二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

赤い木製ベンチその他の写真 ~フィルムカメラとの別れ(5)

2016年06月05日 | Blog & Photo
三、四日前に、ニコンF3HPのシャッターが動かなくなった。
シャッターユニットが毀れたのか、他に原因があるのか、まだわからない。
若いころからのクセで、リビングにレンズ付きボディをころがしておき、ときおり空シャッターを切る。
「おやおや、またか・・・」
翌日さっそくキタムラ経由で修理依頼しようと会社へもっていったが、「まてよ」と、思いとどまった。
ニコンF3は2015年の夏ごろまでメーカーが正式にメンテナンスを受け付けていた。

一昨年もF3HPのシャッターが切れなかったことがある。そのときは、修理を依頼するのではなく、別な製造ナンバー190万番台の個体をあらたに買った。
修理と中古品のお値段にあまり差がなかったから。
さ~て、今度の場合はどうしよう。修理は可能だと思えるけれど、問題は費用(。・ω・)

ニコンnewFM2、キヤノンF-1、F-1N、ペンタックスSPはメカニカルシャッターなので、ある日突然作動しなくなる・・・ということはまず考えられない。
電磁レリーズ機は昨日まで元気にしていたのに、今日シャッターを切ろうとしたら死んでいるというのが普通に起こり得る。売り物にならんジャンク品を、わたしは捨てずに、4~5台持っている(;´-`) 
新しいF3中古をまた買うか、修理依頼をするか、思案中。F3には、なんといっても思い入れがある。
「FM2とF-1で用は足りるじゃないか」と自分にいい聞かせてみるけれど、納得しきれない気分がモヤモヤたちこめている。
「今年いっぱいで、フィルムとは縁を切るんじゃなかったのか!?」

・・・などとぼやきつつ、このあいだやってきたばかりのF-1Nの試写をおこなったので、何枚かUPしておこう(^^♪ヤレヤレ
使ったのはBIGminiに装填したものを取り出したフジカラー100×24。
お天気がイイ日など絞りを開けてつかうには、400より100がスタンダード。
(1)


(2)


(1)(2)のあいだに、約一絞り分の露出差がある。F-1Nの露出計はややもたつくことがあるが、かなり正確に動いている。
露出計の値を参考にしながら、シャッタースピード、絞りを決定。ピントも自分で合わせ、撮りおえたらつぎのチャンスに備え、フィルムを巻き上げる。
「カメラが撮ったんじゃなくて、おいらが撮ったんだぞ(笑)。」という気分に浸れる。





下の一枚、フィルムテイストがたっぷりと味わえる・・・とわたしは感じる。
絞りを開けて、背景を飛ばす。破綻するのではと思うと、若干のスリルがある。
出来上がりを見るまで、ハラハラ、ドキドキ...?^^); そうか、こう仕上がったかとほっとする。そういうプロセスが愉しめるところも、フィルム写真ならでは。

デジタルじゃなく、アナログだから、まあ絞り込んだとしても画像の曖昧さがついてまわる。
13:55分じゃなく、13:54分と13:56分のあいだ・・・というのがアナログ時計だけれど、フィルムの場合でもそういった機微が存在している。



フィルムの種類が激減し、お値段はじりじりと上がっていく。リーバーサル36枚撮りともなると、1本撮るのに、約2千円の出費を覚悟しなければならない。
この数年のあいだに、銀塩フィルムで写真を撮ることが、かなり贅沢な“趣味”となった。
わたし自身、最終コーナーを迎えていると感じているから「F3修理」に、ブレーキがかかるのだ。


さて、最後におまけの二枚。





いずれもクルマのフロントウィンドウ越しに撮影している。
視神経が敏感になっていると、たまにこういう写真が撮れる。偶然の女神の微笑みを感じる。



機材はフィルムはF-1NとnewFD50ミリF1.4、下の二枚はOM-D5とセットズーム。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アメ横スナップ | トップ | 立ち話 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Blog & Photo」カテゴリの最新記事