二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

なんていうこともない静かな秋の一日

2012年10月07日 | 音楽(クラシック関連)

このあいだから、仕事上で小さな“事件”がいくつか重なった。
管理物件の雨もり、入居者とのトラブル(更新手続きをせまったら逆ギレ)、入居者同士のトラブルへの介入等々・・・、こういうことは毎月、家賃の督促業務とならんで、神経をすりへらす仕事である。
サラリーマンと違って、自営業者は、OFFの日でも仕事が追いかけてくるから、一日、二日休みをとったからといって、仕事を100%、頭から追い出すわけにはいかないのが辛いところ(=_=)

このあいだも書いたように、気分転換がすぐにできないタイプなので、酒を飲んで、ソファーに横になって、クラシック音楽を聴きながら、眠ってしまったりする。
寝ながら聴くブラームスやドヴォルザークも悪くはない。
ピンと神経を張りつめているのではなく、その逆。
「あれれ、ここは、ブラームスの、あの第3楽章だったかしら」
うつらうつらしながら、トンチンカンなことを、頭の隅で、考えるともなく考えて、酔いが覚める夜中に、ふっと眼を覚ます。

このところ、奇妙奇天烈な夢ばかりみて、深い水底のような眠りから起きあがる。
妻、娘、息子は長いあいだ遠方へ出払っているから、母屋で食事し、自宅へひきとってくれば、ひとり暮らし同然。
何時に寝て、何時に起きようが、家族に迷惑をかけるわけではない。

昨夜はK市で警察官をしている甥が遊びにきて、酒を飲みながら小一時間、世間話。
たまにネコのテンちゃんが玄関ドアの外で「にゃ~、にゃ~」と甘えて啼くことがあるが、毛が抜けるし、ノミが移ったりするので、めったに家の中へは入れない(~o~)

今日、なんていうこともない、静かな秋の一日。
貸主への家賃精算を10日にひかえたこの時期は忙しいことが多いが、昨日デスクワークはあらかた済ましてしまった。
さっきから、BGMでつぎのような音楽に耳をかたむけながら、リラックスし、コーヒーをかたわらにおいてくつろいでいる。

写真のCDは左上から右へ
1)ブラームス「交響曲第3番ヘ長調」
    同  「交響曲代4番ホ短調」
指揮:イシュトヴァン・ケルテス&ウィーン・フィル
2)ドヴォルザーク「交響曲第9番ホ短調“新世界から”」他
  指揮:イシュトヴァン・ケルテス&ウィーン・フィル
3)モーツァルト「クラリネット五重奏曲イ長調」
ブラームス 「クラリネット五重奏曲ロ短調」 
クラリネット:レオポルト・ウラッハ&ウィーン・コンツェルトハウスSQ
4)ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」
  ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調“大公”」他
  CD2枚組 チェロ:ピエール・フルニエ 指揮:ジョージ・セル&ベルリン・フィル他

どれもわたし的には「癒し効果が高い」と考えている、最近お気に入りの名曲ばかり。
不慮の事故で若死にしたケルテスとの出会い、二曲のクラリネット五重奏曲との出会いは、今年の収穫にあげてもいいだろう。

カサカサした肌にうるおいがもどってくるように、硬直化したこころのどこかに、うるおいがもどってくる。わたしとはなにか・・・といえば、それはわたしが発することばのことである。5月ころから詩を書くようになったので、余計そんなことを考えるのだろうが――。

数日前から、これらの音楽にくわえて、ブラームスのピアノ五重奏曲が気になってきた(^^;)

■ピアノ五重奏曲ヘ短調Op.34
■クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115

ピアノのほうは作品番号を見ればわかるように、彼がまだ三十歳だったころに書いた音楽だが、クラリネットの曲とならぶ逸品であるらしい。わたしにとっては、これまで聴いたことのないブラームス! 期待がふくらむ。
五重奏曲とは、弦楽四重奏曲に、独奏楽器をあわせたもの。
弦楽四重奏曲は蕭条とした寂寥感をたたえたものが多いけれど、独奏楽器に、胸にささってくるような美しい旋律をうたわせることで、メリハリのきいた、フレキシブルな音の世界を構築することができる。協奏曲とは兄弟といっていいだろう。

協奏曲といえば、なんといってもモーツァルト!
これらの五重奏曲は、モーツァルトの嫡子であり、孫たちなのかもしれない。

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