Appleの証明書問題の続きです。私は胸騒ぎ後すぐにうちの会社の技術メンターさんに連絡を取りました。そしてうちの部下が彼の指示通り、証明書サーバを構築しなおしたら、すぐに証明書のプログラムが動きだしました。
うちのメンバーが3日かかっても目処が立たなかったところが、彼に相談したところ、半日でプログラムが動き出し、証明書の更新もあっけなく終了しました。
しかもその作業でわかったことですが、実は証明書はその日の水曜で切れていたのでしたが、部下が勘違いで金曜に切れると思っていたのでした。
もし私の胸騒ぎがなければ、これがどれだけ炎上になっていたかわかりません。本当に「胸騒ぎアンテナ」からの声無き警告は無視できないと改めて痛感しました。今回の案件は、相手の会社は大企業で、証明書の期限が切れると数百名のユーザが一斉に接続できなくなってしまうのです。一歩間違えれば訴訟問題になったかもしれません。
今回私が非常に興味深く思ったことは、私のこの胸騒ぎは一体どういうメカニズムで発生したのだろう。ということです。なぜ私は胸騒ぎが起きたのに部下は呑気でいられたのあろうか。ということです。
この世で無事に生きていくためには、最悪を想定して胸騒ぎのアンテナの感度を高くするスキルはとても重要なようです。でもそれは難しく、最悪を想定しないまま甘い考えのまま、アンテナ感度の低いまま、世の中を渡って、大失敗をしてしまうことが多いです。
仕事の失敗で始末書くらいまだなら良いです。甘い想定は、自分や家族の命の危機に晒すこともあります。国民が甘い想定だと国が滅びることもあります。
もし次の人類というものがあるのなら、その新しい人類は、最悪想定と胸騒ぎのアンテナの感度が高いために生き残ることができる遺伝子の人たちかもしれません。
今回のエピソードを通して、私は胸騒ぎアンテナの重要な要素3つあるように思いました。
1,まずそれは「失敗経験とその悔しさ」の積み重ね。であろうと思います。しかしながら、それは「失敗を他人のせい」にする限りは、いくら悔しくても経験値はあまりあがらないようです。
社会に出てもたくさん失敗することは良いことであり、財産になる。と多くの先人達が言っております。これは正しいことだと思います。ただしそれは他人のせいにせず、その悔しさが自分に向けられた場合。という条件になります。
2,またもし仕事に対して胸騒ぎアンテナを磨くには、その仕事に対して自分のエネルギーを注いでることも重要な要素のように思います。なぜなら自分がエネルギーを注いだ対象について、自分の「心の毛細血管」が、空間を超えてその事象に張り巡らされるからです。そしてその毛細血管はたとえば関係者の周りにも張り巡らされます。
関係者がどういうように考えているか。今のように判断しているか。そういう意思の動きが、私の心の毛細血管を通じて感じられるようです。空間を超えて相手の考えていることが伝わるというのはテレパシーのようですが、自分がエネルギーを注いだもの対象は、自分の心の毛細血管が張り巡らされていくのです。そして毛細血管を通してそれは直ぐ側の自分のことのように感じられます。
母親が子供の危機を遠隔でも胸騒ぎで知ることができるのも同じ原理であると思います。
3,そして重要なのが最悪の想定の手段を知っていることです。
今回の証明書問題は、私は最悪の事態であっても、メンターさんに緊急相談すればいいということを知っていました。だから今がその時だと判断することができました。
しかし部下のようにただひたすら迷った森を歩き続けなければならないという状況では、最悪を想定し判断することが難しいということでした。思考が停止するからです。
もし森にに迷っても、緊急発信器を持っていればいざというときにそれを使うことができます。最悪の事態を想定して、その前に緊急発進をすることができます。しかしうろいろ歩きまわるしか手段がない人は思考がストップして最悪を想定できないのです。
私たちの人生においても最悪想定が難しいのは、うろうろ歩きまわるしか選択肢がないからかもしれません。
私のような小さな会社の経営者は、会社が潰れたときの清算方法、社員の手当、その後の自分の生活の手段などいつでも想定して置かなければなりません。会社の経営だけでなく、個人的な人生の環境についても常に最悪に備えた選択をしなければならない。ということと密接な関係があるように思います。
私達が毎日暮らせている幸運な幸せは、いつ消えるかもしれません。いつでも裸一貫になってたった一人でゼロからスタートすることになるかわかりません。その覚悟があれば、胸騒ぎアンテナの回路の起動と関係があるように思います。失うことはイヤ。という気持ちはわかりますが、それが最悪想定胸騒ぎアンテナの回路を思考停止させます。
最悪を想定した胸騒ぎアンテナの感度は私にとって重要な興味課題であります。現在は上記の3つの仮説でありますが、引き続き試行錯誤していきたと考えております。
おひさま、ありがとうございます。
(本日は過ぎ越しの祭ですね)
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