傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

与謝野・平沼新党:政治の混濁の極みだが、ここでも「反小沢」?

2010-04-06 07:59:12 | 新党・政界再編

与謝野肇議員・園田博之議員が自民党離党し、平沼赳夫議員との新党結党の動きは、日本の政治の混迷の極みで、民主党の安定政権基盤形成には好材料になるでしょうね。
与謝野・平沼新党騒動で石原慎太郎東京都知事、渡辺恒雄読売新聞主筆、中曽根康弘元総理の名前が新聞紙上を賑わし始め、過去を否定できず、過去の栄光を懐古(現状批判)しあう老人倶楽部の様相ですね。
社会変革の最大の障害は「年寄りの跋扈」であり、「老害」を見せられている思いです。

与謝野議員が文藝春秋に寄稿した『新党結成へ腹はくくった』(日本経済を救う「捨て石」になる)については、本ブログ「与謝野論文:財政健全化を焦点にすれば良かったのに・・・新党結成など政局音痴!」で、

”「与謝野議員が指摘した「六つの大罪」は自民党政治の負の遺産への鳩山政権の「六つの課題」なのです。
与謝野議員は、「六つ大罪」と指摘するのであれば、自民党政治の「六つ結果責任」の総括をすべきでしょうね。
総括もせずに、私心が無いがごとく、新党結成をも示唆するのは、政治家としてのセンスのなさを感じますね。
」”

”「与謝野議員は「救国」と奇麗事を言っているが、自身はオリエント貿易の迂回献金疑惑があり、鳩山首相を「平成の脱税王」と糾弾したが、ネタ元の鳩山邦夫議員は「平成の脱税兄弟」であり、心服している中曽根元総理はリクルート疑惑を保身工作しており、それ以上に、「救国」の言葉を言わざるを得ないほど「国家危機」にしたのは積年の自民党主導の政治の結果であり、政権与党の要職の就いた人間も責任を問われるべきで、与謝野議員も該当者です。」”

と自省もせずに、「救国」として、「財政健全化=消費税増税」を掲げるのは、「財政健全化して、国滅びる」だけですね。

与謝野議員は、論文の結語に、麻生政権下で「安心社会実現会議」を取り上げいるが、当方は本ブログ「麻生首相の「安心社会の実現」は、自民党政治の反省の弁!」、「麻生首相の命名の「安心社会実現選挙」は、「不安社会」を醸成した責任回避・転嫁!」、「子供には「我慢」を、若者には「諦め」を、高齢者には「不安」の社会だ!・・・麻生首相が貧相化!(雑感)」で、自民党は麻生前総理が掲げた「安心社会」実現は問題認識・方向性は正解と思っていましたが、実現には現行社会を「破壊」しなければ、新たな社会の「創造」は出来ないという思いがあり、政権交代を待望しました。

自民党を「馬糞の川流れ」とネットで揶揄されていますが、自民党の再生には、末期症状の麻生前政権が掲げた「安心社会実現」が正解でした。
安心社会」実現は、現下は「不安社会」(「家族の不安」、「社会の不安」、「制度の不安」)ということで、『子供には「夢」を、若者には「希望」を、高齢者には「安心」を!』は、現下は『子供には「我慢」を、若者には「諦め」を、高齢者には「不安」だ!』で、自民党は世襲・派閥の構造的問題を抱え、「不安社会」を醸成した既得権硬直社会を否定できずに、政策・人材の新陳代謝できずに今日に至っていますね。
自民党の最大の問題は、既存権力構図を自壊できずに、世界構造の変化に対処した「新たな国家の計」が策定できずにいることですね。

与謝野議員は、谷垣執行部を野党として「政権奪取」の危機意識が希薄と批判し、離党・新党結成の動機にもなったと論じていますが、与謝野議員は「政策通」と言われても、「政局」「国」を動かすエネルギー(政治力)がなく、石原慎太郎東京都知事、渡辺恒雄読売新聞主筆、中曽根康弘元総理の名前を利用するしかできない「器」なのです。
鳩山首相を「平成の脱税王」と糾弾したことで、阿倍晋三元総理・渡辺恒雄読売新聞主筆から賞賛されたと自画自賛している程度の人間力なのです。

