地域循環共生圏概論Ⅷ

2020年03月15日 | デジタル高宮町史


作成日:2020.03.25|更新日:


【地域循環共生圏概論Ⅷ】

☈ 今回は「燃料利用に不向きな竹を使える、コンテナで運べ
るバイオマス温水ボイラー」及び「籾殻太陽電池」に関する「
">地域循環共生型事業例として考えてみる。
テス・エンジニアリング、巴商会エム・アイ・エスは、3社
共同開発製品の竹チップ混焼バイオマス温水ボイラー「E-NE(
イーネ)シリーズ」を販売。バイオマス燃料に不向きとされて
いる竹を燃料として利活用できるバイオマスボイラー(価格は
税別4000万円)。竹はカリウムを多量に含んでおり、灰の軟化
温度が680~900度と低く、大型のボイラーで燃焼させると炉内
に「クリンカ」という溶岩を生成する特性がある。さらに塩素
濃度も高いため耐火物や伝熱管を腐食させやすい。そのため、
国内では豊富な資源であるものの、一般にはバイオマス発電な
どの燃料としては不向きとされる。E-NEシリーズはバーナーの
回転と燃焼制御技術、クリンカの自動排出機能などを搭載する
ことで、竹の燃焼を可能にした。竹チップのみでの燃焼も可能
だが、基本的には竹チップと木質チップの混焼(5対5)での利
用を想定。この場合、60~75℃の温水が供給でき、燃料消費量
は78.2kg/hとしている。混焼での利用する場合は、15年の製品
保証も付帯する。システムはサイロや供給機などを格納したも
のと、バーナーやボイラーなどを格納した2つのコンテナで構
成。このようにコンテナを利用したパッケージ収納型とするこ
とで、機械室等の建築工事を不要とし、基礎工事のみで導入で
きるため、コスト面でも有利だという。コンテナ格納時の外形
寸法は2440×3710×1万2120mm、システムのみの場合は1810×
2300×5940mm、重量は5375kg。3社では年間10台程度の販売を
目指す。


■「竹害」を引き起こす「竹」をエネルギーとして利活用
現在、竹の需要は年々低下し、適切な管理が行われないことで
放置竹林」が増加している。増殖した竹は、他の植物の成長
を妨げ、森林の生態系を乱し、また、竹の根は横に広がり深く
は伸びないことから、豪雨などの災害時、土砂崩れを引き起こ
しやすいといわれており、日本各地で「竹害」の深刻化が問題
視されている。竹林は定期的に伐採を行うなど、適切な管理を
行っていくことが必要だが、竹を有効利用するためには課題が
多く、経済活動にも繋がりにくいため、十分に有効利用されて
いないのが現状である。このようなことから、竹をエネルギー
として有効利用できないかと考え、3社で共同開発、この竹チ
ップ混焼バイオマス温水ボイラ「E-NEシリーズ」です。竹を燃
料として利活用することで、放置竹林に悩んでいる地域を中心
にバイオマス熱利用を促し、エネルギー自給率の向上および再
生可能エネルギーの普及を促進していくことで、持続可能な社
会の実現に貢献していきたいと考える。




✔ 竹害 Wikipedia 近世に移入された外来植物である孟宗
竹は1950代頃までは木材や筍を得るために管理された竹林に
て栽培されていた。竹林の周囲は深さ1メートル程度の空堀を
掘り巡らすなどの対策がなされていた。しかし輸入品の筍が
出回って筍栽培が経済的に成立しなくなり、竹材の需要も減
少すると、各地の竹林は管理されなくなった。元来繁殖力が
異常に強い樹種である孟宗竹は、これによって竹林の周囲に
無秩序に進出し、既存の植生を破壊していった。
孟宗竹が進出するとアカマツクヌギコナラなどかつて里
山で優勢であった樹種が置換され、生態系が単純化してしま
うことや孟宗竹は土壌保持力が低いため崖崩れが起きやすく
なるなど、各種の害が発生することが現在問題視されている。
また、他の樹種が侵入し辛いスギヒノキ人工林にも
容易に侵入する。樹高が竹の背丈より低い場合はほぼ
全てのスギが枯死する。竹よりも遥かに樹高の高いス
ギ・ヒノキ林でも水吸収の競争に起因する枯死が報告
されている。




