17年アユの稚魚激減問題
☑ アユの稚魚激減、親魚放流増も
アユの稚魚ヒウオ(氷魚)の漁獲量が平年に比べ激減し
ている問題で、滋賀県は4月をめどにアユの生息状況を
見極め、必要があれば秋に親魚の放流量を増やし、来シ
ーズンの資源量確保を図る方針を示した。ブラックバス
など外来魚の駆除目標は4年ぶりに増加させるとした。
今季のヒウオの漁獲は例年並みだった昨季の3分の1(
1月末現在)にとどまっている。県は現状を「かつてな
い極端な不漁」とし、資源量が減っているのか、成長が
遅れているだけなのか、調査を通じて判断する。減って
いる場合は養殖業者にも協力を求め、産卵前の親魚を平
年より多く川に放流するとした。県議会の佐野高典議員(
自民)の一般質問に答えた。
県によると、2月の魚群の調査では、1月同様に平年の
2割以下の60群しか確認できなかった。ただ、沖合で
の臨時調査では76群が確認され、県は「今季は産卵の
ピークが遅かったためまだ小さく、群れをつくっている
過程ではないか」とみている。
外来魚対策の質問には、2013年度以降、水草の異常
繁茂で駆除作業が難航していることや、少雨で魚の活動
がにぶったことなどから目標の駆除量を下回っていると
説明。生息数が増えているとみて、来年度の目標量を3
50トンと本年度の245トンから引き上げるとした。
近年の駆除目標は13年度に315トンから350トン
に引き上げ、15年度には245トンに下げていた(京
都新聞 2017.03.02)。
☑ アユの稚魚 琵琶湖沿岸部で激減
漁業者ら懸念
琵琶湖のアユ稚魚「ヒウオ」の漁獲量が激減している問
題で、滋賀県は30日、3月の沿岸部の魚群調査が増加
の予想に反して平年の3%に魚群が激減していたことを
対策会議で明らかにした。一方で、沖合も含めた調査で
は昨年以上の魚群が見つかり、「沖合いにはいる」と推
測したが、漁業関係者からは不安の声が続出した。
県は、沿岸部を1周する魚群調査を毎月実施。1月、2
月はそれぞれ平年の10%(37群)、17%(60群)
と少なかったが、魚群数は増加傾向にあった。3月中旬
の調査では13群と平年の372群を大幅に下回った。
ただ、沖合も含めた全域調査では昨年の1・2倍にあた
る252群が見つかり、「成長が遅く、沖合に偏って分
布している」と分析。沿岸のえりで漁獲が増えるのは4
月以降になると推測した。
一方県漁連は、3月の漁獲が昨年の約4トンに対し約2
00キロと大きく落ち込み、1月~3月30日の漁獲も
昨年同期比で12分の1になったと報告。漁協の組合長
らは「沖合にいるというが、とれる状態ではない」「完
全に生態系が狂ってしまったのではないか」と懸念を示
した。
県は今月下旬にも、来シーズンに向け、今秋の放流量の
増強が必要かを判断する方針を説明した(京都新聞 201
7.03.30)。
【脚注及びリンク】
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- 2017年03月30日:アユの稚魚、琵琶湖沿岸部で
激減 漁業者ら懸念 - 2017年03月03日:琵琶湖のアユ漁ピンチ、産卵
遅れ稚魚減・プランクトン大量発生で不漁 滋
賀県など養殖魚放流へ - 2017年03月02日:ヒウオ不漁、少雨やふ化遅れ
響く 滋賀、県漁連など対策会議 - 2017年02月08日:滋賀のヒウオ魚群平年の1割
原因不明、調査 - 2017年01月29日:琵琶湖保全計画に漁師不満
滋賀県漁連「魚の目線を」 - 2016年09月18日:琵琶湖の外来「藻」、瀬田川
にも 滋賀、セタシジミ壊滅的被害
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