「誇」-URAWA REDS-
共に…
 



浦和だから出来ること。
どんな状況に置かれても、
決して諦めない、諦めさせない空気を生み出すこと。

かつて駒場に君臨したエースが語っていた。
「浦和に消化試合はない」
「サポーターがそれを許さないから」
「許さない雰囲気を作ってくれるから」

「あのこと」があった直後の広島で誓った決意を
失った歴史とともに僕は忘れかけていた。

「共に戦い続けよう」

様変わりした光景に未だ戸惑っているけれど、
浦和とともに過ごした2014シーズンも、
たった1試合しかないんだ。

ACL出場の権利は得た。
最低限の目標はクリアした。
目指すものはただひとつ。

死に物狂いで。
不様でもみっともなくてもいい。
目の前の勝利にしがみつこう。

2005年、
寒さに震えながら戦い抜いた新潟戦のように、
為すべきことを全て尽くして、
運命をあずけよう。

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原口元気のシュートが突き刺さる。
エンブレムを鷲掴みにして、雄叫びを上げる僕らの「希望」。
ピッチに立つ選手もベンチで戦況を見守る選手もスタッフも、
懸ける思いは同じだったはず。

そう、森脇もね。

すべてを失ったかのような錯覚を
選手たちが救ってくれた。
「浦和」が「浦和」であるために。
もう一度立ち上がるために、覚悟を決めたはずだった。

あれから半年。
僕は相変わらずスタジアムにいる。
整地されてしまった歴史に戸惑うばかりで、
声を失い、拳を突き上げることもなくなった。
それでもまだ、この場所にしがみついている。

共に戦うことも出来ないくせに、
何の力にもなれていないのに。
昔の浦和に戻りたいんじゃない。
「浦和」が「浦和」ではなくなってしまうことが
寂しくて堪らないんだ。


広島、新潟、長居。
それでも僕は、スタジアムにいる。

ハーフタイムの指笛、リードのない“中心”。
跳ねてるとね、いつの間にか浮いてたりしてさ。
牙を抜かれ、整地されたスタンド。
あの時誓った言葉はどこかに消えてしまったよ。

それでも僕は、スタジアムにいる。


こんなヤツもいるって、クラブは分かってくれるかな。

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大宮戦は今までいた場所から。
ズレを修正できないもどかしさ。
これでいいという意見があることの違和感。
跳ねなくなったゴール裏。
試合そのものに熱くなることが出来ない自分に、苛立っていた。

仙台戦。
数年前までいた場所に戻った。
「熱くやる」と宣言した人が集い、場所を開けたところ。
リズムを取る手段が、引っ張っていこうとする手立てが、
熱くなかった。
この状態で試合のことを書く資格はない。
少なくても「スタジアムに行こう!」と勧めることは、
今の僕には出来ないな、と。

やってはいけないことをした輩ではなくて、
毎試合、どんな時もスタジアムに通い続ける人を
クラブは支えてくれている。
ずっと信じていたものが揺らいでいる。
20年頑張って築いたものが壊れてしまって、
また20年頑張りましょうと言われても、頑張れないよ。

浦和の浦和らしさを伝えて来なかった「罰」だと思ってるんだ。
クラブも僕らのことを分かってないんだってこと、
当日抽選の運営ではっきり分かったよ。
規制だけ強化してもね、クラブが自力で賄うことが出来ないなんて。
残念なものを見てしまったよ。


「スタジアムにおいでよ!」
と言えるようになるまで、試合のことは書けないかな。



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どんどん遠くなる。
好きだとアピールすればするほど、避けられてしまう。
ずっとずっと好きだったのに、
好きでいてくれたはずなのに。

あのね、
嫌いな言葉があるんだ。
何でも略しちゃったりするじゃない。
「サポ」っていうの、なんとなく嫌なんだ。
軽い気がしてさ、
「〇〇サポなんです」
「〇〇サポなんですか」
むず痒いんだよなぁ。
サポーター、だよね。
じゃなきゃ、ファンでもいいよね。

