アラブの春が起きたのが3年前。
これでムバラク大統領が失脚した。
まさに、人民の勝利である。
ムバラク大統領は長すぎた。
健全な交代こそ組織は存続するのに、一人の権力が続いたための結末であった。
そして、一昨年、大統領選挙が行われ、ムスリム同胞団 なる宗教をバックとしたムハンマド・ムルシー大統領が誕生した。
ここまでは良かった。
しかし、この大統領は経済のかじ取りができなかった。
宗教では人々の生活は守れない。
パンを求めている国民の要求を正しく感じることができなかったのだ。
パンを得ることのできない人々は怒るのが当然。
このムルシー大統領の無能さはエジプトの将来を憂える人達を立ち上がらせてしまった。
そこには軍のトップも参加した。
ここからが大きく変わる羽目となった。
もともと、大統領選挙の時ムスリム同胞団は貧しい人にパンをぶら下げて、貧しい人の票を勝ち取ったのだ。
今の暴動もムスリム同胞団は貧しい人を利用しているのだ。
可哀想なのは、貧しい彼らである。
政治家は、いつもそのようにして貧しい人々を利用するのだ。
軍の砲弾の的になるのは残念ながら貧しい人である。
とくに宗教が絡んでくると、神様の言葉を彼らは信じ切ってしまう。
今日の新聞に、ムスリム同胞団の解散を命令したという。
これこそ、ムスリム同胞団の思うつぼである。
貧しい人を神は守ってくれると考えるからだ。
観光収入が減り、経済がガタガタになると、エジプトの生き延びる方法がない。
アメリカおよび欧州はエジプトの臨時政府をかなり強い口調で責め始めている。
なぜなら、このエジプトのこの内乱は、ちゅうとうの各国に飛び火する可能性が大だからだ。
エジプトに平和をと祈りたい。