シェイクスピアジュニア文学館3「物語ヴェニスの商人」小田嶋雄志(文)/里中満智子(画) 2001汐文社
- 登場人物
- シャイロック:真面目な金貸し、娘の教育には失敗する
- ジェシカ:シャイロックの娘、ろくでなしな男に引っかかって父親を裏切る
- ポーシャ:金持ち詐欺師娘
- バッサーニオ:ヒモ男(事件のきっかけを作る)
- アントーニオ:投機香具師(ヴェニスの商人)
シャイロックは普段からアントーニオに普段から繰り返し罵倒されながらも真面目に金貸しをしていた。
そんなアントーニオが金を貸せという。
「約束の日に返せなければアントーニオの肉を1ポンド」
金よりも仕返しをしてやりたいと金貸しにあるまじき思いが浮かぶほど憎しみが募っていたのだ。
そのアントーニオが借金を申し込んだのは、友人の遊び人に金の都合をつけるためだった。アントーニオ自身の金は船に投資しており手元になかったのだ。
・・・
まあ、とにかくシャイロックの方に理がある。
他は無茶苦茶だ。みんな偽裁判官に騙される。
シャイロックの失敗は自分でアントーニオの肉を1ポンド切り取ることにしたことだ。
アントーニオが自分で差し出すことにすればよかった。『約1ポンド』にしても良かった。
または、聴衆の前でこれまでの暴言を全て取り消し謝罪することを求めればよかった。
いや~、きちんと読んだことがなかったんだっけ。指輪の話とか全然覚えていないわ。男装も。
ああ、こんな話だったんだ。
3組のアベックが出来上がるわけだが、当然こんなやつらがいつまでも幸せであるはずもなく、きっと因果応報な結末を迎えることだろう。
とりあえずポーシャは法廷侮辱罪と裁判官偽称で死刑だな。国が財産没収。で、バッサーニオは逃げるわな。アントーニオも同罪で最低でも財産没収。シャイロックとの契約が有効にされて胸の肉をとられるか・・・