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もんく [とある南端港街の住人になった人]

きなこ、喧嘩より逃げる方法を覚えなさい

写真のきなこ、先日近所の猫と喧嘩して来た。

喧嘩は以前にも何度かしている。相手は同じ猫でなくて他の何匹かの猫たちだ。オス猫にはサカリがあり、サカリになるといつもいる場所からメス猫を求めて彷徨い出す。だいたい1週間か2週間、場合によってはもう少し長くなる。それがある時突然姿を見せなくなる。しばらくして別のオスが来る。

その度にきなこは喧嘩しなければならない。きなこは去勢しているのでオス猫たちの直接のライバルではないはずだ。きなこは去勢してもマーキング以外のオスの行動様式を維持している。それが狙われる原因か? 相手が向かって来ればきなこも応戦してしまう。きなこ、喧嘩に強い猫ではないのでけっこう怪我をする。

いつもは怪我してもそれほど酷くは無いが、今回はちょっと酷かった。尻尾の先、前脚と後脚といろいろなところに血が滲んでいる。それに後脚の爪が1本無くなっているし前脚の爪の裏に血が透けて見える。どうしてこうなるまで喧嘩しなければならないのか? きなこ、昨日と今日は昼間痛むところを舐め舐め寝ていた。オシッコに出る時もいつものように走って行かれない。


猫どうしはどうしてこうも仲良くやっていけないのだろう? どうしていつも喧嘩しなければならないのだろう? 同じような大きさなのに犬とか争わず、猫どうしだと争うのはなぜなんだろう? 首に「私はあなたのライバルじゃありません、争いはしません」と書いてぶら下げて歩かせたいところではある。



こうした事について、よく考えれば人間も同じかもしれない。歴史の教科書では血で血を洗う戦争はいつの時代もずっとあった。それに対して争いなどしなくても多くの問題を解決する手段が考え出されても来た。にも関わらず今でもまだ争いはどこにもある。

戦争とか国どうしの争いとか宗教や民族、そう言った大きな意味でのみ言っているのではない。身の周りにあるちょっとした正しさ論争とか、横を走っている隣の車との争いとか、我先にと争って何かを手に入れる事、夫婦間などでの主導権争いなどだ。もちろん自省も含めて言っている。自分以外について都合よく言っているのではない。



人間はけっこう野生動物なのかもしれない。自分たちで自分たちの事を上手く捉えられていないだけで、外から見れば人間と猫はそう違わないのだろう。

猫は最近やたら文明的なキャットフードを食べるようになって、人間の住む家に住み、管理されたクリーンな環境に生きている。たまに服まで着てアクセサリーを付けているのもいる。でも放って置くとちゃんとうちのきなこと同じように喧嘩で怪我してくる。別に他の猫と争わなくともご飯は十分にもらえて何の不自由もない生活ができる。にも関わらず争いだけは昔と変わらずにしてしまう。人間もまるで同じだ。


きなこ、喧嘩しそうになったら逃げなさい。弱くても良いからバカにされても良いから逃げる方法だけ覚えなさい。そっとオシッコしてそっと家に帰りなさい。家の中で隠れて過ごせば良いのだよ。そしたら玩具でも買ってあげるから。
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