雨の中で夕顔が咲いている。それを発見した。「きれいだなあ」がぼそりと口を突いて出る。金木犀の灌木をよじ登っていて草丈が3m~4mはある。その所々に白い花を着けている。薄闇が広がってきた。雨はさほど酷い雨ではない。花の近くまで行けば馥郁たる香りに噎せるだろう。あれは若い頃の美しい母さんの匂いだ。お化粧をして町へ出て行く母さんの匂いだ。大正3年生まれの母さんが今に生きていればとうに100歳を越えているけれど。
雨の中で夕顔が咲いている。それを発見した。「きれいだなあ」がぼそりと口を突いて出る。金木犀の灌木をよじ登っていて草丈が3m~4mはある。その所々に白い花を着けている。薄闇が広がってきた。雨はさほど酷い雨ではない。花の近くまで行けば馥郁たる香りに噎せるだろう。あれは若い頃の美しい母さんの匂いだ。お化粧をして町へ出て行く母さんの匂いだ。大正3年生まれの母さんが今に生きていればとうに100歳を越えているけれど。
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