傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

NHK・BS【生理用ナプキン製造機を作った男】を視聴して・・・ビジネスより意識改革に啓発される!

2014-01-24 13:08:56 | 独り言

23日深夜、NHK・BS1の番組『発掘アジアドキュメンタリー・・・生理用ナプキン製造機を作った男~インド~』(再放送)を偶然視聴し、ビジネスの成功物語というより生理を忌み嫌う固定観念の国情に意識改革への挑戦の物語で触発・啓発される内容でした。

『生理用ナプキン製造機を作った男~インド~』の番組紹介を転載すると、

”「インドの農村部では外国の大手メーカーが製造・販売する生理用ナプキンは高価で手が届かないもの。インド全体で生理用品を使用する女性はわずか1割にすぎない。ほとんどの女性は布や新聞紙、植物などで代用するため、衛生状態が保てず、感染症や深刻な婦人科系の病気の原因になっているという。
妻が生理用ナプキンを使っていないと知り、ショックを受けたアルナシャラム・ムルガナンサムは、低コストで衛生的な生理用ナプキンを作るために一念発起する。
しかし、古くから女性の生理を「けがれ」と捉える伝統が根強いインド社会では、生理の話をすることさえタブー。女性に協力を求め、安全で快適なナプキン開発のために試行錯誤するムルガナンサムは変人扱いされ、妻にも去られてしまう。
その後8年かけて独自の生理用ナプキン製造機を完成させた彼は、女性自らがナプキンの製造と販売を行うという事業を立ち上げた。
貧困に苦しむ女性たちに新たな雇用と収入を生み出そうと考えたのだ。インドを生理用ナプキン使用率100%の国にすることを目標に奮闘する男の姿を、インド特有の生理にまつわるエピソードを交えてユーモラスに描く
。」”

当方は、事前に番組名を知り、興味もなく、視聴する気はなかったが、TVを視聴しながら雑務をしており、番組の冒頭部を偶然視聴し、番組の主人公のアルナシャラム・ムルガナンサム氏が渋谷?と思われる日本の生理用ナプキンメーカーから日本製のナプキンの商品説明を受けている場面で、日本製品は「吸水性ポリマー」を採用していると説明に、アルナシャラム・ムルガナンサム氏が”「化学物質の粒が入っている?」”と質問し、試して良いかと吸水性能を試し、値段を質問し、日本メーカーから”「1枚800円です」”、”「日本で通常のナプキンを使うと年間5000円かかります」”と説明。
すると、アルナシャラム・ムルガナンサム氏が
「そんなに! 私が作った商品を送ります。試してください」と、
日本メーカーから「気に入らないところがありますか?」と、
アルナシャラム・ムルガナンサム氏は、
「構造の一部です」
目的は“解放”なんです」と
日本メーカーから「何から?」と
アルナシャラム・ムルガナンサム氏は、
不快な日々からの解放ー
天然素材だけで作れます
の場面に、「???」と思い番組を視聴続けました。

当方は、去年、番組「カンブリア宮殿」の【世界を変えた! スッゴイ挑戦SP】で「ユニチャーム」を取り上げていたのを記憶しておりました。
「ユニチャーム」は、日本で初めて生理用ナプキンを作った企業で、現在は紙オムツの国内トップメーカーで業績好調で時価総額は1兆円を突破、世界81カ国で展開し売上高4300億で世界3位のオムツメーカーで海外展開に注力中と。
番組では、「ユニチャーム」がサウジアラビアで女性だけの工場を建設し国情に合わせて事業展開を取り上げ、サウジアラビヤの女性に新たな生きがいを見出したとし、国連からは、2012年 途上国に利益をもたらすビジネスとして世界の30社の一つに選出され、3600万人の低所得の女性に衛生用品をもたらす点が評価されたと紹介していました。

当方は、「ユニチャーム」の吸水材技術はトップメーカーと思っており、アルナシャラム・ムルガナンサム氏の「天然素材」で安価な生理用ナプキンの製品化に興味を持ったのです。

番組は、簡単な機器で、吸水材は松の木からとったセルロース(植物の壁を作っている繊維)を細かく粉砕した綿状のセルロースを型で成形し吸水性の布で包む手作業で生理用ナプキン(1台40万の機材で1000枚/日、単価50円/枚、1台につき6人を雇用創造)の作業工程を紹介していました。
日本メーカーは、吸水材に吸水性ポリマーの化学物質を用いた生理用ナプキンが800円/枚に対して、アルナシャラム・ムルガナンサム氏のは吸水材に天然素材由来を用い80円/枚ということで、インドの低所得の女性に受けられる価格でしたが、次の問題は、インドでの女性の位置づけで女性が働くことが難しい国情でした。
「ユニチャーム」もイスラム圏のサウジアラビアで女性だけでの工場立ち上げに苦慮した問題以上に、よりインドでは生理用品の事業化は厳しい環境でした。

当方がアルナシャラム・ムルガナンサム氏に触発・啓発された部分は、天然素材の安価な生理用ナプキンの事業化もありますが、事業理念ですね。
14歳で父親と死別し苦労した平凡な男性のアルナシャラム・ムルガナンサム氏が、10年前、妻が生理処理で高価なナプキンを用いず不快な思いしているのを知り、番組紹介にも記されているが変人扱いの中で、8年の試行錯誤後に製品化の目処をつけたが、その間に、インドの低所得の女性にナプキンを利用で生理中でも快適な生活ができる啓蒙と、女性自身の自助による雇用を創出し生活の糧を目指したソーシャルビジネスに変容させたことですね。

ユニチャームが、国連から途上国に利益をもたらすビジネスとして選出され、3600万人の低所得の女性に衛生用品をもたらす点が評価されたあったが、アルナシャラム・ムルガナンサム氏の事業はインド版と思うと同時に、インド24州で758村で女性グループが製品化し海外8カ国に展開しているビジネスの着眼力より女性から不快解放の社会貢献は称賛に値すると思いましたね。

番組の最後は、アルナシャラム・ムルガナンサム氏は「女性が力をつければ世界は必ず平和になる」とし、日本の大手電機メーカーがアシスト自転車での社会事業に助言を求められた際に、男性をターゲットせず女性に焦点を絞り、「女性と母親に力を与えればいいのです」と発言でした。
社会を男性が動かしている現下、女性が社会変革の尖兵ですね。



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