雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

冬景色(俳句)

2011-11-29 | 日記

  ▼落ち葉踏む 足音冷えて 月の影

  ▼さだめ知るや 苅田に芽吹く 稲あわれ

  ▼われ抜きて 落ち葉の走る 歩道かな

  ▼老いし身は 早、湯たんぽを 恋しがり

  

  


亡き妻にささげる俳句

2011-11-29 | 日記

 ▼夜が明けて 木槿(むくげ)の花の ただ白き

  (妻が見たら「奇麗ね」と言ったかも知れない花も、私の目にはただ「白い」と見えるだけ)

 ▼南天の 実と葉を付けて 白うさぎ

  (去年の暮れの雪が積もった朝に、妻に見せるために雪うさぎを作った。 妻が「子供みたい」と笑った顔が懐かしい)

 ▼妻の遺書 待ち草臥れし 鰯雲

  (妻の「先に逝って待っているよ」と冗談めかして書いた遺書。 つまらんことを書くから、はぐれ雲さえお前に見えるじゃないか)

 2014.12.30 改