俺にも一言、言わせろ

世の中、腹の立つことばかり。真面目に生きてる一人として、一言述べさせていただきます。連帯を求めて、孤立を恐れず。

ある男は倒れた

2010-06-10 13:02:51 | Weblog
無残にも、彼は倒れてしまった。

人のうわさでは、脳溢血か、心筋梗塞か?
救急車に運ばれていたときは、もう死人同然だったと。
もう、戻っては来れないだろうとも。

誰からも愛されずに逝ってしまう。
多分、彼が死んでも葬式に行く人すらいないかもしれない。

その男はもともと百姓屋の息子。

たまたま、そこの土地に東急の電車が走るというだけで、地主になってしまった。

百姓から一度はサラリーマンを経験したものの、地主になって、サラリーマンは辞めた。
宅建の資格をとっり不動産業を営む。
自分の土地にビルを建て、それを賃貸として生計を立てる。

時はバブルの真っ最中。

彼は、多くの人がエンジョイしたように、自分を忘れ、自分の運命のすばらしさを謳歌した。

その時、貧乏人から決別した。
自分が百姓だったことも忘れようとした。

しかし、学歴まで変えることはできなかった。
だから、学歴、肩書きにはめっぽう弱かった。

しかし、金を持っていない人間には、高圧的態度に出てきた。

賃貸で借りている人々を見下げ、大屋と店子とのいい関係すら作ろうとしなかった。

自分の言うことが聞けない人間は、「ここから出て行け!」と高慢にののしる。
店子あっての自分とはまったく考えない人間だった。

実は私もその店子の一人であった。

一旦、契約解除となると、既に受け取った敷金を返そうとしない。
また、いろいろいちゃもんをつけて、金を分捕っていく。

だから、周りから良く思われることなどないのだ。

私は、気がついた。この男には感謝するという気持ちが全くないことに。

どうしてこのような人間が育つのかそれすら解らない。

しかし、典型的な醜い人間なのである。

神はこんな人間を作ることにより、我々に、感謝の心を教えようとしているのか?

残念ながら、この男の最後がやってきた。

誰も近寄らない人間の最後は、みんなの話題になるだろう。

「決して、あんな生き方はしたくないね」、と。