。
「分かるけど、それじゃここにいる意味ないじゃん」
声を張りあげる、自分を奮い起こす。

「森脇、しっかり!」
右サイドからクロスが入る、那須が拾う。
「そうそう!」
手を叩く、盛り立てる。
「ウガ!」
宇賀神が突破、興梠が溜める。
「当て損なったか…」
柏木のシュートは勢いがない。

前半終了、東京2-0浦和。

「そう来たか」
ララ浦和で始まる後半。
「落ち着こう、1点返せば分からないんだ」
焦らない、焦らせない。
ウチはメンタルが強いチームじゃない。
柏木のFK。
「向こうもセットプレー上手くないんだよな」
ファーサイドに流れるボール。
「良くやった!」
51分、槙野が合わせて1点差。
続くララ浦和。
このまま、このまま。
追い付こう、追い付けるよ。
「来た!」
右からのクロスに那須。
53分、浦和同点2-2。
「さあ、これからだ!」
喜ぶなんてまだ早い、勝とう。

興梠がキープ、柏木に渡る。
「足に付かなかったか…」
FK。
「3度目、あるかもよ」
GKクリア。
「前掛かりになるなよ」
攻守の切り替えが早くなる。
「負け試合を追い付いたんだ、焦る必要なんてないんだ」
じっくりやればいい、ゆっくり後ろで回したっていい。

真ん中からボールが抜ける。
「ノブヒロ!」
1対1を止める。
「助かった…」
左を破られる。
「またか…」
DFがブロック、得点を許さない。
72分、原口out啓太in。
「那須と阿部勇樹が怪しいからかな」
運動量が落ちた浦和、危険なシーンが増えている。
「ウガと興梠もキツそうだな」
交代選手が機能する東京、
前に押し出すことが出来ない浦和。
「落ち着け、しっかり」

84分、宇賀神out梅崎in。
「ウメしかいないんだよな」
天皇杯をフル出場した梅崎が右に開く。
「マルシオがいたら…」
88分、興梠out阪野in。
「厳しいな、阪野頼むぞ!」
勝ち点3を奪うのか、1を守るのか。

「マジか…」
90分、セットプレーから失点。
東京勝ち越し3-2。
同じ形から3失点、情けない失点。

アディショナルタイム4分。
「諦めるな!」
選手だけじゃない、自分自身にそう叫んだ。

試合終了、東京3-2浦和。

「練習しなきゃやられて当然なんだよな」
生かされない過ち、何度も繰り返す“安い失点”。
「これで優勝なんて、甘いんじゃないかな」
それでも首位との勝ち点差は2。
「チャンスはあるんだよね、それでも」
敗戦のショックを暈すように、言い聞かせていた。



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東仲町商店街を抜け、本太坂下交差点に向かう。
五叉路から小学校脇を通り463号、信号を渡り
歩道橋を越えると9番ゲートが僕らを迎えてくれる。

「誰もいないよ」
駒場へ向かう人がいない。
道を逸れ、帰宅して再び向かう道。
青少年科学館脇の道から覗く、カクテル光線に映えるスタンド。
「あれ、こんなに暗かったっけ?」
久しぶりに帰った我が家は、懐かしさを通り過ぎていた。
「そこ、通路だって知ってるのかな?」
「そのあたり、ぼんやりする場所じゃないと思うんだよね」
駒場のお作法なんて、もうなくなってしまっているのかな。

GK山岸
DF坪井・永田充・野田
MF関口・小島・野崎・永田拓・梅崎・マルシオ
FW阪野
リザーブ加藤・森脇・槙野・宇賀神・矢島・原口・興梠
今季初めてのターンオーバー。
練習試合にも絡めない野崎、永田拓也もスタメン。
この中からトップに絡む選手が出て来ないと、
ウチは苦しい。

