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二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

Heart Up

2011年11月14日 | Blog & Photo


さっき、「夜への階段」を見返していたら、不思議なコピーが眼についた。
和製英語なので、わかるようでわからないが、あるイメージはつたわってくる。
リサーチしてみたら、な~んだ(^^;) コンタクトレンズのブランド名。
気分はいっきに萎えてしまった(笑)。

夜。
そこは、イメージあふれる世界である。
撮影のため、わざわざ出かけていく・・・なんてことはしばらくやっていないけれど、
仕事場から自宅へ帰る途中、あるいは出先から会社へもどる途中、助手席に、スイッチを入れっぱなしにしたカメラを放り出しておいて、外を流れ去っていく光にレンズを向けてみる。
「夜への階段」は、そういうシリーズとして、意識して撮影をつづけている。
たとえば、つぎの一枚。



ローバー・ミニの運転席に、ハンチングをかぶった男性がひとり。
ここに物語の発端があると感じるのは、わたしだけだろうか?
視神経が敏感になっていると、世界はイメージの宝庫のように見えてくる。



あるいは、これ。
すっかり暮れなずんだ道路ぎわに、折から降り出した小雨に濡れて、ひとりの男性が立っている。
わたしも、この男性も、信号待ちをしているだけなのだが、少しHeart Upしてみると、これが物語のワンシーンに見えてくる。
被写体ブレか、ピンぼけか・・・男性の顔はよくはわからない。どこへ向かう途中なんだろう?
ライトアップされた「広告募集中」ののっぺりした看板。
にじむ街の灯り。
「おあつらえ向き」というわけではないから、リアル感がただよう。



あるいは、これ。
信号待ちで停車中の、クラシカルな一台のジープ。
こんなクルマには、だれが、どんな人が乗っていて、いまこの瞬間、どんなことを考えているのか? 色味に乏しいローキーっぽい画面が、車両の存在感を際立たせる。そして、赤のコンポジション!
これらすべてが、写真的。つまり「フォトジェニック」だと、三毛ネコさんは、感じている。
夜、目の前に展開する光景は、撮ったというより、どこかからやってきて、わたしのカメラに飛び込んできた映像のように見える。

Heart Up。そして、夜の巷にあふれる赤のコンポジション。
――それは「夜への階段」を撮影しつづけているわたしの、隠れていたキーワードなのかもしれない。
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