今日の新聞に出ていたテレビ朝日の59歳の編成制作局チーフプロデューサーの話。
番組制作に絡み、架空の外注費を計上し、3年間で1億3700万円の所得隠しが発覚した。
こんな男は実はどこの会社にもいる。
俗に言う”癖のある男”。
私は、元勤務していたところで、二人いた。
二人とも、喧嘩っ早い。
ところが、内心は臆病者。
臆病ゆえに、声で脅し、狡猾にわなを仕掛ける。
一旦、自分の隠し事を暴く人間が出たら、徹底的にその人間の追い落としを図る。
一人の人間は、会社から接待の名目で現金を持ち出す。当時、中国から多数のお客が来ていたから、その接待には多額のお金が必要だったのであろう。
社内で一時に、700万円の多額の現金をカバンに詰めていた。
その使途は不明。すべて、中国事情としてウヤムヤにしていた。
そのことで、一度私が疑惑の言葉を社内で発したところ、会社に来なくなった。
驚くことに、ホテルニューオータニに宿泊していたのだ。
その上司である部長はことの重大性は知りつつも、立場の弱い私に謝罪を要求してきた。
私は、頑として断った。誰の目から見ても変な実態。経理はそのことを指摘するも、猫の首にだれも鈴をつけないのである。
その時は、結局、部長が謝って、ことを内々に納めたのである。
当時、若かった私は、徹底抗戦をした。でも、結局その癖のある男に押し切られた。しかし、それから5年後、その男は罠にはめられ、失脚してしまう。哀れな最後であった。
もう一人の男は、さらに悪人。狡猾である。
表向きは、さも改革派。権力に対して闘う姿勢を示す。初めは、とかっこよく見える。しかし、裏では、ドロドロゲーム。特にこの男のメインステージは夜。
もともと酒好きの彼は、うってつけの夜の仕事。
厳しく、人の弱みに付け込み、脅し、最後は握手。
万が一、反旗を翻そうものなら、人前で大声で罵倒する。
会社内で大声で騒ぐやつには、誰も近づこうとしない。当然、いさめることなどしない。人を自分の傘下に入れることにのみ知恵を使う。
会社の金も使い放題。上司がいさめようものなら、上司すらも脅す。
大企業の弱さは、評判が落ちるということ。
すなわち、社内の事情を暴露するといったら、もう大変。
また、みんな紳士ゆえ、紳士的ディスカッションには何の問題もないが、喧嘩スタイルでやってくる人間には弱い。
どこにもいるワル。
しかし、そんなワルも時間が経つと罠が仕掛けれれて、いつの間にお縄になる。
可哀想な末路をたどる。これが世の慣わし。