9月12日、第10回中央オモニ大会が、大阪朝鮮文化会館において催されました。800人ものオモニたちが全国から集まりました。
私は学校で主に活動していたので、オモニ大会には初めて参加いたしました。
私はもうハンメだから参加は出来ないのかなぁと思っていましたが、ポスターを見たらハンメも映っていたので、思い切って参加させていただくことになりました。
10時半に会場に到着してみると、会場は若いオンマ達同士の再会を喜ぶ姿であふれかえっていました。見ていてとても気分が良かったです。
若いオンマ達は日々、いくら仕事が忙しくとも学校のこととなると我を忘れて奔走します。学校のバザーや納涼会にもお互いに行き来して助け合っています。
同級生有り、同窓生あり、祖国訪問団で一緒だった方々等いろんなつながりがオンマ達の力の源かもしれません。ハッキョのおそろいのTシャツで参加されている支部あり、みんなそれぞれラフなスタイルで参加していました。大会ということを意識してか、いつもよりは抑えた格好でみなさん参加されていたように思いました。
今回のオモニ大会に参加しての感想を言わせていただくならば、全国のオンマ達、本当にお元気だということです。
リレートークでも1世、2世、3世、4世のオンマ達がそれぞれ特徴あるコメントを述べられておられました。
朴英二さんが撮られた映像「代を繋いで」では1世を代表して李玉禮先生が出演されていました。李先生はポジャギや伝統人形作りでも有名ですが、教育者としても大きな業績を残された方です。
30年ほど前、初級部時代を過ごした園田初級に子供たちを連れて訪問した時、当時の校長先生が李先生でした。子供たちに私が通っていた学校を見せたくてやってきましたと伝えると大層喜んでくださいました。あの時の優しい眼差しを今も忘れることが出来ません。
余談ですが、休憩時間にトイレで偶然、李先生にお会いしびっくりいたしました。(笑)痩せてはおられましたが、お元気そうで何よりでした。
さて、話は変わりますが、もう4世がオンマなのですね。時代は完全に3世、4世の時代になったと大会全般を通じて感じました。またそれをとても嬉しく思いました。
今回のオモニ大会を見ながらまた感じたことはウリマルをとても大切にされているということです、過去なら日本の方がいらっしゃるからとか、ウリマルがわからない方がいらっしゃるからと、日本語で司会をしたり、講演をしたりされるのですが、今回は初めから終わりまで、登場する方々すべてが美しいウリマルで通されたということです。本当に感銘を受けました。
私の後ろの席には城北初のオンマ達が座っていらっしゃったのですが、ウリマルを良く知らないオンマのためにずっと同時通訳されていたのがとても感動的でした。そうなんです。もっともっと前からこうあるべきでした。
とにもかくにも今回すべてをウリマルで進行された今度の大会は歴史的にも大きな意味を持つ大会になったと思いました。
鄭栄恒さんの講演「民族教育の権利をいかに守るか―歴史的観点から考える」は、レジュメもなかったし、少しわかりづらかったけれど無償化からの除外や、府等の補助金、助成金の削除がどれほど朝鮮学校の生徒たち、保護者達に多大な損害と精神的苦痛を与えているかを辛辣に批判されました。
また1930年代にすでに始まったと言える在日の民族教育は守り通さねばならないこと、その訳をきちっと話されました。また裁判闘争はじめ火曜行動、金曜行動等に参加される方々は歴史的観点から良く考え無償化除外の本質をもっとちゃんと見極めなければならない、お願いや憐みで行う戦いではないこをオモニたちがきちっとわかって臨まねばならないことを強調されました。(朝日新聞の社説と産経新聞の記事を比較しながら、うわべだけではなく記事を良く読んで、その本質を見極めなければないというお話には共感するものがありました。)
朝鮮学校へも無償化を適用させるべきだと言いながらその条件として朝鮮学校の教育内容の変化を求めるという記事は、民族教育を否定している行為となんら変わらないということをしっかり見極めなければならないと仰りたかったのではないでしょうか。
無償化除外からもう5年です。戦う私たちも、もっともっと勉強をして戦いの焦点を定めなければならないと思いました。
昼食をはさんで、午後からは朝大のメンボクシル先生の「立派なオモニ」から「賢いオモニ」へー根っこを育てようーをトークショーの形態で拝聴させていただきました。
1.子育てにおいて大切なことは?
① 自身が人間としてまだまだ完成されていないという謙虚さを持って、子育ては自分育てだということを忘れないこと。
② 子育てにおいて重要なのは子供を「尊厳を持った社会的存在」として尊重し、導いていくこと。
2.なぜ「立派なオモニ」から「賢いオモニ」にならなくてはならないのか?「賢いオモニ」とは?
① 子供の一番の教育者はオモニだという自覚。
② 民族差別的、民族排他的な日本において、子供をチョソンサラムとして育てているということへの誇りと信念をもつこと。
3.どんなオモニが「賢いオモニ」なのか?
①教育は有名な大学や会社に入るための「手段」では無い。
*根っこをじっくり丈夫に育てなくてはならない。
*EQとはIQに相対して作られた言葉で「心の知能指数」、これを高めなければならない。
② 今求められている「学力」、(根っこ)を育てる教育とは何かを考えよう。
③ ウリハッキョこそが真の「学力」、(根っこ)を育てる人間を育てる人間教育であるという確信とホコリを持つことが大切。
全てを書くことは出来ないので今日はこれぐらいにしておきます。
メン先生の美しいウリマルは全ての参加者オモニたちの胸をうったおおもいます。
3部ではリレーニュースが行われました。
東京、西東京、群馬、愛知、兵庫、滋賀、岡山、福岡のオモニたちが出演し映像をバックに流暢なウリマルで紹介してくださいました。
どの地方もとても積極的で魅力のある活動を展開しておられる様子を見ることが出来ました。和歌山と大阪のオモニたちが笑いを交えながら芸術宣伝的な方法で各々の地方の様子を紹介し場を和らげてくれました。
追伸:14日のお昼にカメラがあったと連絡がありました。本当にコマッスムニダ!夜に第2弾アップいたしますね。
*最後に大会アピール文が採択され、最初の写真で見られるように10校の朝鮮高校のある地方で民族教育を守ろうという10種類の横断幕が制作されたことが紹介されました、そして横断幕を地方同士交換して持ち帰りました。
「火曜行動」の日に府庁前にも持ってきてくださると思います。力と勇気をいただきました。
夜も更けて参りました。今日はこれぐらいにしておきますね。