✔対策:12月から翌年2月までの間に1mほどの高さで
竹を切る。真竹などの細めの竹なら一年後には根元から
抜ける。太くて肉厚な孟宗竹だと抜けるまでに1~2年か
かることがある。また、放置竹林を産業利用する試みが
各地でなされており、その一つにメンマづくりがある。
筍としての収穫時期を逸した幼竹を使用でき、筍よりも
収穫が容易であるため、産業利用を通じた竹林整備が期
待もある。

✔純国産メンマプロジェクト:幼竹から作ったメンマを
販売し、竹林管理の費用に充てる活動が全国に広がるよ
う取り組む。国内で流通するメンマは、ほとんどが中国
や台湾からの輸入品。同プロジェクトによると、国産は
加工方法の違いから歯応えや匂いが良いと好評だ。輸入
品に比べ割高、今後はレシピを標準化して生産量を増や
し外販する(荒れる竹林、メンマで解決=「おいしい」
と評判-売り上げは伐採費用に:時事ドットコム,2019.
5.7)。
✔ 竹のカリウムで全固体型カリウムイオン電池・籾
でシリコン系太陽電池を!
唐突ではあるが、「再エネ100%事業」を描けないことは
ない。


オールバイオマス事業篇:イネの「もみ殻」で発電
ヤンマーが国内初の発電システムの実証を開始

11月14日、ヤンマーエネルギーシステムは、稲作農業で
発生するもみ殻を活用し、熱と電気を供給する「もみ殻ガス
化発電システムの実証を開始したとことを公表。もみ殻に特
化した年間約200万トン発生>している。しかし、その処
理方法として行われていた野焼きは禁止されており、一部は
たい肥に利用されているものの、その多くは費用を掛けて処
分しなくてはならないという。そこで、ヤンマーエネルギー
システムはこのもみ殻を燃料として有効利用できる発電シス
テムの開発に取り組んできた。開発した発電システムは、ま
ずもみ殻を燃焼してガス化し、このガスを燃料として発電す
る。さらに、燃焼時に発生する熱も利用できるようにした。
通常、もみ殻は適切な処理を行わずに燃焼すると、結晶質シ
リカという有害物質が発生する。ヤンマーエネルギーシステ
ムが開発した発電システムでは、特許技術により有害物質を
発生させずに処理できるのが特徴。小型ガス化発電システム
は国内初。稲作農業でもみより時に発生するもみ殻は、国内
で完全無農薬有機栽培米。




フクハラファームでは、毎年およそ200トン発生するもみ殻を
処理している。本システムを導入することで、農場規模拡大
に伴うもみ殻処理問題を解決し、発電した電力の自家消費に
よる省エネ効果も期待されています。また、もみ殻の燃焼後
に残る「くん炭」も農地に還元することができるため、エネ
ルギーの地産地消に加え、有害物質を発生しないトリジェネ
レーションシステムとして資源循環型農業にも貢献する。
✔設置先:有限会社フクハラファーム 
https://fukuharafam.co.jp/
❦設置日:2019年8月28日
❦発電量:15kW (年間75,000kWhを計画)


特許技術を採用したガス化炉                     
                   この項つづく
【エピソード】



【脚注及びリンク】
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  1. 選挙ドットコム滋賀県土木防災情報システム
  2. 東近江市版SIB事業滋賀県東近江市のコミュニ
    ティビジネス 若者支援事業への「社会的投資」募
    集開始! 関西SDGsプラットフォーム,2019.07.05
  3. シャープ凋落への岐路は、あの戦略転換だった、
    日経BizGate、2016.06.08
  4. 一期一会の「いちご」 いちご笠岡岩野池ECO発電所
  5. いちごECOエナジー株式会社「負の遺産」から愛さ
    れる発電所へ環境ビジネス 2020年冬季号
  6. 『ESG地域金融』で地域を元気にする環>境ビジネ
    ス日本人を直撃する「人口急減」する未来、東洋経
    済、
    2019.10.27
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    ビジネス,2020年冬季
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    ごくらく 2019.12.09
  9. 「よくもそんなことを」グレタ・トゥンベリ
  10. 気候変動が生む、新たな「アパルトヘイト」,GNV
    ,2019.12.15
  11. ほぼ日刊イトイ新聞 - 親鸞、2007.10.12
  12. 滋賀県出身人物物一覧 Wikipedia

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