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もんく [とある南端港街の住人になった人]

こんな郊外の街なのに東京

そう言えば、マレーシアも明日まで休みで3連休だった。

今日はイスラムの犠牲祭と呼ばれる日。ハリラヤ・ハジ。以前はお祭りを見にモスクへ行ったり呼ばれたりもしていたけれど、今の家に引っ越してからトンとそうした催しには行かなくなってしまった。経験が一巡したと言うのもあるけれど、一番の原因はここに住み始めた事だろう。

ここは住居地全体が柵で囲まれていて柵の内側にはガードマンがウロウロしているから外界とは隔絶されている。と言う事は安全のために無駄なお金をどの家の人も払っているわけで、さらに、と言う事はある程度以上お金持ってる人が住んでいるわけだ。マレーシアでお金持っていると言うとやっぱり中華系の家族が多い。そしてインド系。マレーは国の中では多いけれどこの地区にはそう多くない。

つまりはここにはイスラム教徒があまり住んでいない。まばらなので連携もあまり無い。だからイスラム系のお祭りがあっても皆、各々外に出てそれをするのでこの住宅地にはそよ風も吹かないってわけだ。

じゃ、中華系の催しはどうか?インド系は? それもあまり違わない。彼らは同じ民族でも単に同じ所に住むようになったってだけじゃ連携しないみたいだ。近所でも親しい人は限られるように見える。中華系の人は警戒心が強い感じにも見えるし。

マレーシア、多民族国家の現実ってこんな感じ。KLの中心からはちょっと外れた郊外の街なのだけど、この意味では十分に都会ライフなのだ。今もこの周辺はどんどん山が無くなって開発されて新しい住人が増えているけれど、この街にはただ住んでいるだけで愛着も何も無いわけだからどんどん東京と似た感じになっている。見た目じゃなくて人と人の関係って意味で。

そしたらもう宗教とか民族とか全然どうでも良くて、二〜三軒先にはどこのどんな人が住んでいるのか、何語を話すのかもわからない。もうここは東南アジアじゃないってわけ。


でも、それがマレーシアの住みやすさの一因でもあるかと思う。

マレーシアへ来て、特定の人とだけ交わってそれで世界は完結する。集合住宅でもお隣さんがどんな人でも全然構わないわけだし。リタイアでも仕事で来ていても同じ。中華系の人としか交流が無くて中華料理だけ食べて過ごすってのは割と一般的かもしれない。うちもプライベートでやり取りする人がどんどん限られて来ているからそんなもんだろう。
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