原発の耐震基準は大丈夫か

2013年01月06日 | 防災と琵琶湖

 

 

【原発の耐震基準は大丈夫か】 

原子力発電所の耐震基準は、「発電用原子炉施設に関
する耐震設計審査指針」で規定され、1981年(昭和56
年)に制定、2006年(平成18年)に改定された。多く
の原子力発電所は1981年に制定された指針を元に設計
されているが、指針制定前に作られた原発では、この
指針とほぼ同じ方法が用いられているものの、動的解
析に用いた波などが異なっているという。

耐震設計と地震
  強度(ガル) 備考
福島第一原発 600 設計基準
ストレス 700 試験基準
阪神大震災 818 1995.1.17
大飯原発3・4号機 1,260 設計基準
新潟中越地震 2,516 2004.10.23
東日本大震災 2,933 2011.3.11
岩手宮城内陸地震 4.022

2008.6.14

 

 












※ガル 1 Gal = 0.01 m/s²

2006年の耐震設計審査指針

2006年9月19日に「発電用原子炉施設に関する耐震設計
審査指針」として原子力安全委員会が決定したものは
 
旧指針から約15年もの間旧指針が用いられてきたが、
その間にも地震学や地震工学において技術は格段に進
歩したものの、最新知見が反映されておらず、2006年
に現指針が制定。
旧指針では、岩盤上に発電所本館等
の重要施設を岩着することが求められていたが、現指
針ではこれを「建物・構築物は、十分な支持性能を持
つ地盤に支持されなければならない」に変更。
また、
原子炉施設は重要度を四段階によるものから三段階のS
クラス(旧指針におけるAsクラス、Aクラス)、Bクラ
ス、Cクラスに変更された。

しかしながら、福島第一原発は460ガルで壊れたており
上表を参考にする限り、数値として不十分さが浮き彫
りされている。

 

 

【エピソード】

 

「めくらへびに怖じず」。物事を知らない者はその恐ろしさも
わからない。無知な者は、向こう見ずなことを平気ですると
の喩えのとらえかたには二面性があります。日々一点突破
しているものには盲蛇同然。無知、無謀、失敗の言葉の裏
に、進歩、革新、革命へと導く「エネルギー」が潜み、それゆ
えに蛇は進歩の象徴として崇められてきたのでしょう。

 

【脚注及びリンク】
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1.大飯原発ストレステストの問題点(耐震性能1,260
 ガルでは足りない!),Hatena:: Diary,2012.3.24
2.Radioactive Waste Management、WNA
3.ガル,Wikipedia 
4.European Commission | Nuclear Energy Stress Test

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