文章添削士講座も半ばを過ぎ、いよいよ「リライト」に入りました。
これは、小論文を添削するだけでなく、その構成や内容まで書き直して、お手本の文章を作成する、という課題です。
基本は「ハガレン(鋼の錬金術師)」の「理解、分析、再構築」+「調律」です。
同じ文章でもリライト次第ではずいぶんと違ったテイストを帯びてきます。
そこで思い出したのが「はやぶさ」に関連する3本の映画。
①「はやぶさ/遥かなる帰還」(東映)
②「おかえりはやぶさ」(松竹)
③「はやぶさHAYABUSA」(20世紀フォックス)
どれも基本のストーリーは一つ。
2003年に打ち上げられた「はやぶさ」が、幾多の困難を経て7年後に地球に帰還するというストーリーです。
そこに人間ドラマを加味していかに売り上げを伸ばすかが脚本家、プロデューサー、監督の腕の見せ所。
①は渡辺謙主演(はやぶさのプロマネ)。そこに町工場の親父とその娘の新聞記者がからんできます。
②は藤原竜也と杏主演で、藤原竜也の父が三浦友和。この父は火星探査機「のぞみ」の失敗を引きずっている。
③は竹内結子主演。西田敏行と佐野史郎がJAXAの主要メンバーで、そこに新人の竹内結子がからんでくる。これは①②が少々シリアスなのに比べるとコミカルで、人情や家族愛といったものとは少々距離を置きあくまでも「はやぶさ」が主人公です。
私が一番好きなのはやっぱり③竹内結子主演のはやぶさかなあ。でも、エモーショナルなストーリー展開と音楽の点では①もいい。
で、思ったのは、
同じストーリーなのに、こうも違う描写ができるのか、ということ。
同様に、リライトも担当者次第でけっこう違いが出てきたりするのだろう、ということ。
映像のダイレクトさと違って、言葉で表現することは読者のイメージに委ねられるところが大きいので、映像ほどの違いは出ないかとは思いますが、
それでも、リライトをリクエストしてくるクライアントとは、どのような文章や文体が良いか、中身はこれで大丈夫かと話し合うことが大事だなあ、ということを考えさせられました。
「リライト」面白いです!