「余は如何にして服部ヒロシとなりしか」 あせごのまん
日本ホラー小説大賞短編賞受賞作
僕は、もうすぐ31歳になる。
昨夜、彼女にふられてしまい、
そして、今朝、仕事もやめた。
そんな時、前を歩いていた女性の、
色っぽいお尻に魅せられて、
ついつい、後をつけてしまったのだが、
偶然にも、彼女は、
同級生だった・服部ヒロシの姉のサトさんだった。
言い訳がましく、ヒロシに会いに来たと言ってしまった僕。ヒロシなら、すぐ帰るから、風呂にでも入って待っていたら、と勧められ、そこで彼が見たものは。。。緑色の張りぼての風呂桶。
そこに、裸のサトさんも入って来て、僕は、不思議で異様な体験をすることになる。
文化祭で使った、張りぼての風呂桶、
そんなお湯のない風呂桶で、身体を洗う?2人。。。
なにやってんの?!と、想像するだけで、笑える。。。
でも、これはホラーじゃなかったっけ?と思いつつ読み進むと、
確かに、ばかばかしい中にも怖さを感じる。
サトさんが用意してくれる不思議な食事の実態を知った時。。。
魚の目を切り取って神経を取り出すシーン。。。
庭の樹に吊り下げられてる緑の物体の正体を知った時。。。
など、さまざまなシーンで「ぎゃ!!」と叫びたくなる。。。
この本には4編が収録されているが、
意外な結末としては「克己さんがいる」が面白かった。
ん?ん?と読み勧めると、ふーん、、、そうだったのかぁ。。。って。
好き嫌いが別れる作品かも。。。