略しちゃう言葉でいうとね、
「ファンサ」も嫌いなの。
ファンサービスのことだと思うんだけど、
大原でサインに応じることがサービスではないと思うんだぁ。
一番大切なこと、何よりも欲しいものはさ、
「試合に勝利してくれること」だよね。
だからね、
選手たちが試合に最高のパフォーマンスで挑むことが出来るように、
選手たちの負担にならないように気を使わなくちゃって思ってるんだ。

変わろうと努力しているのは分かるんだけど、
何もなかった93年のように、新しいスタートを切る訳じゃないんだね。
最近のウチは、窮屈な感じがするんだ。

平等なんていらないよ。
平等を主張する人がいるとしたらもう、
平等という名の不平等の始まりだからね。

公平って、どういうことだろう。
どう理解したらいいのか、わかんなくなっちゃった。

無観客試合の前の日。
近づくことすら許されなかった埼玉スタジアムではなくて、
たくさんの思い出が詰まった(苦い思い出ばかりだけど…)
駒場スタジアムに行ったんだ。
西ゲート、東ゲート、日通グランド沿いの道、土だったサブグラウンド、
雛壇、東クルヴァ、手摺り、武骨な照明塔。
ついこの間のようだったな。

前日からテントを張ったり、
夜明け前からシートを張ったり、
夜の試合なのに朝からずっと駒場に詰めていたりね。
開門の頃にはすっかり出来上がっちゃってたりして。
やんちゃだったあの頃が懐かしくて。
今日こそは勝てるかも知れない、
今日こそは勝つんだと信じて戦っていたな。
それでも負けたけどね…。

告白するよ。
僕は、差別をしていた。
99年、00年を共に戦った人と、
そうでない人のことを。
苦しい時に共に戦った人と、
去っていった人、強い浦和しか知らない人のことを。
そして、強い浦和が強くない浦和になって去っていった人を。
これが「排他的」という奴だよね。

今、生まれ変わろうとするクラブと共に戦うことが出来るのか。
自信がないんだ。
神戸戦で目の当たりにした現実に、
消滅の危機が到来していることに気付かされたような気がして。
気のせいならいいんだけれど…。


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こんなに嬉しい勝利は、今までなかった。
初めてファイナリストになった時よりも、
ステージを制した時よりも、
アジアの頂点に立った時よりも。

自ら招いた危機。
全てを否定されかねない状況の中赴いた
アウェイ、広島。
何がセーフで何がアウトなのか、
ウチはダメだけれど、ウチ以外はOKなものはあるのか。
判断に迷うことがたくさんありすぎて。
クラブスタッフや警備員に監視されているのではなく、
守られていると感じるくらい、
追い込まれていたのかな。

シンプルなゴール裏は、
視界が遮られることがなく、試合に集中出来る環境だった。
紫色から移籍した選手たちに浴びせられるブーイング。
それは、いつも通りだった。
冷静な試合運び、
選手たちに余計な負担を掛けてしまったことは
間違いのないことなのに。

興梠が決めて先制、
試合終了間際、新しい9番がネットに突き刺す。
感情を爆発させる9番に、
抑圧していた気持ちが弾けた。
沸き上がる思いを抑えることは出来なかった。

けれど、
これで終わりではないんだ。
全てを受け入れて挑んだ試合が終わっただけ。
4月の仙台戦が、僕たちの岐路になるだろう。
色々な感情、信条を持つ人たちがいる。
スタジアムの中では皆が思いをひとつにすることが出来るのか。

これからも、長い道は続いていく。



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裁は下された。
僕らが背負うもの、背負わされたものは、
想像し難いほど大きい。

過剰な反応はしないこと。
大部分の人は今まで通りで何の問題もないのだから。
こうあるべき、
こうでなければならないと
自らを追い込まないように。
平常心でいられないのは仕方ない。
けれど、もう試合は直ぐそこにやって来る。

いつも通りでいいんだ。
周囲の目は気にするな。
スタジアムにはたくさんの仲間がいる。
痛みも苦しみも解り合うことが出来る、
かけがえのない仲間たちが。

差別をした。
だから差別をされても仕方ないということはないんだ。
でもね、
今は何をしても敵になる。
それだけ気を付ければ大丈夫だよ。



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僕は209ゲートを利用している。
昨日の「立ち位置」もそうだった。
けれど、あのダンマクは気付かなかった。
開門からスタメン発表まで、それから試合終了直後。
何度もそこから出入りしたのに。

