手抜き除染

2013年01月04日 | 防災と琵琶湖

 


やはり恐れいていたことが起きていた。東京電力福島第
一原発周辺の除染作業で、取り除いた土や枝葉、洗浄に
使った水の一部を現場周辺の川などに捨てる「手抜き除
染」が横行していることが、朝日新聞の取材でわかった。
元請けゼネコンの現場監督が指示して投棄した例もある。
発注元の環境省は契約違反とみて調査を始めた。汚染廃
棄物の扱いを定めた特別措置法に違反する可能性がある。
同社によると、環境省は昨夏以降、福島県内の11市町
村を除染特別地域に指定し、建物や道路、農地などから
20メートル内の本格除染を始めた。それ以外に広げる
かどうかは今後の課題だ。これまで4市町村の本格除染
をゼネコンの共同企業体(JV)に発注した。楢葉町が
前田建設工業や大日本土木など(受注金額188億円)、
飯舘村が大成建設など(77億円)、川内村が大林組
ど(43億円)、田村市が鹿など(33億円)。環境

省が元請けと契約した作業ルールでは、はぎ取った土や
落ち
葉はすべて袋に入れて回収し、飛散しないように管
理しなけ
ればいけない。住宅の屋根や壁は手で拭き取る
かブラシでこ
する。高圧洗浄機の使用は汚染水が飛び散
るため
雨どいなどごく一部でしか認めていない。洗浄に
使った水は回収する
決まりだ。

 

 

【エピソード】

除染の原則は(1)二次汚染、三次汚染の拡散防止(2)
除染回収物は発生源に戻すという極めて単純なことだと
考えている。当初から、ウエット法ではなくドライ法で
回収し、処理場は発生源付近でということをこのブログ
でも記載してきた。放射性セシウムなどの比較的重い質
量の回収方法として、偶然にもポリビニルアルコール溶
液塗布法(山田国廣精華大学教授)などと一致した方法
提案であり、回収した塗布樹脂と瓦礫を高精度バグフィ
ルター装置を付属したバイオマス発電装置で燃焼回収し、
回収した焼却灰は福島原発施設付近で中間貯蔵するプラ
ンだった(大規模のバイオ発電装置はいきなり建設でき
ないので、中小規模の装置を欧州・北米のメーカなどか
ら取り寄せ、高精度バグフィルタ装置は、国産調達し、
順次、大規模化し、最終的には福島県を中心としたバイ
オマス発電拠点工場として継続運転させる)。



新年早々、品性が劣化した土建体質のこのニュースに憤慨す
るとともに余りにも悲しくさせる事件だ。 

【脚注及びリンク】
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1.「手抜き除染」横行 回収した土、川に投棄、朝日
 新聞、2013.1.4
2.Radioactive Waste Management、WNA
3.山田国廣
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