goo blog サービス終了のお知らせ
私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
CALENDAR
2025年8月
日
月
火
水
木
金
土
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
前月
翌月
ENTRY ARCHIVE
2013年09月
2013年08月
2013年07月
2013年06月
2013年05月
2013年04月
2013年03月
2013年02月
2013年01月
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年09月
2012年08月
2012年07月
2012年06月
2012年05月
2012年04月
2012年03月
2012年02月
2012年01月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年09月
2011年08月
2011年07月
2011年06月
2011年05月
2011年04月
2011年03月
2011年02月
2011年01月
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年09月
2010年08月
2010年07月
2010年06月
2010年05月
2010年04月
2010年03月
2010年02月
2010年01月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年09月
2009年08月
2009年07月
2009年06月
2009年05月
2009年04月
2009年03月
2009年02月
2009年01月
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年09月
2008年08月
2008年07月
2008年06月
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年09月
2007年08月
2007年07月
2007年06月
2007年05月
2007年04月
2007年03月
2007年02月
RECENT ENTRY
バッハのフラウト・トラヴェルソのためのソナタを、オーボエへの編曲で聴く
アルビノーニの協奏曲集作品9をオリジナル編成で聴く
モーツアルトの交響曲第32番、第35番「ハフナー」と第36番「リンツ」をオリジナル編成で聴く
バッハの作とされていたトリオソナタ4曲を聴く
テレマンの「食卓の音楽」をオリジナル編成で聴く
ブラームスの交響曲第3番と第4番をオリジナル編成で聴く
バッハの「ミサ 1733」を聴く、残念ながらオリジナル編成とは言えないが・・・
ジャン=バティスト・リュリのルイXIV世の宮廷のための音楽を聴く
ショパンの24の前奏曲を1848年のプレイエル・ピアノで聴く
バッハの世俗カンタータ「緩やかに、戯れる波よ(Schleicht, spielende Wellen)」(BWV 206)を聴く
RECENT COMMENT
ogawa_j/
ハイドンの「トランペット協奏曲」をオリジナル編成で聴く
Unknown/
ハイドンの「トランペット協奏曲」をオリジナル編成で聴く
しん/
1610年エザイアス・コムペニウス製作のオルガンで聴くルネサンス、初期バロックの宮廷音楽と舞曲
ogawa_j/
1610年エザイアス・コムペニウス製作のオルガンで聴くルネサンス、初期バロックの宮廷音楽と舞曲
しん/
1610年エザイアス・コムペニウス製作のオルガンで聴くルネサンス、初期バロックの宮廷音楽と舞曲
ogawa_j/
ベートーフェンの「クロイツァー・ソナタ」他をヴィクトリア・ムローヴァの演奏で聴く
aeternitas/
ベートーフェンの「クロイツァー・ソナタ」他をヴィクトリア・ムローヴァの演奏で聴く
ogawa_j/
橋本絹代著、「やわらかなバッハ」について
ogawa_j/
橋本絹代著、「やわらかなバッハ」について
陰陽/
橋本絹代著、「やわらかなバッハ」について
RECENT TRACKBACK
CATEGORY
近代・現代音楽
(1)
はじめに
(1)
オリジナル楽器を聴こう
(21)
J. S. バッハ
(104)
バロック音楽(バッハ以外)
(89)
中世、ルネサンスの音楽
(33)
17ー18世紀イギリスの音楽
(9)
古典派、ロマン派の音楽
(68)
理屈っぽい話
(17)
余談
(7)
BOOKMARK
湘南のバッハ研究室 - ウェブサイト
バッハの生涯や作品研究論文発表の場。バッハにゆかりの地を紹介するアルバムや、バッハ関連のウェブサイト、ブログへのリンク集も。
一日一バッハ
毎日バッハの曲一曲のCDを紹介するサイト。
ヘンデルと(戦慄の右脳改革)音楽箱
The Art of Bach
ミーントーン大好き!~音程は自分で作ろう~
ねむり猫のバッハ日記
suzurannさんによるバッハの作品のCDを紹介するブログ。
ブログ村クラシック音楽鑑賞サイト
クラシック音楽鑑賞のブログ一覧
goo
最初はgoo
MY PROFILE
goo ID
ogawa_j
性別
都道府県
自己紹介
SEARCH
