久しぶりに一日空いたので、
映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」
を見てきました。
言わずと知れたアベンジャーズシリーズ「ドクター・ストレンジ」第二弾です。
のっけから、NYの街に一つ目の怪物が現れて大暴れするというアクション満載の映画で、
CG使いまくりの激しいアクションを2時間も見ていたら、
ぐったり疲れました。
ああ、もう若くないんだなあ・・と思った。
ベネディクト・カンバーバッチ主演なので、楽しみにしてたんだけどね。
前回の方が面白かった。
前回は、ドクター・ストレンジがいかにして超能力者になったか、というお話でした。
今回のヴィランはワンダ・マキシモフ。
「ワンダヴィジョン」(ディズニー+で配信されているドラマ)
を見ていないと分かりにくいかもしれないけれど(2021年4月15日の記事「ワンダヴィジョン」参照)
ワンダは超強力な超能力の持ち主で、スカーレット・ウィッチと呼ばれています。
「アベンジャーズ・インフィニティウォー」で、恋人のヴィジョンを失い、失意の底にあったワンダは、
自らの超能力を駆使して、街をまるごと一つ作り出し、
死んだヴィジョンを蘇らせ、しかも双子の息子まで創り出して、
偽りの街で偽りの平和を楽しんでいたのですが、
そこにワンダの敵が現れ・・
というのが「ワンダヴィジョン」のストーリー。
今回はそのワンダが、自らの悲劇(恋人ヴィジョンを死なせてしまった)を嘆き悲しむあまり、
モンスターになってしまうというお話。
これ、日本の鬼子母神だなあと思いました。
千人もの子供を持ちながら、他人の子は取って食うという恐ろしい鬼子母神(訶梨帝母《かりていも》)
お釈迦様は、訶梨帝母(かりていも)を救うため、千人の子のうち一人を隠してしまいます。
訶梨帝母(かりていも)は嘆き悲しみます。
そこで、お釈迦様が「千人もの子を持ちながら一人を失っただけでお前は嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであろうか」と彼女を諭したというお話。
ワンダも、恋人を失い、自分で創り出した息子たちまで失うのではないかという恐れから、
アメリカ・チャベスという超能力を持った少女を誘拐し、彼女の能力を奪おうとします。
ここに、マルチバースが関わってきます。
「スパイダーマン/ノーウェイ・ホーム」にもマルチバースのヒーローたちが登場しました。
今回もちょっと似てる。
マーベルもいよいよ新しいストーリーに困り、窮余の策として、
「マルチバース」という新手法を編み出したのね、という感じです。
マルチバースを持ちだしたら、何だってありになってしまうじゃないですか!
マルチバースのスーパーマンとか、マルチバースのバットマンとか、マルチバースのアンパンマンとか、マルチバースのゴジラとか・・
しかも、
ワンダが(女性が、と言い換えてもいいかもしれない)こんなにも脆弱な精神の持ち主だ、
というのは、男たちの神話以外のなにものでもない。
女性の幸せは母親になることだ・・みたいに描かれていて、
これっていつの時代の女性観??
とまあ、いろいろ不満はあるものの、
エンターテイメントとして、マルチバースは面白かったです。
やっぱりこういうのは劇場で観ないとね。