「どフリーじゃん…」
阪野が絶好機を逃す。
「こういうとこで決めないと…」
チャンスをものにして欲しい。
「甘いよ!」
中盤が緩む、ミドルを打たれる。
途端にスタンドの空気が悪くなる。
「どうしてそうなんだ、こいつら」
勝って当たり前という気持ちは分かる。
分かるけれど、態度に表してはいけない。

マルシオのクロスに阪野が合わせる。
「これも決まらないのか…」
ウチでは大卒FWは育たないのか。
「もう1回逃したら、使ってもらえないよね」
CKから梅崎のシュートも枠を捉え切れず。
「もう3回潰してるんだよな」
天皇杯初戦、慣れないメンバー構成、仕方ないのか。

永田拓也が左サイドを駆ける、クロスが上がる。
「ちょっと違うんだよなぁ」
持ち味がチームに還元しない。
「しっかり付いて!」
永田充がFWを離す、カウンターを喰らう。
「大丈夫かな?」
過去の苦い経験はもう、繰り返したくない。

中央でボールを奪う、パスが繋がる、相手DFを翻弄する。
23分、浦和先制1-0。
「最後、誰!?」
埼スタの照明に慣れた目には、駒場のピッチは暗すぎる。
「小島くん、なんだね」
控えに甘んじる選手が結果を残す。
「これで一安心かな」
負けるはずはない、負けることは有り得ない試合。
右サイドに大きく展開、面白いようにパスが通る。
「関口っ!」
幾度となく訪れるチャンスを生かせない。

「外?内側!?」
マルシオが倒される、判定はPK。
主審は福島氏。
「普段もマルシオでいいのにね」
左上に決める。
42分、浦和追加点2-0。
「これで後半は落ち着いて戦えるね」

前半終了、浦和2-0栃木ウーヴァ。

HT、マルシオout矢島in。
「練習試合みたいだな」
週末にリーグ戦を控えて、メンバーを弄る浦和。
「気を付けて!」
相手カウンター。精度の低さに助けられる。
「野田、いいよね?」
「相手が強くなったら分からないけどね」
後方からの仕掛け、槙野不在の穴を埋められるかも知れない。
左からのクロス、矢島が受けてループシュート。
「入れ!」
ラインぎりぎりでDFにクリアされる。
「戻ってないのかな、ヤジ」
真ん中にスペースが空く、パスを通される、野崎がカット。
「ちょっと運動量落ちてないかな」
試合勘のない選手、
漸くコンビネーションが生まれると、今度は体力を奪われている。
「もう1点欲しいね、もう1点」
3点差あれば落ち着くことが出来るはず。

「やっちゃった…」
64分、浦和失点2-1。
「フリーにさせちゃ…」
だらしない失点、認めたくない失点。
「このメンバーでこのシステムって、やってないんだもんなぁ」
主力と控え選手の温度差が顕著になる。
「ウメ!」
ボールを奪う、そのまま持ち込む。
「持ってないなぁ」
シュートはポストに嫌われる。
中央から右に展開、関口が受ける。
「行け、勝負、自分で行っていいんだよ!」
DFを置き去りにする、躊躇する、ボールを失う。
「惜しいなぁ、いいもの持ってるんだけどなぁ」
焦れったい、もどかしい。

80分、永田拓out槙野in。
「予定通りなのかな」
追加点が取れず、相手に圧される展開。
「メンバー固定するとこうなるんだよね」
サテライトリーグがあった頃を思い出す。
「あの頃もトップとの差、感じたよね」
坪井からヤジ、ヤジが阪野にスルーパス。
「決めろ、動けるか?」
阪野、またも決められず。
「これ、高崎だったら叩かれてたよね」
阪野へのコールが続く。

アディショナルタイム4分。
「逃げ切ろう、勝てばいいんだから」
一部のスタンドから攻めろ、上がれと罵声が飛ぶ。
「何にも分かってないよな」
勝ちたい、勝たせたいという気持ちがないのだろうか。
「4分過ぎたぞ、終わりじゃない?」
主審の笛が鳴る。

