アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

南インドでも、門松・注連縄!

2008年12月20日 | Weblog
  日本語は、クレオールタミル語から

 人がどのようなものに興味を示そうと、私に何ら関係ないのです…が。「お正月に、日本の門松と酷似したものを飾る外国の地方がある」と、聞いたら…興味を示しますよね。

 あと12晩寝ると、もう新年。スーパーの「注連(シメ)飾り・お正月のお供え物のコーナー」は、着々とそのスペースを広げています。注連飾りを見るたびに思い出す1冊の本。木から落ちて気を失ったときと、同じほどの衝撃を受けた本です。岩波新書の新赤版、大野晋著「日本語の起源」。15年ほど前。

 日本と、タミル地方(南インド)のお正月の比較をしています…本の中の一部分ですが…
日→門松を立てる
タ→バナナの木を切って門に立てる
これだけで、タミルの文化が日本へ来たんだと言えますね。
日→注連縄を張り、それに紙を垂らす
タ→縄にマンゴーの葉をつるす
 今の日本にも、紙の代わりに、木の葉をつるす地方もあります。なお、自慢ですが、我が家のマンゴー、元気です。幅5cm、長さ20cm程の葉が青々と下がっています。
日→ドント焼きをする
タ→古いものを集めて焼く
日→爆竹を鳴らす(九州南部、鳥取県、京都府)
タ→爆竹を鳴らす(ジャナフ付近)
 お正月の爆竹は、東アジアのあちこちで鳴らすのではないでしょうか。
日→カラスに餅を投げ与える(青森県上郷村雀が平)
タ→炊きあがった粥をカラスに供える
 「雀が平」で、カラスですか!タミルの風習が、青森まで来て、残っている。壮大なロマンですよ。
日→丸い餅を神に供える。餅は2つまたは3つ重ね、頂上に裏白という葉を供える。
タ→砂糖と米を混ぜて、米の粉を練った者で丸く包み、蒸す。山の形に重ね、神に供える。頂上に、柑橘類を置く。
 以上6例を引用させていただきました。「日本語の起源」には、15例載っています。タミル地方の文化が日本へ来たことは間違いないでしょう。日本語もタミルから来たに相違ないでしょう。しかし、これがなかなかやっかい。

 大野晋先生は、「日本語はドラヴィダ語の一つであるタミル語に由来し、日本語はクレオールタミル語である」とする説を唱えました。しかし、出る杭は打たれる。「認めないよ」という学者の方々が大多数。「それは違う」というのではないのです、「研究手法に問題があるので認められない」ということらしいです。研究手法に邪道があるのか?大野先生の、「日本語の由来がクレオールタミル語説」についての否定とか反論ではなく…認めないよ…。何とも妙な話。その後歳月が流れているので、現在はどうなっていますか。さっぱりニュースがありません。学者さんの世界には様々な御都合があるんだろうなあと思わせるところです。

 お正月の風習、そのほか。タミルからどのようなルートで日本へ来たか?誰も真相を知らない。これぞ、「夢とロマン」ですね。