私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



バッハの世俗カンタータには、その作曲の目的、演奏機会の違いによって、様々な形態の作品があるが、バッハがライプツィヒに於いて、1730年代に集中的に作曲、演奏した、ザクセン選帝候兼ポーランド国王とその家族を讃えるカンタータは、「クリスマス・オラトーリオ」に多くの曲が転用されるなど、興味深い作品群である。それらの中にあって、時期的に最も遅く作曲、演奏されたと思われるカンタータ「緩やかに、戯れる波よ」(BWV 206)は、他の作品からの転用、他の作品への転用ともにない独自の存在である。今回はこの作品を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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