娘が来たとき「和食を食べに行こう」ということになり近くの藍屋へ。夫は煮つけ魚の膳、娘と筆者は海鮮ちらし重を選んだ。盛り付けはきれいだが、なんと、寿司飯ならぬ砂糖飯、過剰に甘く、上に乗っている刺身魚の味も台無し。制服姿のサーヴィス係に言ってみたが店からの反応は無し。筆者と娘はお重を殆ど残したので満足感ゼロ。「家族の団欒にこの店を選んだ」という意識が店長にあれば「ご指摘有難う」ぐらいのご挨拶があるところだが何もなく、3人分6300円支払い店を後にした。永遠に。アメリカではどんなレストランでも食事を食べ始めた頃、「Is everything all right?」と聞きに来る。満足していなければ、取り替え可能なものは取り替え、修正が出来るだけ行う。次回も来店してもらいたいからだ。先ごろCincinnatiの寿司屋で、お寿司の上にケチャップとマヨネーズが芸術的な模様を描いて出てきた。アメリカ人はマヨネーズやケチャップを載せた寿司を結構食べるので商売繁盛の店だった。一応一口は食べてみたがやはり気持ち悪い味だ。
店員さん:「Is everything all right?」
筆者:「私にはマヨとケチャが気持ち悪い」
と言ったらマヨ・ケチャ無しの寿司に全部取り替えてくれた。こちらはニコニコお礼を言い、お店のシェフも出てきてニコニコ、勿論「また来よう」と思いましたヨ。
藍屋に行った翌日、角上水産に行き、新鮮なお寿司を3人分、蒲鉾、保存食の冷凍魚類や昆布類まで買って前日のレストラン代とぴったり同値の6300円也。酸味が効いたお寿司で満足度100%。角上水産の6300円は「Substantial(実質がある)」でした!
UCの大学院時代、Multicultural EducationやGlobal Education、等、3コースを選択したDr. Matriano (通称マトリおばさん) の口癖は「Substantialでなきゃあ!」だった。論文は中身(独創性)が無いとダメ。やたら引用し、引用を繋げて書いたSecondary Researchはダメ!」と、「Substantial」が口癖だったことを思い出した。論文の良し悪しだけでなく、寿司御膳でもなんでも、見かけだけではダメ、「Substantialでなきゃあ!」(彩の渦輪)