傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

「未来の党」の嘉田代表辞任、阿部代表で荒海に船出・・・身の丈知らずの顛末

2013-01-08 03:34:34 | 日本未来の党・嘉田由紀子

「生活の党」と分党した「日本未来の党」は、嘉田由紀子知事は代表を辞任、飯田哲也氏は代表代行を辞任し、阿部知子・衆院議員が代表で再出発し、みどりの風、みんなの党と『オリーブの木』方式で連携を模索と報道あり。
総選挙大敗した「日本未来の党」の分党騒動の起因となった人事案での再出発は、生き馬の目を抜く競争現場で身の丈知らずの顛末の帰着ですね。

当方は、「日本未来の党」の総選挙大敗・分党騒動は、本ブログで書きましたが、嘉田代表の女性特有な「一途さと割り切り」の戦略ミスが起因と思っています。
環境学者である嘉田代表の「びわこ宣言」での原発事故を経済性より地球環境でとらえる「卒原発」、女性活用は的を得ていたが、小沢一郎氏隠しの戦略は、小沢傀儡政党の風潮を増長させただけの結果であり、大敗総括せずに阿部代表人事案を独断で表明することは、「成田離婚」「偽装結婚」「選挙互助会」と「悪者小沢」と批判されるのは計算でき、暗に自分は犠牲者という自己保身・自己防衛に写りますね。

更に、「生活の党」との分党騒動では、分党を持ちかけたことを曖昧にし、平和的に分党で合意したとの弁明は、小沢一郎氏に嵌められたという被害者意識を印象付けしており、メディアも小沢一郎悪しの報道で「壊し屋小沢も終焉」の世論を形成していますね。
その一例が、「JBpress」の佐川 光晴氏のコラム『民主党と日本未来の党の失敗から学ぶべきこと』で、佐川 光晴氏は毎日新聞の記事を引用し

”「〈小選挙区で約299万票、比例で約342万票を獲得した「日本未来の党」が投開票日から10日あまりで分裂した。(中略)小沢一郎氏が嘉田由紀子滋賀県知事を選挙用の看板として担ぎ出したあげく、選挙が終わるやいなや追い出した。嘉田氏が揚げた「卒原発」に寄せられた民意は宙に浮き、国民の政党政治への不信を一層深めそうだ。〉

〈工藤泰志・言論NPO代表の話 民主党離党者の延命のため、国民の原発に対する不安を利用したような党だった。党内のガバナンス(統治)も政策もあいまいで、「掛け逃げ」みたいな党だと有権者も気づいたから、選挙で勝てなかった。ただ、分党した小沢代表側が政党交付金まで受け取ったのは、新党を活用した集金ゲームに思える。これが常用化すれば、有名人を広告塔で党首にして政党交付金を増やすことも可能になる。〉

2つの記事は、いずれも2012年12月29日の毎日新聞から引用した。社会面には、〈28日夜、首相官邸であった「脱原発」を訴える抗議行動の参加者からは「裏切られた」「がっかり」といった声が相次いだ。〉との記事も掲載されている。

 私は、「日本未来の党」の結党と分裂の騒動で、小沢一郎氏の政治生命は遂に終わったと思う。

 8億6500万円もの政党交付金のほぼ全額を手にするというが、今回の厚顔無恥な振る舞いは、小沢氏が訴えられていた土地購入代金の疑惑による裁 判よりも余程大きく自らのイメージを傷つけたのだから、まず再起不能だろう。事実、小沢氏が開いた新年会に現役の国会議員は13人しか集まらず、影響力の衰退が明らかになったのと報道が年明けの紙面にあった
。」”

と、小沢一郎氏が政党交付金を全額、受け取ったということで論調していますね。
この論調は、TV番組のコメンターも同様にコメントしていましたね。

一方、マイナーな「オリーブ・ニュース」の徳山 勝氏のコラム『未来の党分党、許されないマスコミの歪曲批判』で、

”「一番的外れなのは政党助成金に絡めて、「カネ目当て」の分裂劇だとの批判である。約8億円強の政党交付金のうち、約4億円が比例区への投票数に応じた額だそうだ。では、比例区330万票を嘉田氏と阿部氏だけで得票したと言うのか。そうではないだろう。比例区での当選者7名のうち6名が、生活の党である。しかも未来の党の立候補者の6割が旧国民の生活が第一からであった。

それよりは、中村てつじ前議員が「今回の選挙で比例区だけでも3億円余りの供託金が没収され、未来の党は現時点で億単位の負債を負っていると思われる。代表である嘉田さんや副代表である阿部さんが、党本部が負担すべき供託金相当の負債について自分は知らないとして未来の党を去ることは許されない」という趣旨のことを述べているが、こちらの方がより深刻な問題だろう。

これまでもマスコミは「政治とカネ」という言葉で小沢氏をさんざん貶めてきたが、今回もその発想の延長で、「カネ目当てで追い出した」との論陣を張るが、供託金以外の選挙運動資金を含め、未来の党の負債を負うのは、政党を承継する「生活の党」である。4億円の交付金を貰っても「オツリ」も来ない。「カネ目当て」であるはずがない。ましてや「追い出した」訳でもない。

今回の分党は、28日の記者会見で、分党の話を誰が持ちかけたかと訊かれたとき、森ゆう子代表はきっぱりと「嘉田氏から」と答えたのに対し、嘉田氏は「食い違いはあるが、お互いに詮索しないことにしたい」と言葉を濁したことに全て集約される。

森ゆう子氏がブログに、「嘉田由紀子未来の党代表も、このメディアスクラムによって作られた小沢一郎真っ黒のイメージばかりを気にして、大切なものを見失ったのである」と書いているが、当に嘉田氏がマスコミの前に屈した結果の分党なのである
。」”

と、マスコミの的外れな批判を酷評しています。

嘉田代表が記者会見で「平和的な分党」の表明には、「日本未来の党」の負の清算をも合意を意味するのが常識的な解釈でしょうね。
毎日新聞は、「日本未来の党」を引き継ぐ「生活の党」が政党交付金を受け取るが、「生活の党」が「日本未来の党」の負の遺産も引き継ぎ、分党した「未来の党」が身軽で再出発できることを嘉田代表の「平和的な分党」という語句を表現したことは取材済みであるが、記事は、負の遺産の清算は記事にせず、小沢一郎氏が政党交付金を受け取りだけを記事にし、第三者に新党による集金ゲームと書かせ、「ワル小沢」を印象づけを意図しているとしか思えないのです。

森ゆう子議員が、BS11番組で、小沢一郎氏が作為的な報道についてメディアと戦わないことに、歯がゆさを語っており、郷原信郎氏が小沢一郎氏は国権(検察)やメディアと全面戦争しないことに苦言を呈していましたが、「頑固一徹の不器用」の小沢一郎氏のマイナスの側面でしょうね。
この度の総選挙大敗、分党騒動は、小沢一郎氏にとっては大きなハンディを負うことになり、変身せざるを得ないでしょうね。

それにしても、嘉田由紀子知事は、政治家生命を云々より環境学者の看板を持ち腐れさせましたね。
知事として琵琶湖の水源を放射能汚染から守ることは当然の使命であるが、環境学者として、より、地球規模での自然保全の観点で「自然との共生」が国民の生存につながるような選挙活動できなかっのか惜しまれますね。
脱原発を経済問題でとらえるのは飯田氏に任せ、嘉田知事は脱原発を環境問題でとらえることしなかった戦略ミスですね。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。