アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ボッコちゃん アラレちゃん

2020年06月07日 | Weblog
 数か月前、狙っていたAI関連株があったのですが、資金面で手が出ませんでした。それで、大化け狙いで2社の株を買いました。そこへ予期せぬ「コロナ禍」。高値への大化け狙い株は、無残なほどの安値に大化け。で、狙っていたAIの株も大暴落で、「手が届く株価」に。しかし、資金は大化け狙いを買ってしまったので無くなっている。時すでに遅し。地団駄を踏みました。そのAI株、今はすでに回復し高嶺の花になっています。このように、やることが裏目に出てしまいます。AIなら、「まもなく株価は暴落するから、今は買い控えがいいと思うよ」と、予測できたかも。
 これからはAIの時代です。いつになるかは分かりませんが、次回「株価暴落」の時には、しっかり「AI株」を買おうと思っています。

 AIの時代…62年も前にAIのロボットの小説がありましたよね。「ボッコちゃん(1958年 星新一)」なんですがね。
 なぬ?「ボッコちゃんを知らない?」まっ、そういう人がおられても何の不思議もありません。じゃあ、「ダッコちゃん」を知ってますかねぇ?何となく知っている?…話が、逸れて行きそうなので軌道修正。ダッコちゃんの次に、「『大五郎!』『ちゃん!』を知っていますか?」と、書こうと思いましたが、やめときます。なぬ?もう書いちゃっただろうって?あらら、いつの間に?
 あとさあ、東北、北海道では、「棒」のことを、「棒っこ(ボッコ)」と、言います。「ボッコちゃん(棒っこちゃん)」って…。

 私は、「ボッコちゃん」「星新一」と、聞いたとき、「どうせくだらない、読むに値しない小説を集めた本だろう」と、思いました。
 なぜか?まず、「ボッコちゃん」というタイトル…なんなの、これ?折からの「ダッコちゃんブーム」に、あやかろうとした、いかにも安っぽいもの。そして、作者のペンネームが悪い。「星新一」、どさ回りの、売れない演歌歌手でしょうこれ。

 ところが、「ダッコちゃん」は、むしろ「ボッコちゃん」にあやかったものらしい。ダッコちゃん人形は、「木のぼりウィンキー」の名で売り出されました。その後、愛称を「ダッコちゃん」にしました。あの人形、木のぼりの形であって、ダッコの形じゃないですよね。つまり、愛称の「ダッコちゃん」は、「ボッコちゃん」のパクリ…。
 「星新一」は本名で、父親は、星薬科大学の創立者(星一:ほし はじめ)。星一さんは、「星製薬」の創業者でもあらせられる。母方の大伯父は森鴎外。森鴎外の血筋!…売れない演歌歌手などと言ってごめんなさい…。

 星新一さんは、62年前に、今のAIブームを見抜いていた…凄い人だなあーと、思います。
 なぬ?どうして見抜いていたと断言できるのかって?
 AIブームって、今始まったわけではありません。第一次AIブームは、1950年代後半~1960年代でした。ボッコちゃんは、1958年ですから、星新一さんは、当然第一次AIブームを知っていますよ。コンピュータで「推論・探索」をすることによって問題を解決する研究が進んでいました。そこから、今日のAIブームを予測して「ボッコちゃん」を書いた。私の予測ですが、自信があります。

 アラレちゃんもAIですよね。どこのアラレかって?「Dr.スランプ」の主人公…う~ん、知らないかなあ?鳥山明さんの漫画。ペンギン村に住む発明家、則巻千兵衛が作った女の子タイプの人間型ロボット(アンドロイド)、「則巻アラレ」のハチャメチャな日常を描いたギャグ漫画。
 で、このアラレちゃんなのですが、容姿も能力も似ていませんが、「(ボッコちゃんという本に収録されている、ボッコちゃんという題名の小説の主人公)のボッコちゃん」ですよね。パクリとは言いません。「パロディ」と、しておきましょうか?

 小説の主人公のボッコちゃんは、「完璧な美人」のロボット。バーテンダーとして客にお酒を提供するのみならず、簡単な「会話」をこなす。客に勧められるとお酒も飲む。ボッコちゃんが飲んだお酒は、後でマスターが回収し、また客に飲ませる。ロボットが飲んだお酒なので再利用できるわけで…。このマスターの行為、現代社会の側面にこのようなことってありますよね。星新一さんの予見の驚くべきところなんじゃないかなあ。

 タイトルが「ボッコちゃん」というショートショートを集めた本には、ほかにも現代社会に通じるものが収録されています。
 「鏡」と、題された小説では、「いじめ問題の本質」を突いています。悪魔を虐待する夫婦…何か月か後、鏡台の前で髪をとかしていた妻が…!
 「おーい でてこーい」では、原発の廃棄物処理問題を取り上げています。台風が去った後、「穴」が?都会の汚れを洗い流してくれる穴…。
 「生活維持省」と題された小説では、官僚の体質を痛烈に皮肉っています。政府の方針は、「徹底した人口制限」。毎日コンピュータで年齢・性別・職業に関係なく完全に公平に選抜した者を殺処分するというものであり…おお、怖っ!
 60年以上も前に、これらを書いていたとはねぇーっ!星新一さんって、AIだったんじゃないのかなあ?