温泉クンの旅日記

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報国寺の竹林(2)

2018-06-13 | 鎌倉点描
  <報国寺の竹林(2)>

「鎌倉点景」の記事を書いている途中で、わたしは<ミシュラン・グリーンガイド>の存在を遅まきながら知った。



ミシュランガイドといえばレストランとホテルを格付けする<レッド・ミシュラン>が有名だが、日本の観光地まで調査格付けしている<グリーン・ミシュラン>までもがあるとは寡聞にして知らなかった。
 充実した旅を楽しめるようなガイドブックとして今から九十年ほど前の1926年に第一冊が発行され、約十年前(2009年)から日本版もつくられ旅行者に愛用されているらしい。もっとも日本版といっても「外国人観光客」向けなので日本語での発行はいまのところないそうだ。
 観光地を独自の方法で調査し、旅行者へのお勧め度を三つ星から一つ星までの星の数で表している。

   ☆☆☆   ・・・ わざわざ旅行する価値がある
   ☆☆    ・・・ 寄り道する価値がある。
   ☆     ・・・ 興味深い

 そういえば竹寺も外国人観光客が多かったな・・・。
 鎌倉も、ミシュランの星の数で紹介されている寺がいくつかある。旅先を自分だけでスパッと決めきれず惑うひとには有用で便利かもしれない。



 小町通りに入ってすぐの路地を右へ曲がり「若宮大路(県道21号)」に出ると、中央部分の一段高い「段葛(だんかずら)」を二ノ鳥居から八幡宮に向かって歩く。



 真っ直ぐな参道は八幡宮に向かって少しずつ狭くなっているので、遠近法で奥行きが恐ろしく遠くに見える。
 八幡宮前まで行ったら、右へ、六浦へ続く金沢街道を道なりにひたすらざっと二十分ほど歩む。



 この寺が別名「竹寺」とも「竹の寺」とも呼ばれる、臨済宗建長寺派「功臣山 報国寺」である。ちなみに、報国寺はグリーン・ミシュランで三つ星を獲得している。
 山門である薬医門は、奥に続く参道をあたかも額縁のように切り取っていた。



 門をくぐって進む左手には、華奢といった枯山水庭園が設えられている。
 それは、京都と比べればいかにも小ぢんまりとしているが、山門とは絶妙に調和はしていてなかなかのものである。





 創建は建武元年(1334年)、仏乗禅師を開山とし、開基は足利家時(足利尊氏の祖父)とも上杉重兼(宅間上杉家の初代当主)ともいわれている。
 正面の本堂には南北朝期につくられた宅間法眼作といわれる釈迦如来坐像が安置されている。



 本堂の左手にある茅葺の鐘楼が、問答無用といった佇まいでいかにも風情がある。
 鐘楼に続く径にある竹の一群は、奥にある幻想的な竹林を彷彿とさせる。



 紅葉の時期は、竹林とのコントラストがなんとも素晴らしく、鎌倉の隠れた人気紅葉スポットになっている。




   →「報国寺の竹林(1)」の記事はこちら


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