二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

新企画・短編小説10編を読む

2013年01月22日 | 小説(国内)

今年から新企画をスタートさせる。
それがこの「短編小説10編を読む」である。
日本の近代文学から5編、世界(海外)の文学から5編を、とりあえずリストアップしてみた。
いたって気まぐれなので、途中で挫折もありうる。あるいは、直前になって、リストを変更し、違う作品と差し替えるかもしれない。
ほんとうは、モームのように、あるいは池澤夏樹さんのように長編小説10編といきたいが、時間的な制約があるうえ、精神的に少々フィクションばなれしているので、短編とした。


日本の近代文学5編
1.寒山拾得(森鴎外)
2.「思い出す事など」の中の1編(夏目漱石)
3.忘れ得ぬ人々(国木田独歩)
4.名人伝(中島敦)
5.出征まで(大岡昇平)


世界の文学5編
1.ゴプセック(バルザック)
2.箱に入った男(チェーホフ)
3.群衆の人(E・A・ポー)
4.オドラデック(カフカ)
5.漁船の絵(アラン・シリトー)


かつて読んだことがある作品ばかりである。
それを、再読する。
いや、3回目、4回目、5回目という本がある。
わたしはつぎからつぎ、新しい本を読んでいくのではなく、「これぞ」とおもった本を、くり返し読み返すクセがある。音楽も同じ。
2、3年まえに聴いた音楽を、また聴く。あるいは数十年も昔に読んだ本を、ふたたび読む。
それはそこに、いくら聴いてもあるいは読んでも、汲みつくせないものがあるからである。

同じような作風ばかりとならないよう、変化のあるリストとしたつもりだけれど、もしかしたら、似たり寄ったりのものを選んでいるのかもしれない。
そのことも、この企画をすすめていくうち、あきらかになるだろう。
毎月一編または二編ずつ取り上げ、ゆっくりと航海していこう。

できれば「批評」というレベルのものを実現したいが、独断と偏見に満ちた恣意的な感想をならべるだけに終る可能性が大きい(^^;) それはそれで仕方ないだろう。

読書好きの方は、よかったらおつきあい下さいませ。

写真は先日の散歩で眼にした「吹き倒された冬木立」。
未舗装の農道が、ゆるやかに右にカーブしている。ここを通り抜けると、少し違った世界が開けるかもしれない。そんなイメージがふと、頭の片隅をよぎる。

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