このブログ内で
ウェブ全て
URLをメールで送信する
(for PC & MOBILE)
ベートーフェンの交響曲第3番「エロイカ」をオリジナル編成で聴く
古典派、ロマン派の音楽
/
2013-01-05 11:41:11
Beethoven: Symphony 3 “Eroica”
EMI CDC 7 49101 2
演奏:The London Classical Players, conducted by Roger Norrington
ルートヴィヒ・ファン・ベートーフェン(Ludwig van Beethoven, 1770 - 1827)の交響曲第3番変ホ長調作品55は、1803年から1804年にかけて作曲された。ベートーフェンは1789年に始まったフランス革命に強く共感しており、後に一時的にナポレオンの支持者でもあった。そしてナポレオンを人類を解放するために神々から火を盗もうとしたギリシャ神話の半神プロメテウスにたとえて、1802年にバレー音楽「プロメテウスの創造物(Die Geschöpfe des Prometheus)」作品43を作曲していた。ベートーフェンは一時、パリに引っ越し、交響曲第3番をナポレオンに献呈しようと、この曲を「ボナパルトと題する大交響曲(Sinfonia grande, intitolata Bonaparte)」と題していた。しかし1804年になってナポレオンが自ら皇帝に就任したことにベートーフェンは甚く失望し、1806年になって「ある偉大なる人物の追憶のために作曲した交響曲」と題し、「英雄的交響曲(Heroische Sinfonie)」あるいは「エロイカ(Eroica)」という標題を記した。公開の初演は、1705年4月7日にアン・デア・ヴィーン劇場で行われた。
ベートーフェンの交響曲は、第1番、第2番では、ハイドンの後期の交響曲に典型的に見られる古典派の交響曲の形式を踏襲し、第1楽章は緩やかな序奏とソナタ形式の主部、第2楽章もソナタ形式の緩徐楽章、第3楽章はABA形式のメヌエットあるいはスケルツォ、第4楽章はソナタ形式またはロンド形式を取っている。第3番になると、ベートーフェンはこの古典派の交響曲の形式の枠を越え、独自の道を歩み始める。第1楽章アレグロ・コン・ブリオは、二つの和音の連打のあと直ちにソナタ形式の主部に入る。第2楽章は「葬送行進曲」と題され、ABACAの小ロンド形式と見ることが出来る。第3楽章は、ABA’の複合三部形式からなるスケルツォである。そして第4楽章は、変奏曲である。11小節の序奏のあとに主題の低音部が提示され、それが2度変奏された後、77小節になって初めて旋律主題が提示される。この主題は、バレー音楽「プロメテウスの創造物」の最終楽章と同じで、いわゆる「エロイカ変奏曲」作品35とも同じである。いくつかの変奏は、ソナタ形式の間奏と見なす場合もある。また、第10変奏は、コーダと見て、変奏に加えない場合もある。433小節からプレストで堂々たる終結部となる。この様な楽章構成や形式を挙げただけでは、この交響曲の特徴は分からないであろう。実際に曲を聴くと、いずれの楽章に於いても、古典派の交響曲の形式を越えて、ベートーフェンの個性的な表現を明瞭に聞き取ることが出来る。新たな主題の提示や曲の段階の移行に区切りを入れることなく、全体が弧を描くように一体となっている。この第3番の交響曲は、長さの上でも従来の枠を越えており、45分から50分を要する。
ロマン主義の時代の影響を受けたベートーフェンの交響曲の演奏については、「
オリジナル楽器編成のオーケストラで聴く古典派の交響曲ーベートーフェンの『第九』
」でも述べたが、過去には主観的な感情移入に基づく楽器編成の変更やテンポの恣意的な解釈など、作曲当時とはほど遠い演奏が罷り通っていた。しかしやがてこの様な演奏に対する反省から、楽譜に忠実な演奏を標榜する動きが次第に力を増し、そこに作品の成立した時代の楽器で、当時の演奏様式による演奏を行う奏者たちが登場し、モダン楽器編成のオーケストラによる演奏でも、現在では極端な例は少なくなって来ている。
オリジナル楽器編成の合奏団の先駆けは、1953年創設のコンセントゥス・ムジクス・ヴィーン、1954年創設のカペッラ・コロニエンシス、1955年創設のレオンハルト・コンソート等であるが、当初これらの合奏団は、主としてバッハなどバロック時代の作品を演奏していた。このあと1962年に創設されたコレーギウム・アウレウムの場合も同様である。1970年代に入って、これらの楽団の活動が活発になると、イギリスにイングリッシュ・コンサート(1972年)やアカデミー・オヴ・エインシェント・ミュージック(1973年)が創設される。しかし、古典派の作曲家、ハイドンやモーツァルトのオーケストラ作品が、オリジナル編成の楽団で演奏されるようになるのは、ようやく1970年代末になってからである。ベートーフェンの交響曲のオリジナル編成による演奏が本格的に行われるようになるのは、1980年代後半のことである。それには、オーケストラを構成する奏者の数が充分に整うのを待たなければならなかったためである。このことは、イングリッシュ・バロック・ソロイスツやロンドン・クラシカル・プレイヤーズが創設されるのが、いずれも1978年である事からも分かる。そしてこれらのオーケストラを構成する奏者は、アカデミー・オヴ・エインシェント・ミュージック、イングリッシュ・コンサートなども含めて、ほとんどが重複している。すなわち、これらのオーケストラは、その音楽的責任者こそ違え、ある一団の奏者たちによって構成されていたのである。
