傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

八ッ場ダム:地域首長が「戸倉ダム」計画を中止させる?

2009-10-11 20:00:42 | ハッ場ダム

前衆議院議員の保坂展人氏のブログ「どこどこ日記」の「八ッ場ダムと同規模の戸倉ダムが6年前に消えたのはなぜ? 」で、「八ッ場ダム」と同規模で、尾瀬の入口にあり沼田で利根川に注ぐ片品川に「戸倉ダム」の建設計画が同時進行してたが、地域首長の反対で、6年前に「戸倉ダム」の計画が消滅したが、一方、周辺地域の首長が八ッ場ダム建設推進を掲げるのは整合性がないという読者の投書を紹介しています。

保坂展人氏は「週刊朝日」にルポ記事『八ッ場ダム、隠された真実』を寄稿し、「酸性水質の中和作業」、「地滑り多発地域」の問題を指摘した記事ですが、読者の投書に「戸倉ダム計画中止」があり、ブログにその投書を紹介しています。
転載すると、

”「本日週刊朝日の「八ッ場ダムの隠された真実」拝見しました。
地元に居ながら知らないことも多々あり、以前からの建設反対派の私には心強い記事でした。

処で、先日埼玉県知事がこの件で古巣の民主党を激しく攻撃してました。これは全く筋違いで、それどころか知事は埼玉県民に謝罪をし責任を取るべきです。これは都知事も同じです。

今はもう誰も語る人は居ませんが、地元の政治家、国交省の官僚たちが大きな過ちを犯した戸倉ダムのことです。

戸倉ダムは昭和47年ごろから計画が始まったもので、八ッ場ダムとはほぼ同時進行で推移してきたものです。

日本広しといどもこれほど条件が揃ったダムは他にはありません。
総貯水量9400万トン(八ッ場ダム10、700万トン)と9割ほど。湛水面積200ha(八ッ場310ha)と面積は3分の2で済みますし(その分深い)遜色ない規模です。

何よりもすばらしいのは、水没人家なし。土地の9割が東京電力所有地、群馬県片品村の住民こぞって完成を願ってました。勿論反対住民はほとんどなかったというものです。(当時私は片品村の住民でした)只、猛禽類の生息地域でその事は心配の種でしたが。

驚くべきはその費用です。戸倉ダム1230億円 これは取り付け道路数キロ一本と150mほどの橋梁一本のみで済み、ほとんどがダム本体の工事費で八ッ場と比較する上で多めに見積もったと言われてます。従って下流域の負担金は例えば埼玉の場合190億円、方や八ッ場ダム574億円と戸倉の場合3倍です。

同時進行の両ダムをしっかりと比較検討、精査したなら戸倉を採用せざるを得ない筈にも拘らず、八ッ場を選んだのは各都府県が如何に杜撰であったか、そうでなければ地元自民党政治家の犯罪の臭いすら感じさせるこのような一連の動きに加担したことになります。

当初は戸倉ダムのせいぜい2,5倍ほどの金額でしたが(結果は5倍6倍になるそうですね。)いずれにしても地元関係政治家は、金額が大きい事にしか眼が向かず「八ッ場採用」ということですね。

結果莫大な損害を都民・県民に背負わせたことになりました。結局、戸倉には拠出金を出せないと言うことで中止に追い込まれました。片品村には何とか整備費とかいって、22億円の謂わば違約金のようなものが支払われ、戸倉ダムはなかったこととなりました。皮肉なことにお陰で片品村は子孫に美林を残すことが出来ました。

今、八ッ場を中止したときの費用が、ダムを完成させたより高くつくと盛んに喧伝されてますが、今回の記事を見て納得いたしました。例え如何に費用が掛かろうが、ダム本体工事をやめて後世に美しい吾妻渓谷残せればこれほど良いことはないのではと思います。

今が最後のチャンスです。前原さんには是非とも頑張ってもらわなくてはなりません。その上で保坂先生のこの記事は大きな追い風になったと思います。お忙しい中にこんなメールお送りして迷惑とは存知ますが、この記事に感銘を受けましたので一言申し述べました
。」”

と記述しています。

戸倉ダムついては当方は未知でしたが、尾瀬の入口にあり、沼田で利根川に注ぐ片品川に建設計画で、1982年に計画が浮上し、住民からの用地買収はほぼ終了。94年度に国道付け替えなど周辺工事が着工していたが、2003年12月、大口の事業費を負担する埼玉県が「水需要の縮小」を理由に撤退を表明。東京都なども追随し、同月中には最終的な中止が決まったそうです。

八ッ場ダムと同じ利根川水系で建設中止となった戸倉ダムのほうが、水没人家なく、土地の9割が東京電力所有地で、工事費も割安のダムの好適地にもかかわらず、地域首長は戸倉ダム建設反対し、中止させる一方で、水没人家があり、「酸性水質の中和作業」、「地滑り多発地域」で、なおかつ、工事費の割高な八ッ場ダムを、地域周辺首長が建設推進は整合性がないですね。

八ッ場ダムの治水効果は、国土交通省が疑問を提示しているのに、ダム好適地の戸倉ダムを中止させ、難題の多い八ッ場ダムの建設を推進させたい地域首長の見解は、整合性がなく、何か別な思惑があるのではないかと邪推しますね。
世の中、民主党の掲げる「コンクリートのダム」から脱却し、自然力を活用する「緑のダム」が時代の流れですね。

余談になりますが、
前衆議院議員の保坂展人氏は先の総選挙で、東京8区で石原伸晃氏(自民党)にせり負けしましたが、是非、次期参議院から立候補をすることを望みますね。
出来れば、連立で「はしゃぎすぎ」の社民党からでなく、民主党から立候補したらと勝手に思いますね。




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