浦和2-1栃木ウーヴァ。
「次、何時なの?」
「確か水曜日だよね?」
「また駒場みたいだよ」
元日決勝はこれが最後。

行きたいね。



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札幌が、面白い。
ユース出身の若手が台頭、
チームリーダー、河合竜二の復帰、
ベトナムの英雄、レコンピンの加入。
待望のストライカー、フェホの獲得。
いつの間にかプレーオフ圏を狙える位置まで浮上。
札幌ドーム、いいねぇ。
【J2:第31節 水戸 vs 札幌】試合終了後の各選手コメント

エイコが2試合連続ゴール、今度はクロスに合わせてヘディング。
チームは松本に敗戦。
J2も残り10数試合、
来年の契約のことが気になって来る季節でもあるんだよね。
【J2:第31節 東京V vs 松本】試合終了後の各選手コメント

横浜FCは永井くんとカズの2トップ。
これだけでも人を呼ぶことが出来るよね。
試合もG大阪に土壇場で追いつき引き分け。
序盤の躓きが痛すぎたね、横浜FCは。
【J2:第31節 横浜FC vs G大阪】試合終了後の各選手コメント
どうでもいいんだけど、
横浜FCの巨大フラッグ、穴が開いててそこから人が頭出してる?
ちょっとキモいかも…

鳥取は岡野が先発、今シーズン最長の79分間出場。
いきなりだったようで、前半は殆どボールを触れなかったみたいだけど。
岡本拓也は荒いプレーで警告1枚、
PKを貰うも、味方選手がそれを失敗。
試合に出ているからこそ、色々な経験を積むことが出来るんだよね。
【J2:第31節 鳥取 vs 長崎】試合終了後の各選手コメント



【出場記録 (出場試合数)◎フル出場▽途中交代▲途中出場】
河合竜二(札幌)---(12)▲21
中村隼(山形)----(0)
堀之内聖(山形)---(20)◎
本間幸司(水戸)---(16)◎
西澤代志也(栃木)--(9)◎
三都主(栃木)----(18)
富居大樹(群馬)---(0)SUB
高橋峻希(千葉)---(24)◎
高原直泰(東京ヴ)--(31)◎
小池純輝(東京ヴ)--(23)◎①
佐藤謙介(横浜)---(26)◎
永井雄一郎(横浜)--(7)▽81
川鍋良祐(松本)---(18)SUB
大山俊輔(富山)---(19)▲26
黒部光昭(富山)---(9)▽64
西川優大(富山)---(22)
平野又三(岐阜)---(0)
山瀬功治(京都)---(23)▲9
原一樹(京都)----(20)▲20
サヌ(京都)-----(4)
徳重健太(神戸)---(12)◎
相馬崇人(神戸)---(10)
ポポ(神戸)-----(30)◎①
吉野智行(鳥取)---(7)
岡野雅行(鳥取)---(10)▽79
近藤徹志(岡山)---(13)◎
坂本和哉(岡山)---(0)
寄特直人(岡山)---(0)
青山隼(徳島)----(25)◎
高崎寛之(徳島)---(18)▲10
堤俊輔(福岡)----(29)◎
畑本時央(福岡)---(1)SUB
岡本拓也(長崎)---(4)◎

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武蔵小杉から歩くと負ける。
前回がそうだった。
ずっと前もそうだった。
新丸子からなら僕との相性はいい。
それでも敢えて武蔵小杉から等々力入り。
ジンクスなんて関係ない。
選手たちを信じて戦えばいい。

GK山岸
DF坪井・暢久・森脇
MF平川・阿部勇樹・那須・柏木・原口・宇賀神
FW興梠
リザーブ加藤・永田充・永田拓・小島・梅崎・関口・阪野
「ギシくんなんだね」
「啓太もマルシオも万全じゃないらしいし…」
直前に槙野が代表招集。
「何であっちはケンゴーがいるんだ?」
決勝トーナメントから出場するウチが言えた義理はないけれど、
レギュレーションの不自然さは否めないナビスコ杯。
小さな怪我を抱えた選手を外し、フレッシュなメンバーで挑む。
「やっぱりリーグ戦重視なのかな」