日本人だけのメンバーで臨んだ試合。
それを張った人が、どんな意図を持って掲出したのかなんて
僕には分からない。
試合から一夜明け、
それが差別的だと断定的に語る人が増えていることに、
僕は恐怖を覚えてしまう。
そこで何が起きて、どうしてそうなったのか。
現場を直接見て、何を感じたのか。
実際にそれを目にした人はどれくらいいて、
その時どう感じたのか。
切り取った画像だけを見て、無闇に拡散しているのだとしたら
何て無責任なことだろう。

字面を直接的に読めば、何の問題もないようにも思える。
それなのに、何故特定の選手を揶揄する言葉だと訴えるのか。
「そんなことはいけない」と述べた人にも
日本人とそうじゃない人を区別する意識があるからじゃないのか。

僕もね、獲得の噂があった頃、
「禁じ手に手を伸ばしたのか」という思いはあった。
「どうなんだろう」と訝しんでいたのも事実だ。
けれど、開幕戦のプレーを自分の目で見て考えを改めた。
「彼は、使える」
競り合いに頭から突っ込む根性、
振り向きざまに放つ左足のボレーシュート。
身長を生かしたポストプレー。
試合勘が戻り、コンディションが整えば
ウチにとって大きな戦力になる。
もしあのダンマクが、
特定の選手を揶揄したものだとしたら、残念だね。


[追記]
試合に出ていない選手のことをコールしたこと、
その方が「差別」だよ。
フィールドにいる選手をリスペクト出来ないなんて、
何考えてんだ?
関口は良くてウガ?ウメ?はダメなの!?

敗戦の理由は、そういう所にもあるんじゃないのかな。


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道程  


ミシャの決意が伝わるスタメン。
理想を捨ててでも勝ちに拘る。

その覚悟に、僕らも応えよう。

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アディショナルタイムが長かった。

新たな可能性を感じた試合。
改善されないまま迎えた悪癖。
どちらも「浦和」だったかな。

シーズン序盤は内容よりも勝つことが
何よりの良薬。
これで次のホームゲームは落ち着いた雰囲気で
戦うことが出来る。

浦和の敵は浦和。
変な虫が沸いて来ないように、
頑張ろう、頑張らなくちゃ。

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火蓋  


怖い。
この感覚は初めてかも知れない。

穏やかな日々を過ごしたオフ。
またあの場所に戻る日がやって来た。

緊張と高揚。
今までのシーズンはそうだった。

どうしてだろう。

ミシャ3年目。
結果を出さなくてはいけない。
もしも出遅れてしまったら、
粘り強く支えることが今の僕らに出来るのだろうか。

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「80%の力を全力で出し切る」
そんなイメージだった選手が、
相手選手に引っ掛けられた訳でもないのに、
「暑いから、寒いから、疲れちゃったから代えてよ」
という訳でもないのに交代した時、
もしかしたら、って思ったんだよね。
等々力のパフォーマンスは
「さすが暢久!」
と胸を張って言いたくなるほど、
(言ってたけどね)
素晴らしかった。

怪我に強い選手が、
怪我しないようにプレーしてる気がする選手が、
負傷交代だなんてね。
“その時”が確実に近づいていることを感じたんだ。

監督が代わっても重用され続けていた。
(ケッペル以外ね)
スタメンを外れていても、
いつの間にかなくてはならない選手になっていた。
ベンチを温める日々、
3人目の交代が終わり、出場機会を得られないことが分かると
勝敗とは別の寂しい想いが募っていった。

あれだけの選手、退路を決める権利があってもいいのかな。
納得するまでやらせてあげることは出来ないのかな。
契約満了が発表された時に感じた、素直な気持ち。
でもそれは間違っているんだよね。
プロ選手を愚弄してるよね。
そんな甘い世界じゃないことは、
選手自身が一番よく知っていることなんだから。

