約15年前の93年に川崎市宮前区の小学生が風船につけて飛ばした手紙が、約150キロ離れた千葉県銚子沖の水深1000メートルの海底のカレイに届き、差出人に25日、手渡された。
差出人は93年当時、川崎市立宮崎小1年だった早大2年の白髭(しらひげ)奈津実さん(21)。
“受取人”は今が旬の脂が乗ったサメガレイだった。
手紙は銚子市漁業協同組合の底引き網船が24日に水揚げしたカレイ2000匹の中の1匹に張り付いていた。
150キロ離れた深度1000メートルの海底から、約15年の歳月を経て返事が届いた。
小学校1年生だった93年11月27日に赤い風船に手紙をつけて飛ばした白髭さんは、今では早大第2文学部表現・芸術系専修2年の女子大生。
前日に漁協から連絡を受けて、この日、宮前区から漁協に駆け付け「見つけてくださった方とカレイに感謝します」と笑顔で話した。
“受取人”のカレイは体長50センチ、体重3キロのサメガレイ。
漁協によると、手紙は犬吠埼沖合約40キロの太平洋上で操業していた底引き網船「第8大徳丸」船主、君野喜好さん(51)が24日、海底の泥と一緒に水揚げした約6トンのサメガレイの中の1匹の腹側(左面)に、左ひれで抱くような形で“届いて”いたという。
君野さんは「サメガレイは表面がぬるぬるだからくっついたのだと思う。こんなことは初めて」と驚いている。
***** 感想 *****
このニュースを読んで、世の中には考えられないことが起こるものだとつくづく感じた。
私は、今年の正月に川崎大師に初詣に行った際、不思議にも同じ話を知った。
すなわち、川崎大師の始まりは、弘法大師が唐に留学に行った際に、留学中に掘った仏様を海に流したところからである。
その仏像は200年経って、川崎沖に流れてくるのである。
ある人の枕元に弘法大師が現われ、その仏像を拾い上げてくれと頼むのだ。
その人は、言われるままに翌朝海に出て網をかけると仏像が引っかかるというもの。
私にはこの手紙と仏像には合い通じるものがあるような気がする。
サメガレイの背中についてきた手紙には、何か天のメッセージがあるような気がする。
アメリカでも同じ話があった。
ある少年が便に手紙を入れて海に流したビンが、20年後(不確かだが)にその少年の親元に届く。その時、少年は交通事故でなくなっていた。
時空を超えてその少年の思いが父親に届く。
確率論から言えば、”ありえないこと”。しかし、そのありえないことが起きるのは、神のなせる技のような気がする。
我々はこのような奇跡から、何かを学ばなければならないんではないかと思う。
このサメガレイの手紙の意味は、今の私には解らないが、しばし、考えてみたいと思う。
パソコンを勉強しましょう