◆祇園祭礼信仰記 @ 国立劇場
5月公演は、私的には超大満足な配役♪ 一部も二部も勘十郎さま&玉也さんが主役(級?)を張っていて、ウキウキ。というわけで、重苦しい場面でも、なぜか、デヘェ~と顔の筋肉が緩みまくってしまうのでした。
しかも、やっぱり私は清治さんの三味線が大好き。聴くたびに「太棹ってロックだ!」と思う。めちゃめちゃカッコイイです。「大夫」を中心にして出番が決まっていくから、いつも清治さんがいい場面で出ていらっしゃるとは限らない。4月の大阪の妹背山は、あまりにも清治さんの出番が少なくてガックリでしたが、今回は、たっぷり楽しませて頂きました。
で、ストーリーはいかにも文楽的な支離滅裂ぶりだし、「さっきは別の人物になりすましたけれど、実は…」と後になって本当の身分を明かすズルイ展開もありなのですが、でも、最初から最後まで「お楽しみ」満載な舞台なので、細かいことは気にしない。
なんといっても、松永大膳! 玉也さんが遣われるお人形は、大きくって、狼藉モノという役どころが多いように思いますが、今回は、悪役商会でも、色情狂系でした。 何度も「抱いて寝る」を連発するのもいかがなものかと思いますが、「布団の上で極楽責め」は笑えました。いったい、どんな、めくるめく世界を見せようというの??? そして、そんなエロ大膳を玉也さんが超クールに遣われているのがますます楽しくなってしまうのです。
「金閣寺の段」では、大膳にほとんど動きがなく、顔の向きを変えるぐらいで、大半の時間が座布団の上に座ったまま。ということは、その間、ずっと玉也さんは大きな首を支え、手首をロックした状態。なのに、ピクリともしない。
かたや、大膳が「抱いて寝たい」雪姫は勘十郎さま。大膳に斬りかかった罰として縄で桜の木に縛り付けられる。色々な意味で、このシーンが見せ場。身体の自由が利かなくなった雪姫を遣うために、勘十郎さまも右手を腰に当てて、動かすのは左手のみ。なんか、このシーンが二重の意味でエロチックでした。縛られた雪姫も、それを遣われる勘十郎さまもセクシー。(でも、よく考えると、ここまでしておいて何の手出しもしない大膳は、意外と奥手?) そして、縛られたまま、足で集めて桜の花びらをキャンパスとして、ネズミの絵を描く雪姫。描かれたネズミが見えるわけではないけれど、飛び散る花びらから、絵が出来上がっていく様子を想像できる。
そして、圧巻だったのは東吉が金閣寺の最上階に幽閉された慶樹院を救い出す場面。とにかくセットが素晴らしい。限られた空間の舞台なのに、工夫を凝らして、東吉が高い塔を上がっていくように見えるのです。アカデミー美術賞とはいえないまでも、大道具さんに功労賞を! で、せっかくステキな演出で高い塔を上ったのに…救出の仕方があまりにもアクロバティック。竹の“しなり”を利用して、遠くに飛ばすなんて、年寄りをそんな扱いにしてよいのか???
5月公演は、私的には超大満足な配役♪ 一部も二部も勘十郎さま&玉也さんが主役(級?)を張っていて、ウキウキ。というわけで、重苦しい場面でも、なぜか、デヘェ~と顔の筋肉が緩みまくってしまうのでした。
しかも、やっぱり私は清治さんの三味線が大好き。聴くたびに「太棹ってロックだ!」と思う。めちゃめちゃカッコイイです。「大夫」を中心にして出番が決まっていくから、いつも清治さんがいい場面で出ていらっしゃるとは限らない。4月の大阪の妹背山は、あまりにも清治さんの出番が少なくてガックリでしたが、今回は、たっぷり楽しませて頂きました。
で、ストーリーはいかにも文楽的な支離滅裂ぶりだし、「さっきは別の人物になりすましたけれど、実は…」と後になって本当の身分を明かすズルイ展開もありなのですが、でも、最初から最後まで「お楽しみ」満載な舞台なので、細かいことは気にしない。
なんといっても、松永大膳! 玉也さんが遣われるお人形は、大きくって、狼藉モノという役どころが多いように思いますが、今回は、悪役商会でも、色情狂系でした。 何度も「抱いて寝る」を連発するのもいかがなものかと思いますが、「布団の上で極楽責め」は笑えました。いったい、どんな、めくるめく世界を見せようというの??? そして、そんなエロ大膳を玉也さんが超クールに遣われているのがますます楽しくなってしまうのです。
「金閣寺の段」では、大膳にほとんど動きがなく、顔の向きを変えるぐらいで、大半の時間が座布団の上に座ったまま。ということは、その間、ずっと玉也さんは大きな首を支え、手首をロックした状態。なのに、ピクリともしない。
かたや、大膳が「抱いて寝たい」雪姫は勘十郎さま。大膳に斬りかかった罰として縄で桜の木に縛り付けられる。色々な意味で、このシーンが見せ場。身体の自由が利かなくなった雪姫を遣うために、勘十郎さまも右手を腰に当てて、動かすのは左手のみ。なんか、このシーンが二重の意味でエロチックでした。縛られた雪姫も、それを遣われる勘十郎さまもセクシー。(でも、よく考えると、ここまでしておいて何の手出しもしない大膳は、意外と奥手?) そして、縛られたまま、足で集めて桜の花びらをキャンパスとして、ネズミの絵を描く雪姫。描かれたネズミが見えるわけではないけれど、飛び散る花びらから、絵が出来上がっていく様子を想像できる。
そして、圧巻だったのは東吉が金閣寺の最上階に幽閉された慶樹院を救い出す場面。とにかくセットが素晴らしい。限られた空間の舞台なのに、工夫を凝らして、東吉が高い塔を上がっていくように見えるのです。アカデミー美術賞とはいえないまでも、大道具さんに功労賞を! で、せっかくステキな演出で高い塔を上ったのに…救出の仕方があまりにもアクロバティック。竹の“しなり”を利用して、遠くに飛ばすなんて、年寄りをそんな扱いにしてよいのか???