「月桃夜」遠田潤子 2009新潮社
第21回日本ファンタジーノベル大賞
この年は蘇鉄の毒が何か流行りましたか?「増大派に告ぐ」でも扱っていましたよね。
兄妹~
ヤンチュ(借金奴隷)~砂糖黍(きび)~
山の神様~言葉(誓い)~望み~
碁~
7人の悪神~
望みが叶う時~
交通事故~失われた7年間~
いたずら~
お兄ちゃんの死~
うひゃ~!
たまりません。
”正統派”ってやつでしょうか!読ませます!
そんなに大袈裟じゃないけど、大変です!
目を失ったのも、人を殺してしまったのも事故ですが~
計算高い現代人から見たら、ありえないでしょう。
でも、納得なのです。
そして、フィエクサ兄がサネン妹を失うのも~(涙~
現代の方の茉莉香(まりか)の方は詰めが甘くないかな~
( ゜д゜)ハッ!そうか!
たぶん、事故を起す前から両親は茉莉香を愛してなかったんだな。
だから、お兄ちゃんが全部面倒を見ていたんだ!
そりゃ~お兄ちゃん的にはいたずらするよね~
(意識が戻る前にもいたずらしていたんじゃないのかね。意識が戻ってしまって、お兄ちゃん的には残念だったのかも)
「島のはなし 3」で最後の部分、フィエクサがその名の通り鷲になるのだけれど、その時に7悪神になった真常アジャが「愚かなフィエクサ。おまえはまた間違えた」って言うんだけど、これはつまり、世界の終わりが来てもサネンに会えないということじゃないんだろうか。7悪神というのは、「7人みさき」のことだよね。一人仲間に引き入れるごとに、ところてん式に成仏していくというやつだね。おそらく、サネンは7悪神を睨んでしまったので、死んで7悪神の一人になってしまったと思うのね。そうすると、遅くても数十年のうちには成仏してしまうわけです。成仏できずにこの世の終わりまで留まるようにはならないのです。
「7人みさき」はこの作品中に書いてありませんが、「宗像教授伝」で読んでいたので思い至りました。
救いがないような展開の中から、最後はなんだか希望を持たせるように見せかけて、実は、更なる苦難を予感させるのでした。
「憐れなフィエクサ・・・」