銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

水木しげる、という人

2009年08月09日 | 見かけだおしNのつぶやき
夏になると「妖怪」の文字があちらこちらで目につくようになります
さて、その妖怪学?第一人者といえば
この方、水木しげる氏でしょう

昭和の漫画家代表格、昭和の子供(私)はとにかく
目玉おやじに、ネズミ男、猫娘、などなどはまりました

さて最近まで私、この方は「ゲゲゲの鬼太郎」の生みの親とくらいにしか
知識がありませんでした

ところが
この方、妖怪に自らとりつかれた漫画家ならぬ
民俗博士と知りました

さらに天然の人間妖怪そのものだとも・・・

この方の旅エッセイが面白いのなんの
意図して書かれていないだけに
「おもしろすぎます!!」

その中の一説で特に私が忘れられない、
この方の強烈な人と成りを表わすエピソードがこちら・・・

水木氏は片腕がありません
戦時中、南方で過酷な体験をされた時の傷跡です

さて本に書かれる、その戦時中の体験談はあまりに
面白すぎて何度大笑いしたことでしょうか
不謹慎を覚悟で申し上げます
これは読んでいただくとわかるはずですので
そこには今は触れず・・・

この方長らく戦場跡には足を運ばなかったそうです
が、あるきっかけで南方の地へ再び足を踏み入れ、
そして戦友が眠る墓に酒をそそぎながら・・・

「戦争体験をした人が、よくその地を訪ねると聞くが自分にはよくわからんかったですよ」
「でもやっとその訳が分かりました」と
「戦友がつぎつぎに死んでいった所へ来とるわけですなぁ」
「戦友が死んだ所に自分はひとり元気で来とるとですなぁ、楽しく生きとる、こんな愉快なことはない」
「それを確認しに皆行くんだろう」と

あまりに厳しい南方での体験の中で
この言葉です

長く過酷なジャングル生活の中で彼が見出した精霊
それは妖怪となって
今、子どもたちの想像力をかきたてる偶像となって
ここ日本で生き続けています


愛すべき人間妖怪「水木しげる」の故郷・鳥取県境港は
子供も大人も楽しめるワンダーランド
夏休みぜひご家族でお訪ねください


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貸切バス・オーダメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
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夢のホエールウォーッチング

2009年08月09日 | のほほん同志Aの日常
たとえば、ホエールウォーッチング。
確実に見られるとは言い切れないものを見にいくツアーほど、
添乗員として緊張するものはありません。

季節、場所、予備日…。
もちろんいろいろな条件を鑑みて、
「よっぽど運が悪くなければ、まず見られるだろう」
という行程を組むわけですが、それが余計にプレッシャー。
なかなか見られないときは、日を追うごとに、有言無言の圧力をひしひしと感じます。

初めてのホエールウォーッチングは、オーストラリアのフレーザー島。
東海岸のブリスベンから北へ250キロに浮かぶ、世界最大の砂の島です。

手ですくうとさらさら指からこぼれ落ちる、白く、こまかな砂。
そこに亜熱帯の木々がしっかり根をはり、
白砂のジャングルという独特の景観を作りあげています。

フレーザー島がオーストラリアのクジラ見学のメッカだとすると、
日本のメッカはもちろん小笠原諸島。

添乗員としてその両方をご案内しましたが、
日頃のおこないがよほど良かったのか、
小笠原でもフレーザー島でも、しっかりクジラはご覧いただけた…ようです。
というのも――。

クジラを見るのは、定員20名~30名の小さな船。
当然、入り江ではなく、大海原へと行かねばなりません。

ザッパーン、ザッパーン…。

甲板に吹き上げる波しぶき。
遊園地のメリーゴーランドに乗ったかのような揺れに、絶え間なくおそわれます。

もうお分かりでしょう。
出港から30分もすると、20~30名ほどが乗り込んだその船のなかで、
添乗員である私が、誰よりも先にグロッキーになってしまうのです。

今ここで降ろして…。
泳げないことも忘れて、そう祈りつづけるほど、それはつらく長い時間です。

揺れの一番少ないと思われる甲板の最後尾にうずくまり、
(でもそこはたいてい、一番、波しぶきのかかるところで)
10秒に1度、波を頭からかぶりながら
ひたすら目をつぶり、石のように固まっているだけ。

至近距離をクジラが泳ぎ、吹き上げる潮に周りが歓声をあげても、
チラッと顔をあげることすらできない。

よほど日頃のおこないがアレなんでしょう。
周囲100m以内にクジラは来てくれているのに、
まだ一度も、この目でクジラを見たことがありません。

へろへろで船から転がり降りたあと、恐縮する私に、
「途中から、クジラよりもあなたを見てるほうが面白かったよ」
そんな優しい言葉で慰めてくれたお客さま。
ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。


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