滋賀県は、県内で絶滅の危機にひんしている植物のハ
マエンドウとハマゴウを守るため、琵琶湖岸の新海浜
(彦根新海町)1.6ヘクタールを3月31日に生育地
保護区に指定する。ハマエンドウの保護区は初めてで
ハマゴウは2カ所目。住民による保護活動の成果で、
地域で生育を見守る。保護区は浜辺を幅約5百メートル
にわたり指定する。ハマエンドウとハマゴウが生育す
る砂浜を守るため、建物を建てたりコンクリートで地
面を固めるなどの開発ができなくなる。ハマエンドウ
は県絶滅危惧種のつる性多年草で、赤紫から青に色が
変化する花をつける。海浜に育つ同種が内陸部で見ら
れるのは全国的にも珍しい。護岸工事などで生育地が
減り、県内での大規模群落は新海浜1カ所のみとなっ
ている。
ハマゴウは県絶滅危機増大種の低木で青紫色の花をつ
ける。レジャー客による踏みつけや園芸用の採取、土
木工事で減り、県内での大規模な生育地は新海浜とす
でに保護区になっている佐波江浜(近江八幡市)の2
カ所しかない。新海浜では近くに住む宇野道雄さん(
79)が15年前から周囲にロープを張ったり、他の草
を間引いてハマゴウとハマエンドウを守ってきた。3
年前からは他の住民らとボランティア団体「ネイチャ
ーズ新海浜」を結成し、22人が保護に取り組む。県自
然環境保全課は「保護区指定は住民の保護活動なしに
はできなかった」と評価するという。県は動植物の生
育・生息地保護区を2008年以降、県内で9カ所指定し
ており、新海浜で10カ所目。
【脚注およびリンク】
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- 新海浜ハマゴウ・ハマエンドウ群落生育地保護
区 位置図、滋賀県 - 生息・生育地保護区の指定公告く、滋賀県
- 「生息・生育地保護区の指定」案の公告について
- 水辺の植物、滋賀県
- ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例
- 第2章野生動植物の生息・生育環境の保全・再生・
ネットワーク化を重点的に推進すべき区域 - 彦根湖岸に保護区指定へ 県内絶滅危機のハマエ
ンドウ・ハマゴウ、2014.02.18,京都新聞
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