「ギシくんいいじゃない!」
相手の飛び出しに落ち着いて反応する山岸。
「シュートストップはギシくんなんだよね」
久々を感じさせない。
暢久から森脇にボールが渡る。
「左足はどうなんだろう?」
浅い位置からのクロスはタッチを割る。
「シンプルだよね、森脇の方が」
槙野とは違う魅力を感じる。

「坪井、いいよねぇ」
レナトにスピードで勝る、仕事をさせない。
「暢久も効いてるよね」
PA内への侵入を許さない。
「それ後ろからだろ!?」
焦れる大久保のプレーが荒い。
「カード出せよ…」
主審は木村博之氏。
ボールを保持する、波が引くようにラインが下がる。
「カップ戦だよなぁ」
浦和も川崎もリスクを負わない。
「ウチは引き分けでもいいからね」
180分で決着をつければいい、焦らなくていい。

左からのFK、ケンゴーの蹴ったボールはバーを越えていく。
「レナトの方が嫌なんだけどね」
前回対戦の悪夢を思い出す。
「ウガ、ニアだ!」
縦に速い攻撃、興梠が放つ。
「まだまだ!」
跳ね返りに森脇が詰める。
「いいぞ!」
最初のビッグチャンスは浦和。

「啓太の代わりは那須じゃないのかも」
パスがブレる、スペースを探す動きが少ない。
「メンバーが違うって感じがするな」
誰が出ても変わらないようになるのは何時になるだろう。

「通った!」
原口のパス、フリックから興梠。
「やった!!」
45分、浦和先制1-0。
「デカい、これはデカいぞ」
アウェイで得点、決勝に近づく1点をもぎ取る。
「しっかり、落ち着いて行こう」

前半終了、川崎0-1浦和。

「ヒラだ!」
左から見事なシュートが決まる。
47分、浦和追加点0-2。
「これでヨンゼロか」
前半終了間際と後半立ち上がり、理想的な得点を挙げる。
「無理するなよ、もうこれでもOKなんだ」
貴重なアウェイゴールをふたつ、
大きなお土産を持って埼スタに帰ることが出来る。
「落ち着け、仕掛けるなよ」
相手に会わせる必要はない、淡々と進めればいい。

「誰だ?暢久!?」
選手が倒れている。
「攣っただけかな?」
60分、暢久out永田充in。
「早過ぎるな、この交代…」
「流れが変わらなければいいんだけど…」
メンバー固定の弊害が、故障という形で表面化する。

「興梠がアウトサイドか…」
左からのクロスに平川が合わせる。
「シュートで終わるならOKだ」
2点差でいい、試合を落ち着かせればいい。
「やらせるな!」
大久保の突破、坪井が押える。
「ダメだったかぁ」
67分、川崎得点1-2。
「仕方ない、切り替えよう」
69分、坪井out梅崎in。
「ツボも怪我かよ…」
最終ラインが2枚代わってしまう。
「マズいな、ちょっと…」

強烈なミドルを山岸がパンチング。
「ナイスだ、ギシくん」
DFに追いすがる柏木、シュートをブロックする。
「陽介、いいぞ!」
怪しい副審の旗、激しいチャージに倒される、笛は鳴らない。
「どうして、どうしてだよ!」
流れが川崎に傾いて行く。
「落ち着け、ゆっくりでいいんだ」
勝っている、アウェイで2点奪っている。
「蹴ったっていいんだ、時間稼いだっていいんだよ」

左を破られる、鋭いシュートがネットを揺らす。
80分、川崎同点2-2。
「事故だ、事故だよ」
まだ負けてない、あと90分以上あるんだ。
「ったく…」
81分、川崎逆転3-2。
「何でこうなるんだ…」
連続失点、脆さを露呈する浦和。
「しっかり!」
83分、平川out関口in。
「頼むぞ、関口!」
中央から右へ、関口が仕掛ける、クロスを入れる。
「入った、けど…」
直接ネットを揺らす、判定はオフサイド。
「そうなのか…」