与謝野肇議員・園田博之議員の自民党離党・新党結党の動きは、下野した総括もせず、自省もなく、再生・新生への変身もできず、敵失だけで攻防する自民党の自壊を増長させるだけであるが、与謝野議員らの新党結成は参議選での民主党過半数阻止であるが、根源は懐古的で、「自分らは良き日本社会形成してきた」という自負があり、「良き日本社会を破壊」する民主党政権の「悪政」から政権奪取しかないという自意識過剰の表れだと思いますね。

4日、フジテレビ「新報道2001」に出演した石原都知事は、与謝野議員氏に、新党の「応援団」になると表明し、福田政権時代の「大連立」内幕を渡部恒三議員から逐次、報告を受けており、頓挫したのは、小沢元代表が「大連立」を容認したが、民主党の若手が反対したことで、真相は、「福田元総理から要請事項を小沢元代表は全て容認した後に、憲法改正・消費税UPを条件提起した」と、もし、民主党が「大連立」を容認していたら、日本は再建でき、小沢元代表も「歴史に残る大政治家」になったと語っていた。
(出演してた細野議員は、知らなかったと言い、与謝野議員は曖昧な返事をしていましたね)
ここで、「老害」の渡部恒三議員の名前が出てきましたね。
与謝野新党の応援団と広言する石原都知事らの発言は、「日本人の良さ」「日本人らしさ」を大事したいという懐古的であり、どうもしっくりしないのです。

むしろ、特筆すべきは、与謝野議員より、園田博之議員でしょうね。
園田博之議員は「新党さきがけ」結党に参画し、鳩山首相、前原誠司・枝野幸男・玄葉光一郎・古川元久ら民主党有力議員とのパイプを持ち、小沢幹事長批判した読売新聞出身の生方議員も「新党さきがけ」に参画しており、特に、園田博之議員との窓口といわれる玄葉光一郎議員は、「文藝春秋」(2010.03)に、インタビュー記事『鳩山総理が決断すべきとき』(「小沢頼み」を脱却しなければ参院選は戦えない)と小沢幹事長批判しており、民主党内部の「反小沢」の動きと歩調が合っていますね。
参議院選後の政界再編のエネルギー元にはなりますね。

現在の政治の混迷・迷走は、戦後の自民主導の政治で、対共主義、アメリカ追随・順応で日本経済は復興したが、一方、積年の自民主導の政治で、政官業の既得権社会が形成され、世界の激変・多極化に追随できず、財政破綻、高齢少子の老化体質・自閉気質の日本社会には、「破壊と創造」の社会変革構造の新陳代謝への自家中毒症状でしょうね。
政権交代したが、民主党政権は、マニフェスト政策はあったが、目指す新たな国家像がなく、性急な国民に「不満・不安・不信」を芽生えたのが鳩山政権への支持率下落傾向ですね。

民主党は政権与党の認識が希薄の「子供体質」で、野党意識が抜けず、自由に発言できる雰囲気の「民主党らしさ」が無くなったと、愚痴をいっている政党に、激変の世界で低迷・混迷している日本を、「何をしているのか、日本を任せられるか、任せて大丈夫か」という「不満・不安・不信」を醸成させているのです。
マニフェスト公約を実行するには、社会変革することであり、既存勢力を破壊することであり、守旧勢力を権力闘争するには、強い政治基盤が不可欠で挙党体制で政策実行・選挙戦に挑まなければならないのに、トップ方針に難癖つけることなど愚の骨頂しかないです。

民主党の目指すことは「強い政権基盤」であり、挙党体制で参議院選挙の勝利を目指す事が第一ですね。
民主党は「脚下照顧」し、政策実行に邁進あるのみです。
政治体制の不安定さは、国民に不幸の先送りしかないですから。



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