温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

江島神社参拝

2019-04-03 | 鎌倉点描
その昔、江の島へは、引き潮のときに砂嘴(さし)が現れて徒(かち)つまり歩いて渡れた。潮の満ち引きは月の引力に関係する。月は地球の周りを廻っているので、海面はそれにより約十二時間半で満潮から満潮へ、引き潮から引き潮に変化する。月の動きに太陽の動きが重なり、潮の満ち引きの大きさが決まる。日本の太平洋側の干満の差は約1.5mあるといわれる。だから、干潮に渡って江の島でゆっくりしていると、渡し船の世話になることになってしまい熊さん八っつぁんら庶民には思わぬ散財になってしまうのだ . . . 本文を読む
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鎌倉行くなら江ノ電で(2)

2019-03-06 | 鎌倉点描
鎌倉という土地は思いのほか狭く、主要な道路はいつも混んでいる。道路渋滞など平気という車好き運転手でも、同乗者は必ずしもそうではないし、駐車するための待ち時間も常人には耐えがたいものがある。慢性的渋滞の道路事情であるから、バス利用も賢い選択肢ではない。手だてがまったくないわけでもない。その一つに、藤沢駅付近の駐車場に車を入れて、江ノ電を使って観光するテだ . . . 本文を読む
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鎌倉行くなら江ノ電で(1)

2019-01-30 | 鎌倉点描
海側とは逆に踏切の線路を渡り、交差点を右折して腰越駅に向かって歩いていく。「江ノ電」と呼ばれることが一般的となっているが、正式名称は「江ノ島電鉄」である。その江ノ電だが、江ノ島駅から腰越駅の一区間だけいわゆる路面電車に変身する。この区間が好きな鉄道ファンは多いだろう。わたしも鉄っちゃんではないがその一人である。電車が近づくと、掲げられた大きな電光掲示板に「電車接近」と表示される。昭和がうっすら残る町並みのど真ん中を、いかにもの雰囲気ある江ノ電がすぐそばを走り抜けていく . . . 本文を読む
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源氏山から銭洗弁天(2)

2018-12-05 | 鎌倉点描
切通しのひとつである化粧坂(けわいざか)である。鎌倉は三方を山で囲まれていて、海に面した平地といえばいわゆる猫の額より狭いのだ。唯一の出入口は切通しで七ヶ所、亀谷坂(かめがやつざか)、化粧坂(けわいざか)、巨福呂坂(こぶくろざか)、朝比奈坂(あさひなざか)、名越坂(なごえざか)、大仏坂、そして極楽坂である。七つの切通しに限られているから、鎌倉は丘陵が城壁代わりとなり、鎌倉は守りやすく攻められにくい自然の城塞であるといっていい。懐かしい芝が広がる公園に着くと、ここでひと休みして持ってきたパンやおにぎりを食べた記憶が甦る。今日は手ぶらなので、人目につかぬ隅っこで携帯灰皿片手に一服する . . . 本文を読む
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源氏山から銭洗弁天(1)

2018-10-31 | 鎌倉点描
しばらく行くと路が尽き、階段に変わった。ここからは、いよいよ昇りとなるのだ。別名「白旗山」とも「旗立山」とも呼ばれた「源氏山」の由来は、源頼家(八幡太郎義家)が奥州遠征の際に、山の頂に白い旗を立てて戦勝を祈願したことによるとか、麓に代々源氏の屋敷があったとも言われている。山とはいうが実は名ばかりで、鎌倉武士はとかく大げさに言うのが好きだったそうである。正味な話は、標高九十メートルちょっとくらいの、子どもや足に自信がある老人や子どもでも登れる丘クラスなのだ . . . 本文を読む
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佐助稲荷

2018-10-03 | 鎌倉点描
そろそろ降ってくるな・・・。さきほどからうっすら漂う雨の匂いをわたしの鼻が嗅ぎわけていた。坂道を降り切ったところ、右の角に佐助稲荷道の石碑をみつけた。銭洗弁天の方向から来るととてもわかりにくい位置である。 住宅街のど真ん中を奥まで進むと、佐助稲荷神社があった。ここは、出世や開運のパワースポットだそうだ。まだ傘はいらないが雨が降りはじめてきた。参道には赤い幟旗がはためく朱色の鳥居が並んでいる。鳥居は、神域と俗界とを隔てる門、結界である . . . 本文を読む
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女人救済の東慶寺(2)

2018-09-05 | 鎌倉点描
女性の側から離婚できなかった封建時代、ここ東慶寺に駆込めば離縁できる女人救済の寺として明治に至るまで六百年の永きにわたり、縁切りの寺法を守ってきたのである。江戸時代には、群馬太田の「満徳寺」とともに幕府寺社奉行に承認された縁切寺として知られた。駆込みした女性の数だが、江戸末期までに少なくても三千人いたという。「駆込み」とは実際にどんなものだったろうか、興味をそそられた . . . 本文を読む
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女人救済の東慶寺(1)

2018-08-01 | 鎌倉点描
北鎌倉駅で降り、鎌倉街道を南の八幡宮方面へほんの二百メートルほど歩くと右手にある「松岡山 東慶寺」は弘安八年(1285年)、鎌倉幕府八代執権北条時宗夫人(覚山志道尼)が開創した。階段をあがり、山門をくぐってすぐ左にある鐘楼の梵鐘は、観応元年(1350年)鋳造された材木座の補陀落寺のものを移転したそうだ。鐘楼天井に龍が描かれているそうだが、色褪せて判然としなかった。山門から真っ直ぐに伸びた静かな小径をすすむ。 . . . 本文を読む
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杉本寺、苔の石段

2018-07-04 | 鎌倉点描
天平六年(734年)行基が十一面観音を安置して創建した、鎌倉最古の寺とされている「大蔵山 杉本寺」の、緑に苔むす石段である。冬になれば両側に紅い椿の花が見事に咲き競うという。たしかに、一見の価値は充分にある石段だ。かなり急勾配だが、石段は柵で囲まれており文字通りの「見るだけ」で歩いて昇ることはできない。記憶の底を軽く浚ってみた。苔に初めて魅了されたのは京都の苔寺(西芳寺)の庭園だった。そして奥入瀬渓流沿いでは息がかかるほどの至近距離で、活き活きとした緑滴る苔を観察でき、指と掌で恐る恐る触れて苔のふさふさ感を味わったな . . . 本文を読む
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報国寺の竹林(2)

2018-06-13 | 鎌倉点描
「鎌倉点景」の記事を書いている途中で、わたしは<ミシュラン・グリーンガイド>の存在を遅まきながら知った。ミシュランガイドといえばレストランとホテルを格付けする<レッド・ミシュラン>が有名だが、日本の観光地まで調査格付けしている<グリーン・ミシュラン>までもがあるとは寡聞にして知らなかった。充実した旅を楽しめるようなガイドブックとして今から九十年ほど前の1926年に第一冊が発行され、約十年前(2009年)から日本版もつくられ旅行者に愛用されているらしい。もっとも日本版といっても「外国人観光客」向けなので日本語での発行はいまのところないそうだ . . . 本文を読む
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