アディショアンルタイム5分。
「失点だけは避けなきゃ…」
追い付きたい、けれどこのまま埼スタに戻ればチャンスはある。
「打て、打て!」
至近距離からのシュート、決まらない。
「もう5分か…」
選手の動きが止まる、試合が終わる。

川崎3-2浦和。
「まだ終わってない、ホームで勝てばいいんだ」
選手たちを鼓舞する。
負けてはいない、まだ半分なんだ。



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大事じゃない試合なんてないけれど、
本気で狙うならば、どうしても勝利しなければならない。
惨敗した横浜戦から中2日。
「いきなり暑くなると付いていけないよね」
ここ数日間の秋の気配は幻だったかのように、
真夏の太陽と厭らしい湿気がスタジアムを覆う。

GK加藤
DF森脇・那須・槙野
MF平川・阿部勇樹・啓太・柏木・マルシオ・宇賀神
FW興梠
リザーブ山岸・坪井・暢久・永田充・梅崎・関口・原口
マルシオがスタメン、原口はベンチスタート。
「良くなかったからね、仕方ないかな」
誰が出ても結果が伴えばそれでいい。
出来ることなら11人だけではなく、チーム全体で掴みとりたいけれど。

「風強いなぁ」
南から北へ、上空を舞う強い風。
「ウチは前半我慢すれば何とかなるかな」
案の定、前線からプレスを掛ける新潟。
「ガチだ…」
達也の動きが懐かしく、煩くて。
「ああいう詰め方してたよなぁ」
蹴るしか選択肢を残せなくなる浦和。
「打つぞ!」
シュートコースが開く、強いボールがゴールを襲う。
「助かった…」
達也のミドルはノブヒロが弾く。
「90分持たなくていいって思ってるからな、達也」
10分、達也に警告。
「厳しい笛だね、ラッキーかも」
主審は山本氏。

嵌めて来る新潟、交わす浦和。
「流石に横浜よりは楽かな」
ボールを奪う姿勢、運動量、ともに引けを取らない。
「今のところ川又も抑えてるし」
失点さえしなければ、先に点を奪えれば勝てる。
真夏の連戦、焦れた方が負ける。
「しっかり、落ち着いて行こう」

低いクロスが入る。
「危ない!」
阿部勇樹がクリアしたボールはポスト直撃。
「大丈夫かよ…」
跳ね返りをノブヒロが押える。
「8番をフリーにするな!」
真ん中を牛耳られ、攻撃の形を見出せない。
「向こうの19番、荒いんだよな」
好調新潟、侮れない。

「啓太、流石だね」
左サイドを駆け上がる啓太、クロスを入れる。
「ニア、ニアだ」
マルシオが詰める、決まらない。
「惜しい、いいぞ」
速いパス交換、DFが崩される、ネットを揺らされる。
「オフサイド!」
副審の旗に救われる。
「来たぞ!」
達也が振り抜く、ノブヒロが抑える。
40分、達也交代。
「あれ、何で?怪我!?」
緊張が緩む。
「助かったなぁ、代わってくれて」

前半終了、浦和0-0新潟。

「岡本じゃ怖くないね」
達也の代わりに入ったFW、恐ろしさはない。
「来い、啓太!」
カウンター、マルシオが落とす。
「惜しい、もうちょっとだ」
那須のミドルはDFがブロック。
「那須が打ったことに価値があるんだよ、きっと」
流れの中からDFがフィニッシュ、
ウチらしい攻撃になっている証拠に違いない。

56分、啓太out原口in。
「仕掛けたね、ミシャ」
点を奪う。
明確なメッセージが伝わる。
「勝て、走れ!」
後方からのボール、原口が受ける。
「打て、打っていいんだよ!」
ミドルはGK正面。
「通れ!」
陽介からタテにパスが入る。
「交わせ!」
興梠がDFの裏を取る。
「打て、打てるぞ!」
ふわっと浮かぶボール、GKの頭上を越える。
「やった、やった!」
62分、浦和先制1-0。
「さあ、集中して行こう!」
最少得点差でもいい、勝ちたい、勝ち点3が欲しい。