今回紹介するベートーフェンの交響曲第3番変ホ長調作品55「エロイカ」のロジャー・ノリントン指揮、ザ・ロンドン・クラシカル・プレイヤーズの演奏によるEMIレーベルのCDは、1987年10月に録音されたものである。ノリントンによる一連のベートーフェンの交響曲の録音における重要な特徴の一つは、テンポの問題である。ベートーフェンは、友人であったヨハン・ネポムーク・メルツェル(Johann Nepomuk Mälzel, 1772 - 1838)が発明したメトロノームを初めて利用した音楽家であった。もともと交響曲第8番までは、メトロノーム記号は記されていなかった。1826年になって、ベートーフェンが甥のカールに交響曲のメトロノーム指定をまとめて口述筆記させ、ショット社に送り、以降このメトロノーム記号が出版譜に掲載されることとなった。先に触れたロマン主義の影響を受けた主観的な演奏解釈に於いては、このメトロノーム記号について、イタリア語によるテンポ指示と矛盾しているなどの理由を挙げて、極端な場合メルツェルのメトロノームが正しく機能していなかったと主張するに至った。しかしながら、当時でも現在でも、振り子時計の時間の刻みは不変なもので、もしメルツェルのメトロノームが狂っていたなら、当時の人でも容易にその事が分かった筈であり、この主張が根拠のないものであることは明らかである。ノリントンも述べているように、ベートーフェンのメトロノーム指示を、唯一絶対なものと考えるべきではないが、作曲家自身が示したガイドとして尊重し、それから遠く離れることは、創作者の意図をそこなうことになるのである。ノリントンによるベートーフェンの交響曲のCDには、このベートーフェンのメトロノーム記号が記されており、このテンポ指示を重視していることを示している。
交響曲第3番の演奏におけるロンドン・クラシカル・プレイヤーズの編成は、第1、第2ヴァイオリン各10、ヴィオラ8、チェロ6、コントラバス6、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット各2、ホルン4、トランペット2とティンパニ1の55人である。この編成による演奏を聴くと、弦楽器と管楽器の音のバランスが良く、それらを含めて全体的に各音部の動きが明瞭に聞き取れ、モダンオーケストラの混濁した響きでは分からない曲の立体的な構造を良く理解することが出来る。ベートーフェンの交響曲を聴くときは、特にこのノリントンとロンドン・クラシカル・プレイヤーの演奏に限ることなく、オリジナル編成のオーケストラによる演奏で聴くことをお勧めする。
録音は、1987年10月にロンドンで行われた。演奏のピッチは、a’ = 430 Hzである。なお、このCDには、他に「プロメテウスの創造物」の序曲も収録されている。
EMIで録音され発売されていたオリジナル楽器のよる演奏は、現在ヴァージン・レーベルで販売されており、交響曲第3番の録音は、ベートーフェンの交響曲全集の5枚組(Virgin Classics 0724356194328)か交響曲とピアノ協奏曲をまとめた7枚組(Virgin Classics 509908342324)でしか入手出来ない。
発売元:
EMI Classics/Virgin Classics
0724356194328
5099908342324
注)ベートーフェンの交響曲第3番の成立事情につては、主としてウィキペディアドイツ語版の”
3. Sinfonie (Beethoven)
“を参考にした。
クラシック音楽鑑賞をテーマとするブログを、ランキング形式で紹介するサイト。
興味ある人はこのアイコンをクリックしてください。
コメント (
0
)
|
Trackback ( 0 )
«
ヴィクトリア...
ルネサンス・...
»
コメント(10/1 コメント投稿終了予定)
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
名前
タイトル
URL
コメント
※絵文字はjavascriptが有効な環境でのみご利用いただけます。
▼ 絵文字を表示
携帯絵文字
リスト1
リスト2
リスト3
リスト4
リスト5
ユーザー作品
▲ 閉じる
コメント利用規約
に同意の上コメント投稿を行ってください。
コメント利用規約に同意する
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。
サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
goo ブログ
編集画面にログイン
ブログの作成・編集
gooおすすめリンク
【コメント募集中】goo blogでの思い出は?
「#gooblog引越し」で体験談を募集中
おすすめブログ
@goo_blog
【お知らせ】
【11/18】goo blogサービス終了のお知らせ
【PR】ドコモのサブスク【GOLF me!】初月無料
【コメント募集中】goo blogでの思い出は?
「#gooblog引越し」で体験談を募集中