オフトがいて、9番と井原が決意した。
その関係が今のクラブになかったことが、少しだけ残念だけれど。
違う色のユニフォームを纏った暢久を、
笑いをこらえながら見てみたかったけれど。


お疲れさま。
ありがとう。





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君が浦和を去る時が来たら、
きっと泣いてしまうだろうって、
ずっとずっと思ってた。
「9番」のときだって泣いていないのにね。
それほど君は、僕の中で大きな存在だった。

あんな試合の後だからかも知れないけれど、
何だか実感が沸かなくてね。

名前をアナウンスされてもいないのに
マイクの前に立った時も、
「あれ、段取り間違ったんじゃないの?」
「人の話ちゃんと聞いてたのかな?」
なんてね、いつものように心配しちゃったよ。
「大丈夫かな、普通に話せるのかな」
永田拓也も野田くんも、
自分の言葉で自分らしく話せてたから、不安だったんだよ。

妙に甲高い声で、貫録なんて微塵も感じられなくて、
「そう言えばキャプテンだった頃もそうだったな」
「クネクネしなくなっただけ大人になったよね」
なんてね、感傷に浸る余裕なんてなかったな。

君が僕らの前で自分の思いを伝えることなんて、
初めてかな。
20年間ってさらりと言うけれど、
本当に共に歩んで来たんだよね。
幸せでしたなんて言わないでよ。
それは、僕らから君に伝えなきゃいけない言葉なんだから。
浦和が大好きだなんてらしくない言葉、照れるじゃないか。

弄られっぷりも相変わらずで、
ちょっとだけ涙を見せる姿も君らしくて。
これでお別れだなんて、全然思えなくて。

引退を決意するまで、浦和にいて欲しかった。
そんなクラブであって欲しかった。
まだやれる、君は凄い選手だよ。
隣町のクラブだっていい。
現役を続けて欲しい。

アレ山田が沸き起こるスタンド。
声を出すのが勿体ない気がして、
君の姿を追いながら、心の中で叫んでいたんだ。

「暢久最高!」
「ノブヒササイコー!」


君のいない浦和。
ぽっかり穴が空いたようだよ。


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情けなくて、不甲斐なくて。
審判の笛がどうであろうと、関係ないよな。

簡単に失点する。
追い付こうとして奪われる。
怒りすら沸かないよ、もう。
自分たちのやり方に拘りすぎて、
勝利への執念を忘れてはいないか。

ゴールに向かう姿が見たいのに。
綺麗なサッカーも大切かも知れないけれど、
形振り構わずやらなきゃいけない試合だったんじゃないのかな。


物足りないんだ。


ACLの権利は何としても確保しないと。
シーズンが無駄になってしまいそうだよ。

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忘れてはいけない日。
繰り返してはいけない日。
風化させてはいけない日。

どれだけ辛く悲しいか。

体験しなければ分からないなら、
それを伝えていかなければならない。

負けていい試合なんてない。
上の順位にならなくていいなんてことはない。

「やり直したらいい」
「優勝なんてしなくていい」
「ACLは行かなくていい」

そんなことはあり得ないんだ。
「あの時勝っていれば、引き分けていれば」
「もう一点取れていれば」
どれだけ後悔したことか。

1999年11月27日。
浦和が浦和であるかぎり、
忘れてはいけない日。

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チャラ男って呼ばれてるの、
盗み聞きしてさ。
それ以来、僕らの間では「チャラ」。
勝手にそう呼ばせてもらったよ。

浦和生まれの浦和育ち。
いい響きだよね。
突然巡って来たチャンス、駒場デビュー。
なかなか良かった、嬉しかった。

草津にも追い掛けて行ったんだ。
ちょっと怪しい守備だったけど、
スピードに乗ったまま上げるクロスボールは、
大きな武器だったね。

ユース出身の選手がチームを去るのは、
寂しくて仕方がないけれど、
プロの宿命だから。

左利きのサイドバック、23才。
これからだよ、これから。
ユニフォームの色は違ってしまうけれど、
エイコや堤くんのように、
主力選手としてピッチに立つ姿、期待してるから。

まだまだ、始まったばかりだよね。
いつかまた、敵として会える日を楽しみにしてるよ。




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