「エネルギーと原発のウソをすべて話そう」武田邦彦 2011(06)産経新聞出版
武田先生は「《安全な》原発推進」であり、「《資源を節約できる》リサイクル支持派(《資源を浪費する》リサイクル反対派)」
その立場からの主張だそうです。
第2章と第3章の例えがヘタすぎて説明になっていない部分は、わかりやすくするつもりだったのかもしれないけれど、批判対象になっている相手のやっていることを真似してだますような記述は混乱するからやめてもらいたいものだ。わざとやっているんだろうけれど、ちゃんとそういう部分は説明を入れておいて貰いたい。「科学者はこんな風にして勘違いするような表現をして、それを利用する人は都合よく解釈するんだよ」ということを実践して教えるにしても、ちょっと高度すぎます。第2章と第3章の屁理屈の部分はいらんですよ。
先生が指摘する放射線基準の話は納得で、いざと言うときのためのシステム作りの必要性もその通りだと思います。
補助なしで事業者全責任で安全性も含めたコストで原発が選ばれるようになるかどうかは、電力会社に訊いてみたいところです。やっぱり先生のおっしゃるとおり、最低50年は原発が選ばれることはなくなるでしょうね。100年は無理だと思いたい。
放射性物質の最終処理は青森っすか。やっぱ濃縮減量して地下埋設ですか。
そうっすね、1000年以上先のことは考えられんすよね。これから100年を考えればそうっすね。
でもどうせ、福島も100年じゃ処理できんでしょ。えっ、石棺しなければ処理できるんすか?
「9月には人が入れるようになって、そこから1ヶ月くらいで放射性物質の放出も止まる」って言う予想は大外れです。ざんねん。(でも1号機のカバーもできたりして放出量は減少しているようです)
太陽光発電や地熱発電への攻撃は、やっぱり《原子力》を守りたい先生の立場(経緯)が言わせるんでしょうね。
これはまた別の本で詳しく説明してくれているんでしょうか。なんかそのまま原子力にあてはまるようなことも言っちゃってますよね。
「原発事故残留汚染の危険性」武田邦彦 2011(04)朝日新聞出版
事故直後の手遅れになったぎりぎりの時期、専門家の先生にも情報が伝わっていない様子が伝わってくる。
8ヶ月以上経った今でも、本当の情報がどれだけ伝えられているだろうか。
ほとんど効果がないといわれる除染に貴重な税金をつぎ込む政府。その目的は福島に子どもたちを釘付けにすること。なぜだ?その金で疎開はできるじゃないか。なしくずしに年間1ミリシーベルトの規制を緩和しようと言う意図を感じる。福島を取り戻すには最低30年かかるということを未だ口にしない政府。素人でもわかることなのに。福島を捨てる勇気を持たなかった政府と菅元総理の罪だろう。そのあとを継いだ野田総理もそれを認める勇気がない。事故の重大さを未だ認識しない。