もて木みち子 オレンジニュースブログ版

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お金のない市の4億8000万

2011-05-27 | 東日本大震災

急に新聞記事になった、関西国際大学の看護系学科新設の話。

きょうも神戸新聞三木版にのった。

総事業費は13億6600万円。三木市はそのうちの設置経費9億6千万。関西国際大が独自の事業としておやりになるのなら、結構。北播磨総合医療セインターとの実習における連携も可能だろう。

しかし、これからが、どうぞご自由にと言うわけにはいかない。設置経費半額4億8000万を三木市で負担するという。

目的は北播磨総合医療センターの看護師確保と三木市の活性化だという。

三木市の活性化というのは具体的にどういうイメージなのだろう。学生が三木市に住み、三木市で働きということなのだろうか。

しかし関西国際大学の現在、三木市に住んでいる学生はどれだけいるだろう。三木市に住民登録している学生は何人いるだろう。近隣の住民から見ると、市外各地からの送迎バスの多さばかりが目だって、三木市に定着する若者がどれだけいるかは、予想できない。看護学生だからといって、三木市に定着するとは限らない。地方の看護学校は多額の経費をかけても、卒業後、資格をとったら、都市部に流れてしまうことを憂いている。

看護系大学や専門学校は、兵庫県は全国でも多い地域である。兵庫県立、神戸市立の大学をはじめ、専門学校も多い。しかし地元に残るかどうかは別の話である。全国から看護師志望の学生がやってきて、学んで地元に帰っていくことも含め、三木市は支援しようというくらいの太っ腹なのだろうか。いや地元の人優先といって、また奨学金などで市が負担するのかもしれない。

看護系の学校は確かに専門学校から大学へと流れが移っている。しかし、現在医療系の学部屋専門学校をもたず、これから教育スタッフを確保し、大学の教育機関として、育てるにはかなりの準備が必要だろう。

それをいきなり、市が設備費を半額も負担することが妥当なのかどうか。投資するならそれなりのマーケティングリサーチや、医療や看護の世界とのパイプも必要だと思うが、どうなのだろう。そもそもこの話、どちらから出てきた話なのだろう。

三木市の負担はそれだけではない。北播磨医療センター企業団は図書費1億を大学と負担を分担するのだという。

ひがむわけではないが、市立図書館のことで、新築より移転が1億5500万節約できるのだと、強調する理由は、お金がない!の一点張り。お金がないといわれるとお金のない市民は弱い。でもお金はあるところにはあるんだ。

ただそのお金は税金なので、市民が納得できる説明責任はきちんと果たしていただきたい。

計画そのものに反対なのではない。その計画が将来を見越して妥当な計画なら賛成。そして市の負担割合が適当なのかを、きちんと判断していただきたい。

 

 


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2 コメント

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滑舌健在ですね (坂本 登)
2011-05-27 12:20:00
久しぶりの滑舌に感動いたしました。

選挙結果をもろともせず、いつまでも市民目線での論評に期待します。

いよいよ市長の独裁ぶりが顕在化してきましたね。

以前から感じていましたが、発想は確かに創造的で、斬新的なのですが手法が伴わない。

巨額の投資も今の市の財政状況から見て首をかしげたくなるような現象ですね。

国際大学も学生獲得のためには学部を阪神間に移設せざるを得ない状況。

ひも付きは産婦人科誘致で懲りてるはずなのに・・。市長派が過半数を制覇した今後の議会運営を注視したい。

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だまってちゃいかんと (moteki)
2011-05-27 23:12:49
ホントは勝手にせえ、といいたいところですが、それじゃあ、アカン!と思います。みなさんおとなしすぎ。退職金の言い訳だっておかしいです。
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