おりおん日記

電車に揺られて、会社への往き帰りの読書日記 & ミーハー文楽鑑賞記

「パートタイム・パートナー」 平安寿子

2008年04月27日 | た行の作家
「パートタイム・パートナー」 光文社文庫 平安寿子 (08/04/27読了)

 「速水もこみち主演 12月第三木曜日夜の2時間スペシャルドラマ」-って感じですかね。タイトルそのまんま、時間決めのパートナー業=デート屋の話。といっても、一昔(ふた昔か?)前によく耳にしたようなデートクラブとは似て非なるもの。事業主はまあまあカッコイイ系と思しき晶生(アキオ)クン。オバちゃんでも、オバァちゃんでも、女性には優しい言葉を掛けずにはいられない、というか、全ての女性にかわいらしさを見出せる才能(?)の持ち主。風俗的要素一切なし。自分の才能をフル活用して寂しい女性の心を癒そうという発想らしい。

 晶生クンはチャラチャラしていて、お気楽な奴だし、軽く読めるのですが、ちょっと虚しいというか…物悲しい話。寂しい女性を癒す仕事といいながら、本当は、晶生クンが一番寂しいんじゃないの-?? と思ってしまいました。でも、オムニバスの最後のストーリーはちょっと心温まります。この最後のストーリーがあるからこそ、スペシャルドラマに仕立てられるような気がする。(って、私、全然、テレビ局関係者じゃありませんが…)

 結論。平安寿子を読むなら、「こっちへお入り」の方が100倍おススメ!




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