70分、マルシオout暢久in。
「どうするの?森脇!?」
左から中央に森脇がスライド。
「やるじゃん!」
左足のシュートはクロスバー。
73分、柏木out梅崎in。
「いけいけ、ってこと?」
CK、キッカーは梅崎。
「直接かよ…」
弧を描くボールをGKが弾き出す。
「そう、シュートで終わろう」
残り時間が気になる。
「あと10分くらいか…」

カウンターの応酬、終盤の体力勝負。
「暢久、頼むぞ」
「戻れ、槙野!」
右サイド、平川が駆ける。
「上がる力、残ってるのか!?」
梅崎が、興梠が走る。
「一杯だったか…」
シュートはクロスバーの上。

アディショナルタイム4分。
「ちょっと長いな」
ミシャが叫ぶ。
「ライン割ってる、下がれミシャ!」
4審が気付く、注意する。
「また出てるって、ミシャ!」
どうしても勝ちたい試合、勝たなければいけない試合。
時計を見上げる。
「あとワンプレーだ」

主審の手が挙がる。
「よっしゃ!」
厳しい試合をものにする。
残り10試合、首位との勝ち点差1。

“王座奪還”

意識して行こうじゃないか。




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監督から高い評価を得た岡本拓也。
ウチとはやり方が異なる3バックだけど、
経験を積んで帰って来てほしいね。
高木琢也監督(長崎)記者会見コメント
負傷者が多い栃木は、ヨシヤがFKキッカー。
序盤の勢いが消えてしまった栃木、その中でポジションを獲得したヨシヤ。
やっと居場所を見つけたのかな。
松田浩監督(栃木)記者会見コメント
近藤徹志が決めた!
愛媛時代以来、6年ぶりのゴール。
微妙な判定でPKを取られた後の得点。
この試合、PKが3回もあるんだよね。
しっかりハンドを取る審判と、流す審判。
どっちがいいんだろうな。
京都は原一樹が11得点目。
いい選手がそろってるのに、勝てないねぇ。

【J2:第30節 京都 vs 岡山】試合終了後の各選手コメント
高原が潰れて零れたボールにエイコが突っ込む。
小池純輝は今季3点目。
左WBで存在感出してるよ。
草津時代に左SBを経験したことが生きているのかもね。



【出場記録 (出場試合数)◎フル出場▽途中交代▲途中出場】
河合竜二(札幌)---(11)▲11
中村隼(山形)----(0)
堀之内聖(山形)---(19)◎
本間幸司(水戸)---(15)◎
西澤代志也(栃木)--(8)◎
三都主(栃木)----(18)
富居大樹(群馬)---(0)SUB
高橋峻希(千葉)---(23)◎
高原直泰(東京ヴ)--(30)◎
小池純輝(東京ヴ)--(22)▽87①
佐藤謙介(横浜)---(25)◎
永井雄一郎(横浜)--(6)SUB
川鍋良祐(松本)---(18)SUB
大山俊輔(富山)---(18)
黒部光昭(富山)---(8)
西川優大(富山)---(22)
平野又三(岐阜)---(0)
山瀬功治(京都)---(22)◎
原一樹(京都)----(19)▲39
サヌ(京都)-----(4)
徳重健太(神戸)---(11)◎
相馬崇人(神戸)---(10)
ポポ(神戸)-----(29)▽87
吉野智行(鳥取)---(7)
岡野雅行(鳥取)---(9)SUB
近藤徹志(岡山)---(12)◎①
坂本和哉(岡山)---(0)
寄特直人(岡山)---(0)
青山隼(徳島)----(24)
高崎寛之(徳島)---(17)▲60
堤俊輔(福岡)----(28)◎
畑本時央(福岡)---(1)
岡本拓也(長崎)---(2)◎



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