二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「遊動論 柳田国男と山人」柄谷行人(文春新書)レビュー

2018年01月10日 | 歴史・民俗・人類学
「遊動論」とは何だろうと思いつつ手に取ったが、柄谷行人さん流の柳田国男論。 ところが、文学作品でいえば、これは明らかな失敗作。 柳田の「山人論」を中心に据え、テキストとして使用しながら、ご自分の思想を展開している。したがって、普通の意味の「柳田国男論」ではない。 その手法に、強引さが目立つ。 ・柳田国男論というより、都合のいい記述だけを抜き出して利用している。 ・人間による共同体を、A「互酬(贈 . . . 本文を読む
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