暇人映画

映画嫌いが映画を見まくる地獄のサーキット

カニング・キラー/殺戮の沼 PRIMEVAL

2011年06月22日 22時19分33秒 | 洋画>★★
2007年/米/マイケル・ケイトルマン監督/ドミニク・パーセル ブルック・ラングトン オーランド・ジョーンズ ユルゲン・プロフノウ ギデオン・エメリー ガブリエル・マレマ ドゥミサニ・ムベベ
2011年6月22日 テレ東午後のロードショー〔巨大生物の逆襲!!!〕

【あらすじ】
世界一の貧乏国家、アフリカ中部ブルンジ共和国で、英国ジャーナリストが人食いワニに襲われるという事件が発生した。米テレビ局は直ちに取材班を派遣、動物レポーターのアビバ(ラングトン)、報道プロデューサーのティム(パーセル)、キャメラマンのスティーブ(ジョーンズ)の3人が、ブルンジへと飛んだ。そして現地で爬虫類学者のマット(エメリー)と、ガイドのジェイコブ(プロフノウ)と合流。更に渡米を夢見る原住民少年ジョジョ(マレマ)とも仲良しになる(英語がしゃべれるから)。
ワニの中でも体長9mを超える巨大な人喰い個体は<グスタブ>と呼ばれ恐れられており、シャーマンや生贄などの出る幕となっていた。もう半分神様。一方現地では内戦が続いており、グスタブにあやかって<リトル・グスタブ>と呼ばれているリーダー率いる武装組織も、恐るべき存在なのだった。
神出鬼没!水中はもちろん、陸の上でも猛ダッシュ!銃火器は役に立たず、<生きる糧>ではなく<味覚を楽しむ>ために人間を襲うグスタブ!ヤツから逃げのびても、内戦の銃口が彼らを襲う…。アフリカなんか大嫌い!!!生き残るのは誰だ!?


「ゴジラ」「ジュラパ」の次は、「ジョーズ」のパチモン登場…と思いきや、意外としっかりした馬鹿にできない作品だった。
純粋にアニマルパニックを楽しみたい向きには魅力半分、といった感じだが、場当たり的な感しかない前2作と並べてしまうのが気の毒なくらい。
実話ベースという断り書きで始まるが、事実はきっと「でけー人喰いワニがいて、たびたび原住民が被害にあっている。どうやら内戦で死傷した人間を喰うので食糧に苦労がなく、死ぬまで成長を続ける爬虫類の性質により巨大化してしまったらしい」といった程度のことだろう。内戦は事実でも、内戦のリーダーがアメリカ報道陣ともみ合ってワニに喰われたかってーと、それはどう考えても嘘だろう。
更にワニさんの名誉のために予想するならば、1頭だけでそんなにバクバク人間を襲ってはいないだろうということ。被害が多いのであればそれは、不特定多数のワニその他野生肉食獣によるものと考えるほうが自然でしょう。本来ワニさんは消費カロリーをなるべく控えるようにできていて、捕食量は恒温動物である肉食獣よりも格段に少ないはずなのです。人間みたいな大型の獲物を食べたら、1週間くらいは寝て暮らすんじゃないかと思われる。
一応劇中では、「人間の味を覚えたので、食欲に関わらず際限なく襲う。満腹になったら喰ったものを吐いて、また襲う」と解説されている。
金満飽食家のオッサンじゃあるまいし、野生動物がそんな危険を冒すとは思わないんだよなー。過食⇒肥満⇒愚鈍⇒命取り。ライオンだって満腹ならば、シマウマの群れを見つけたところで骨の折れる狩りなんかしやしない。負傷兵が勝手に沼へ落ちてくれる環境だとしたって、肉食水棲動物の絶対数が増えるだけで、1個体だけが特別に過食へ特化するとは思えません。何よりそんな環境で棲息しているなら、重たい体を引きずってわざわざ陸上で逃げる獲物を追っかける必要はないわけで…。
以上、必要以上にワニを熱く語る。
大ワニなんかいないだろうとは言わないが、ワニがグスタブ1頭しか登場しないのは、単純に制作側の都合によるものではないかと…。しかし夜中の襲撃、陸上猛ダッシュは、たしかに恐かったです。おわり。

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